病院などで夜間のみ勤務する看護師の夜勤バイト。今回は、看護師の夜勤バイトで月5万円を稼ぐ方法や職場選びのコツについてご紹介します。収入をもう少し増やしたい人にとって、看護師の夜勤バイトは効率よく稼げる魅力的な仕事です。また、柔軟なスケジュールで働けるので、副業だけでなく子育てなどでフルタイムでは働けない人向けのスキマバイトやパートとしても十分に活用できるでしょう。ぜひ隙間時間をうまく使って収入を増やすためのヒントにしてください。
看護師の夜勤バイトではどんな仕事をするの?
夜勤バイトでの看護師の仕事内容は、通常の夜勤業務と変わりはありません。たとえば、夜勤バイトでは次のような業務を行います。
・ラウンド(定期巡回)
・ナースコールへの対応
・点滴交換
・喀痰吸引
・配薬
・体位交換
・おむつ交換などの排泄介助
・夕食や朝食時の食事介助、口腔ケア
・状況によって、看取りやターミナルケア
夜勤バイトを募集している職場は、病院でも内科病棟や療養型病棟、救急外来などさまざま。そのほかにも産科や夜間透析を行うクリニック、介護付き有料老人ホームや介護老人保健施設といった介護施設、訪問看護ステーションなどでも募集されており、それぞれで求められる業務は異なります。
夜勤バイトでは少人数の看護師で勤務するため、他の看護師と協力しながら複数の業務に対応することが大切です。ただし、日勤帯で対応するような入浴介助や検査・リハビリなどがない分、夜勤では業務の種類は少なくて済むでしょう。
看護師の夜勤バイトでの勤務時間は?
夜勤バイトでの看護師の勤務時間は施設によって異なりますが、大きく分けて二交代制と三交代制のどちらを採用しているかによって変わります。日本看護協会の調査では、二交代制(16時間以上の夜勤)を採用している病院が75.7%と最も多く、三交代制(変則含む)が28.8%、二交代制(16時間未満の夜勤)が18.2%と報告されています(※1)。
夜勤バイトを募集している多くの施設では人手不足が大きな課題。そのため、看護師の夜勤バイトでは16時から翌朝9時までの計16~17時間程度の勤務となることが多いようです。変則三交代制の施設では、20時や21時から翌朝8時までの計11~12時間程度の勤務となるケースもあります。日中の予定を済ませた後に、遅めの時間から働きたい人にとっては効率的な働き方といえるでしょう。
看護師が夜勤バイトをする3つのメリット
看護師の夜勤バイトには、日勤とは異なるいくつかのメリットがあります。
メリット1 一回の勤務で高収入を得られる
看護師の夜勤バイトは、一回で高収入を期待できるのが大きなメリットです。看護師という専門的な資格に加えて、夜勤手当や深夜の割増手当がつくので、夜勤バイトの給与は全体的に高めに設定されています。
施設や勤務時間によりますが、夜勤バイトの平均給与は1回あたり2万円〜3万円程度が一般的です(※2)。日中に同じ時間働くよりも効率よく稼げる点は夜勤バイトの魅力のひとつでしょう。
メリット2 日中の時間を有効に使って、柔軟なスケジュールで働ける
看護師の夜勤バイトでは、日中の時間を有効に使えるのが特徴です。アルバイトとして働く夜間以外は、朝から夕方まで自由に使えるので、家庭やプライベートを優先させたいという人におすすめの働き方です。
また、子育て中で多くの日数は働けない人でも、夜勤バイトなら単発や月1回〜3回などと少ない回数で働けます。本業がある人は、勤務先の就業規則に反しなければ、仕事終わりや休日の隙間時間を使ってダブルワークも可能です。
メリット3 看護師としてさまざまな業務経験を積める
夜勤バイトではさまざまな職場で働けるため、看護師として視野を広げられる機会にもなります。たとえば、病院でしか働いたことがない人が介護施設で夜勤バイトをすると、病院では知り得ない介護の現場を知ることができます。また、夜勤では日勤とは異なる状況や緊急対応を求められることもあり、看護師として新たな経験を積めるでしょう。
