【泣ける話】入院中の3歳の息子が急にママ離れ発言 こっそり聞いた息子の本音に涙

わが家の3歳の息子はとても甘えん坊。私が座っていると必ず膝の上に乗ってきて、口癖は「抱っこして~」です。そんな息子がとある病気で1カ月近く入院しました。最初の週は面会終了時間になると号泣していた息子ですが、2週目には涙を見せなくなりました。その時の息子からの言葉に驚き、涙したエピソードです。

目次

入院した息子

写真AC

 入院直後は高熱で起き上がることができなかった息子ですが、投薬治療のおかげで日に日に元気を取り戻します。1週間しないうちに熱が下がり、笑顔も見られるようになったので一安心。けれど投薬治療に最低2週間必要なため、入院生活は続きます。

 一日4時間までの制限があるなか、私は仕事後に面会へ行っていました。私が病院へ到着してすぐ夕食の時間になり、食事後~面会終了までの約2時間は、おもちゃで遊んだりテレビを観たりするのが日課です。この時、甘えん坊の息子は私の膝の上にずっと乗っていられてご機嫌ですが、問題はこの後。

 面会終了5分前になり、息子を膝の上からベッドへうつして帰り支度を始めると、息子は泣きそうな顔で私を見て
 「ママかえっちゃうの?」と言います。心が痛みますが、雰囲気が暗くならないようにと、微笑んで
 「もう帰る時間だからね」と返答すると、息子は
 「ボクも一緒にかえりたい」と言うのです。

面会終了間際に大号泣

写真AC

 心がさらに痛むのを隠しながら
 「元気になったら一緒に帰ろうね!」と笑顔で言いますが、息子は
 「かえっちゃイヤ~~!!」と大号泣。

 ベッドをおりて私の方に来ようとする息子を再び座らせ、逃げるように病室から出ると、息子が追いかけてきます。私は慌てて病室に戻り、ナースコール。

 駆けつけた看護師が
 「また明日会えるよ~」とにこやかに言って息子を抱っこすると、息子は無言になり、悲しげな表情に涙を浮かべたまま私を見送ります。そんな息子に
 「また明日ね!」と明るく言って病室を後にしますが、帰り道は息子の号泣姿を思い出し、涙が滲んでいました。

息子のまさかの発言! でも本音は…

写真AC

 最初の週は毎日号泣していた息子ですが、2週目に驚きの変化が見られます。
 私が帰る支度を始めても、その日の息子はベッドに大人しく座ったまま。あれっ? と思っていると、息子が真顔で
 「ママかえるの?」と聞いてきます。

 私が
 「もう帰る時間だからね」と返答すると、息子は表情を変えずに
 「ママ、車に気を付けてかえるんだよ」と言うのです。

 息子のまさかの発言に私はびっくり! 私は
 「分かった…! ありがとうね」と返事しながら、どういう心境の変化? と考え始めます。息子は医師や看護師にとても懐いていて、日中は看護実習生と楽しそうに遊んでいるらしいのでもしかして入院生活に慣れてママ離れが始まっている…? と思ったのですが、そうではなかったようで。

 支度が終わり、息子に
 「また明日ね」と言うと、息子は真顔のまま
 「ばいばい」と手を振っています。私は病室から出ますが、いつもと違う息子の様子が気になり、病室の前へ戻ってみることに。すると息子が
 「あーあ、ママ、帰っちゃった…」と寂しそうに言うのが聞こえたのです。

 おそらくこれが息子の本音でしょう。本当は私に帰ってほしくないけど、さっきは息子なりに我慢しながら言ってくれたんだ、と分かった途端、私は涙を堪えきれなくなります。足早に病院から出て、歩きながらぼろぼろ泣いてしまいました。我慢している息子を見るのは、号泣されるよりも辛かったです。

甘えん坊再び

写真AC

 息子がなぜ我慢するようになったのか分からないままですが、その日以降
 「ママばいばい」と涙を見せず見送ってくれる息子を見て、私も泣かないぞ! と思いながら病院に通いました。

 そして3週間が過ぎ、ようやく退院できることに。
 「一緒に帰れるね」と言うと息子は
 「うん!」とにこにこ。息子の満面の笑みを久しぶりに見て、本当に良かった…! と胸がいっぱいになりました。

 無事に自宅へ戻った息子は、また甘えん坊に逆戻り。食事中に
 「ママずっと隣に座ってて~」と新たに言い始めるなど、入院前よりレベルアップしているかもしれません。「もう少しママ離れしてほしいな…」と思いつつも、入院中に我慢して頑張っていた息子を思い出すと、甘やかしてしまう日が続いています。

(ファンファン福岡公式ライター/坂 真琴)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

ファンファン福岡(fanfunfukuoka)は、街ネタやグルメ、コラム、イベント等、地元福岡・博多・天神の情報が満載の街メディア。「福岡の、人が動き、人を動かし、街を動かす」メディアを目指しています。

目次