大好きなお月さまがピンチ?! 大慌てで知らせてくる5歳娘【ほっこりする話】

子育てをしていると、子どもならではの純粋な発想にほっこりすることも多いですよね。わが家の娘はお月さまが大好きなのですが、ある日、お月さまのピンチを発見してしまい、大慌て。その内容は子どもでないと思いつかないものなのですが、果たして…?!

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お月さま大好きな娘

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 9月生まれの娘は、生まれた時からお月さまが大好きな子です。
 生まれたばかりの時、月がきれいに見える時期だったこともあり、夜に上手く眠れずぐずる娘をベランダに連れ出して
 「あれがお月さまだよ~」と話しかけていました。すると娘はピタリと泣き止んで、お月さまの方をじっと眺め始めるのです。そんな娘に「この子はお月さまが好きだなぁ」なんて思っていました。

 また、娘が2歳頃に何冊か絵本を買ったのですが、お気に入りは『おつきさまこんばんは』でした。寝る前に読むと
 「もっかい!」と言われ、毎晩3回は読まされます。何度も何度も読んだ私はすぐに暗記したので、外出先など絵本がない時にも『おつきさまこんばんは』をスラスラ読み聞かせることができ、泣いている娘を落ち着かせる武器にしていました。

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 そして4歳になった娘は外に出るとまず空を見上げ、お月さま探しを始めるように。
 「お昼には白いお月さまが見えるんだね!」や
 「今日のお月さまはおっきいね!」と、娘なりに発見したことを教えてくれるようになりました。

 自転車や車に乗っている時には
 「ママ見て~お月さま見つけたー!」と大声で話しかけてくるので
 「今は運転中だから見れないよ~」なんて会話も。空を見上げてお月さまを見つけるのは5歳になっても続き、すっかり娘の習慣になりました。

娘がお月さまのピンチに遭遇?

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 娘が5歳のある日。保育園から自宅へ帰ってきた私は、娘と3歳の息子を自転車からおろし、自転車を置き場へ片付けます。自宅の前で私の片付けが終わるのを待っていた娘は、いつものように空を見上げ始めました。

 すると突然、娘が
 「ママ大変!」と叫んだのです。私がびっくりしながら
 「どうしたの?」と言うと、娘は
 「あれ見て!」と空を指さしています。

 言うとおりに空を見上げましたが、目に入るのは青い空に白い雲、飛行機と飛行機雲、そして白い半月形のお月さまという、何の変哲もない景色。さっぱり分からないので娘に
 「どうして大変なの?」と聞くと、娘の返答は
 「飛行機がお月さまにぶつかっちゃう!!」という、まさかのものでした。

 「えっ…!」もう一度空を見上げると、たしかに飛行機はお月さまの方角へ向かって飛んでいて、もう少しでお月さまの位置にたどり着きそうです。娘の可愛らしい発想に私は笑いがこみ上げますが、困り顔に慌てた声で言う娘は大真面目です。

 いったん笑いを堪え、娘に
 「下から見上げてるとぶつかりそうに見えるよね。でもね、お月さまは飛行機よりもっと高い位置にいるから飛行機とはぶつからないんだよ」と、お月さまが無事だということを伝えます。

 娘はきょとんとした顔で私の説明を聞いていましたが、
 「本当に?」とまだ半信半疑の様子。娘に
 「じゃあ見ててごらん」と言うと、娘は真剣な顔で再び空を見上げ、お月さまと飛行機の行方をじっと見始めました。

子どもならではの発想にほっこり

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 約3分後、飛行機とお月さまがまもなく重なって見えるという時になると、娘は
 「もうすぐ!」と言い、より一層真剣な顔に。私も一緒に見守っていると、やはり何事もなく飛行機はお月さまの下を通過しました。

 お月さまの無事を自分の目でしっかり見届けた娘は
 「よかったー! ぶつからなかったよ!」と、ようやくほっとしたような笑顔になったのでした。

 「飛行機がお月さまに向かって飛んでいるように見えてもぶつからない」と、一緒に見守っていた私には分かりきっている結果ですが、娘にとっては「大好きなお月さまが壊れてしまうかも…」と気が気でない瞬間だったのでしょう。「子どもの発想は面白いなぁ」と、思い出す度にくすっと笑ってしまいます。

 これからの時期、娘には、お月見を楽しみながらまた子どもならではの発見をしてほしいな、と母は思っています。

(ファンファン福岡公式ライター/坂 真琴)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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