小学生の習い事の費用はどれくらい?世帯収入に見合った費用の考え方

 6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。

 子どもの成長とともに生じる悩みの1つに、習い事があります。よりよい学びや体験をさせてあげたいと思ったときに、保護者が最も気になるのは金銭面ではないでしょうか。

 今回は、小学生の習い事の費用について解説します。費用以外の注目ポイントも知り、小学生が充実した時間を過ごすための参考にしてください。

目次

小学生の習い事にかかる費用の相場

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 早速、小学生の習い事にどれくらい費用をかけているのか、相場を見てみましょう。学年別・世帯収入別で見ると、子どもの学年や家計に見合った金額がわかってきます。

【学年別】習い事の費用相場

 株式会社バンダイが2019年に行った「子どもの習い事に関する意識調査」によると、3歳から小学6年生までの習い事の平均費用は、1ヵ月あたり13,607円でした。学年別に見ると、平均費用は以下のようになっています。

株式会社バンダイ「子どもの習い事に関する意識調査」より引用

 未就学児から小学校5年生までは、学年が上がるにつれ、習い事にかかる費用も上がっていることがわかります。6年生の平均費用は4.5年生より安くなりますが、これは運動系や芸術系の習い事を辞め、学習塾のみにシフトする子どもが多いからではないかと予想しました。

【世帯収入別】習い事の費用相場

 続いて、世帯収入によって習い事にかける費用がどのように変わるかを見てみましょう。文部科学省が実施した「令和3年度子供の学習費調査」によると、世帯収入・学校種別の学校外活動日は、以下のようになっています。

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」より引用
文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」より引用

 公立より私立、世帯年収が低い家庭より高い家庭のほうが、習い事にかける費用は多い傾向にあります。また、公立小学校は平均値との差が学年が上がるにつれて広がっていくものの、私立小学校と比べると少ない印象です。私立小学校は、特に1年生が平均値との差が大きく、世帯年収の高い家庭と同等の費用をかけているケースも少なくないようです。

習い事の数の平均は?

 アクトインディ株式会社の【2019 年習い事調査】によると、小学生の習い事の数は1~2つが平均的だといえます。

アクトインディ株式会社【2019 年習い事調査】より引用

 低学年にあたる6-8歳は、習い事を2つしている子どもも多くいますが、学年が上がると1つという回答が最も多くなっています。やはり、運動系・芸術系の習い事を低学年~中学年で卒業し、塾のような学習系の習い事1本にしていくというケースが多いのではないでしょうか。

 わが家の息子たちは小学1年生と3年生で、ピアノとダンスを習っています。学習は通信教育ですので習い事にカウントするのかしないのか微妙ですが・・・。通いの習い事は平均的な2つに当てはまるといえるでしょう。

株式会社バンダイ「子どもの習い事に関する意識調査」(https://www.bandai.co.jp/kodomo/pdf/question252.pdf
文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」(https://www.mext.go.jp/content/20221220-mxt_chousa01-100012573_3a.pdf
アクトインディ株式会社【2019 年習い事調査】(https://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/press_releases/pdfs/384/original.pdf?1553646101)

小学生の習い事、ジャンル別の費用相場

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 学年や世帯年収で、小学生の習い事にかける費用が変わることがわかりました。では、ジャンル別の費用相場はどれくらいなのでしょうか。

学習系の費用相場

 額集計の習い事には、学習塾や通信教育、英会話教室、プログラミング教室などがあります。月々の費用相場は、以下の通りです。

・学習塾(個別指導):10,000~30,000円
・学習塾(集団指導):7.000~20,000円
・通信教育:2,000~9,000円
・英会話教室:5,000~8,000円
・プログラミング教室:5,000~10,000円

 通信教育をのぞいては、上記のほかにも入会費や設備費、教材購入費などがかかります。

 学校の勉強や受験対策向けの学習は、個別指導の塾が最も費用が高くなります。集団指導は個別と比べて安価で、受講する教科数や週に何回通うかによっても、費用が変わります。通信教育は学習塾と比べると費用が安く、複数の科目を受講しても10,000円しないケースが多いです。

運動系の費用相場

 運動系の習い事には、スイミングやサッカー、野球、ダンスなどがあります。月々の費用相場は、以下の通りです。

・スイミング:6,000~8,000円
・サッカーや野球:3,000~7,000円
・ダンス、バレエ:4,000~8,000円

 上記の月謝に加え、水着やユニフォーム、靴といった消耗品の購入、試合の遠征費、発表会費、衣装代、設備費などがかかります。

芸術系の費用相場

 芸術系の習い事には、ピアノや絵画教室、合唱、書道などがあります。月々の費用相場は、以下の通りです。

・ピアノ:4,000~10,000円
・絵画教室:5,000~10,000円
・合唱:3,000~8,000円
・書道:2,000~4,000円

 このほか、ピアノは発表会費や自宅で練習するためのピアノ購入費がかかります。絵画教室や書道は画材や書道セットの購入が必要ですし、合唱団も楽譜の購入や、演奏会で着る衣装のための費用が発生します。

子どもの「習い事」月々平均いくらぐらい? 習い事別の費用についても紹介します(https://www.889100.com/column/column113.html

小学生の習い事にかける費用は、世帯収入から考えよう!

