「胎内記憶」や「生前記憶」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。信じるか信じないかは別としても、子どもたちが語る不思議な話には、驚かされることがしばしば。面白半分で自分の子どもに聞いてみたところ、胎内記憶以前の「生前記憶」を語り出したという体験談です。
「子どもは、胎内記憶を一生に一度だけ話してくれるらしいよ」
息子の3歳の誕生日前夜、寝かしつけをしながら、友人から聞いた「胎内記憶」の話を思い出しました。「誕生日の話題にぴったりかな？」と軽い気持ちで、息子にお腹の中の記憶を聞いてみることに。すると、想像を超える展開が待っていました。息子が突然、生まれる前の記憶を語り始めたのです。
「僕はね、赤ちゃんがいっぱいの赤ちゃんの国にいたの」
「そこで、誰かにママを選んでいいよって言われて、ママを見つけたんだ」
その話に驚きながらも、もっと詳しく聞きたくなった私は、息子に「赤ちゃんの国がどんなところだったの？」と質問しました。すると、息子は続けて語ります。
「赤ちゃんの国はね、お空にあって、みんな裸なの」
「でも、そこはあったかくて、とっても気持ちがいいんだよ」
息子は、その光景を鮮明に思い出している様子で、ベッドの上でコロコロと転がりながら話しました。
「上からママたちを見てて、いっぱいママがいるの。でも、僕はすぐにママを見つけたんだ！」
息子の話した「誰か」って誰？神様？？
息子の話を聞いて、「誰か」とは「神様」のことなのかな、と考えました。私が「『誰か』って神様？」と尋ねても、息子は具体的に答えることができず、逆に「神様って誰？」と質問される始末。
「おじいちゃん？それとも、女神様みたいな綺麗な女の人？」
色々例えてはみたものの、どれもしっくりこない息子は首を横に振るばかりでした。質問を変えて、息子が「ママを見つけた」とはどういう意味なのかを尋ねることにしました。
「うーん・・・ママはずっとママだからね～」
輪廻転生の話？ 息子の真剣なまなざし
さらに混乱してきたものの、やっぱり3歳目前の子どもが話すことです。 絵本か何かで見たことなのだろうと、もう話を止めて寝るのを促し始めた私でしたが、息子は真剣なまなざしで続けました。
「ママは僕のこと信じてないの？ 僕は嘘つかないよね？」
確かに、嘘はいけないことだと、常日頃から私は息子に教えてきました。 そして、息子が嘘をついたことは、それまで一度もなかったように思います。
ごめんね、と謝りながら息子を抱きしめる私の目から、自然と涙がこぼれ落ちました。 息子が言ったことが嘘ではないのだと気付いた瞬間に、今まで感じたことのない安心感と幸せで心が満たされたのです。
これらの話が真実なのかどうか証明する術はありませんが、私は今でも息子の話を信じています。 こうして、時々ふと思い出しては、息子と巡り会えたこと、この幸せな日々を下さったことを、神様に感謝し続けています。
（ファンファン福岡公式ライター／さち）
