「母乳が赤ちゃんに一番!」という言葉を耳にすることが多いですが、「母乳神話」にとらわれすぎると、育児が辛くなり思い詰めてしまうことも。母乳(完母)とミルク、どちらも経験した私。「母乳が出にくい」場合におすすめしたいのは、母乳とミルク併用の混合育児です。
完全母乳育児の理想と現実
初めての出産で、母乳がたっぷり出ると信じていた私。ところが現実は異なり、母乳はがんばって搾っても数滴、という状況。助産師さんの熱心な指導を受けても、スムーズに母乳が出る気配は全くありません。実母・義母からの「母乳が一番」というプレッシャーもあり、その時の私は「完母」を目指して必死でした。
第2子も完全母乳で育てましたが、頻回授乳とイヤイヤ期のダブルパンチで、心身ともにボロボロ。赤ちゃんの可愛さも、疲れで記憶が曖昧になる始末。
「これが本当に育児なの?」
という思いも抱きつつも、母乳神話にとらわれ、自ら育児をハードモードに追い込んでいました。
混合育児で見つけた育児の楽しさ
そんな私が5年ぶりとなるこの春、第3子を出産しました。すっかり下降気味のバストからは、母乳が出ません。出産から数日後、ようやく出ましたが、量が全く足りないのです。そこで禁じ手だった混合育児(母乳とミルクの併用)に踏み切りました。すると、あんなに大変だった0歳育児が、一気に楽勝モードになったのです。
ミルクは、夕方と深夜の1日2回。わが家は夕食前にお風呂に入るのですが、入浴で喉が渇くせいか、赤ちゃんはミルクを飲み干したら、すぐに寝てくれるのです。その後、私は夕食の支度をして、食事をします。完母の時は、冷めきった食事ばかりだったのに、今は熱々の食事でパワーチャージできています。
夜中の授乳もグッと楽に。ミルクのおかげで、赤ちゃんが朝までぐっすり寝てくれるので、睡眠不足に悩まされることも少なくなりました。育児がこんなに楽になるとは、夢にも思いませんでした。今更ながら「なぜ第1子の時にこれを実践しなかったんだろう」と思ったことは言うまでもありません。
母乳もミルクも、両方の「いいとこ取り」
「完母が最善」という考えに縛られず、母乳とミルクの混合育児で育児を楽しんでいます。自分に合った方法で育児をすることが、どれだけ大切かを実感しました。完母の理想に苦しむよりも、柔軟に対応して育児を楽しむ方が、赤ちゃんにも自分にも優しいはず。育児のスタイルは一つではありません。自分と赤ちゃんに合った方法を見つけ、幸せな育児ライフを過ごしてくださいね!
(ファンファン福岡公式ライター/tsukuko)