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 小学生の習い事にかける費用を検討する際は、世帯収入を目安にし、全体の5%ほどを習い事に充てるのが適切だといわれています。たとえば年収600万円の場合は、年間30万円までです。

 また、以下の式に当てはめても求められます。

1,世帯年収合計×(0.1~0.15)
2,上記の数字から学校にかかる教育費を引く
3,教育費を引いた金額を子どもの人数で割る

 世帯収入合計金額が600万円、小学校にかかる教育費や給食費などが30万円、子どもが2人の場合を例に、計算してみましょう。

1,600×(0.1~0.5)=60~90
2,60~90-30=30~60
3,30~60÷2=15~30

 子ども1人あたり年間15~30万円、月々12,500円~25,000円ほどに留めると、習い事の費用が家計を圧迫するのを避けられるでしょう。

習い事費用はいくらまでならOK? 無理せず続けるお金のかけ方(https://tama-tips.jp/money/blog/5.html

費用以外にも!習い事を決める際の注目ポイント

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 小学生にどのような習い事をさせるかを決める際には、費用以外の面もしっかりと検討しましょう。長く続けて身になる経験や体験をするための、注目ポイントを紹介します。

雰囲気

 人気の習い事だったり評判がよい講師が在籍していたりしても、雰囲気が合わないと続きません。まずは体験に行き、習い事の雰囲気を知りましょう。雰囲気がよくても、講師と子どもの相性がよくない、保護者同士の関係が良好とはいえないなど、不安な点がある場合は要検討です。

通いやすさ

 子どもが小さいうちは、保護者も習い事に付き添うのが当たり前かもしれませんが、学年が上がると「自分で通って欲しい」と思うようになります。自宅や学校からのアクセスが悪いと、保護者の負担はいつまでも大きいままです。習い事を決める際には、通いやすさにも注目しましょう。

目標・目的に合った内容か

 どの教室に通うかを決めるときには、目標や目的を明確にすることも大切です。同じピアノ教室でも、「趣味として楽しく通いたい」と思っている人と、「プロレベルまで上達したい」と思っている人では、選ぶ教室は変わってきます。

 学習塾も、学校の勉強についていけるようにしたい人と、中学受験を見据えた勉強をしたい人では、通う目標・目的が異なります。

「どこを目指したいか」「何のために通うのか」を親子で話し合うと、最適な習い事のジャンルや教室が絞れるでしょう。

親の意見を押しつけていないか

 保護者は、自身が子どもの頃に習っていてよかった内容や、実は習いたかったことを子どもに押しつけないよう注意しましょう。いくらよい習い事でも、子ども本人が興味・関心を持って取り組まなければ意味のない時間やお金になってしまいます。

 もし「やらせたい!」と思うものがあっても、子どもの日常のなかでの行動や趣味を見て、「合いそうだな」と思えば「体験や見学に行く?」と提案してみましょう。最終的に習うかどうかは、子ども主体で決めることが大切です。

 しかし、子ども本人も気づいていない趣味趣向がある場合もあります。私事ですが、ダンスは当初、次男だけに習わせようと考えており、体の硬い長男は「やらせたら可哀想かもしれない」と思っていました。基本的に兄弟セットで行動しているので、「体験レッスンだけでも」と一緒に参加させたところ、気の毒なほど柔軟性がないにも関わらず「やってみたい」といい、現在に至ります。

 「もっと早く習っていればよかった」といいながら、自宅だけでなくスーパーでも突然踊り出す長男を見ると(恥ずかしいのでスーパーではやめてと思いますが・・・)、「決めつけず提案してみてよかったな」と感じます。

 こうしたケースも恐らく少なくはないので、いろいろな習い事を「提案」して、子どもに向いているものや「好き」を見つけられればよいなと思います。

兄弟・姉妹だからと強制していないか

 兄弟・姉妹で違う習い事をすると、送迎や講師・ほかの保護者などとの付き合いも大変です。しかし、「兄弟だから一緒に行って」と強制するのは避けましょう。

 適性はそれぞれ異なるので、どちらかには合っていても、一方には合っていないということは少なくありません。子どもが興味を持っていれば、まずは一緒に始めてみるのもよいでしょうが、「辞めたい」「得意ではない」と子どもが感じたら、その子に合った別の習い事を検討しましょう。

【子供の習い事】選び方・決め方のコツとは?失敗談も解説!(https://startoo.co/topics/8432/

小学生の習い事の費用は学年・収入でも変わる!

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 小学生の習い事にかかる費用は、学年や世帯収入によって変わります。世帯収入の5%程度を目安に、子どもの人数によってかけられる費用を計算しましょう。

 習い事を決める際は、費用面以外にも注目したい点があります。子どもが楽しく経験を積んで成長できる場を見つけられるよう、親子で話し合いながら習い事を決定してください。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

大学・大学院にて日本語学を専攻し、修了後は日本語学校に非常勤講師として勤務。2018年よりウェブライターに転身し、さまざまなメディアで記事を手がける。2人の子を持つ「ママライター」として、日々育児に仕事に奮闘中。

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