看護師が夜勤バイトで月5万円以上を稼ぐための方法
看護師が夜勤バイトで月5万円以上を効率よく稼ぐためにはいくつかの方法があります。夜勤バイトに求めることや目標金額は人によって異なるため、自分に合った方法を選びましょう。
1、高時給の求人を探す
看護師が夜勤バイトで月5万円以上を稼ぐためには、高時給の求人を探すようにしましょう。夜勤バイトは比較的給与が高いですが、施設や地域によって差があります。そのため、看護師の求人サイトや転職サイトなどを活用して、より多くの求人から高時給のものを選ぶのがおすすめです。
また、土日や年末年始などの祝日は特別手当がつくこともあるため、高収入を得たい人は忘れずにチェックしておくとよいでしょう。
2、夜勤バイトの回数を増やす
看護師の夜勤バイトで収入をより増やすためには、夜勤バイトの回数を増やすこともポイントです。夜勤バイトは1回あたりの給与が高いため、勤務回数を増やすことで収入をより効率的に高められます。ただし、夜勤の回数が増えると心身に大きな負担がかかることは避けられません。体調を管理しながら、無理のない範囲で働きましょう。
3、夜勤専従看護師に変更する
夜勤バイトで多くの回数働く場合は、夜勤専従看護師に変更するのもひとつの選択肢です。夜勤専従看護師として働けば、安定した収入が得られやすくなります。
ただし、夜勤に伴う心身の負担を軽くするために、日本看護協会では夜勤専従看護師の勤務時間の上限を月144時間にすることを提唱しています(※3)。そのため、二交代制か三交代制かによって異なりますが、夜勤の回数は多くても月9回~12回となるでしょう。
給与だけじゃない!看護師が夜勤バイトを選ぶ際の3つのポイント
高給与だけに焦点を当ててしまうと、希望する夜勤バイトとは異なるケースも少なくありません。求人選びに失敗しないためにも、給与以外に次のようなポイントを押さえて探しましょう。
ポイント1 夜勤バイトでの希望条件と業務内容
まずは、給与以外で夜勤バイトに希望する条件を明確にすることが大切です。たとえば「これまでの経験を活かしてバリバリ働きたい」「看護師のブランクがあるのでゆっくりスキルを取り戻したい」「未経験の分野を経験してみたい」など、夜勤バイトの目的を考えてみましょう。
その上で、希望する条件と職場の特徴が合っている求人を選ぶとミスマッチは比較的少なくなります。また、職場によって忙しいところもあれば寝当直となる場合もあるため、業務内容をしっかりと確認することをおすすめします。
ポイント2 夜勤バイトに必要なスキルの有無
夜勤バイトに求められるスキルについても確認しておきましょう。一般的には「看護師資格があればOK」としている求人が多いですが、救急科や産科、透析科などは専門分野で働いた経験がある人の方が歓迎されやすい傾向にあります。
看護師の夜勤バイトに初めて応募する人は、スキルや知識を身につけている診療科を選ぶのが無難でしょう。また、夜勤は緊急事態が起こることも多いため、緊急時対応について復習しておくことをおすすめします。
ポイント3 夜勤での看護師の人数
夜勤での看護師の配置人数は、仕事量や精神的な負担などに関わる重要なチェックポイント。一般病棟では看護師3人体制、療養型病棟や介護施設では看護師1人体制となるのが一般的です(※4)。
看護師の人数が少なければ、受け持ち患者の人数が多くなり仕事量が増えます。また、対応に迷う場面で他の看護師に相談できないという不安が生じる可能性も。そのため、看護師のブランクがある人やスキルに不安がある人は、複数人の看護師で働く職場を選ぶことをおすすめします。
求人票などに書かれていない場合は、担当者へ問い合わせてみるのも一つの方法です。
看護師が夜勤バイトを無理なく続けるための3つの注意点
高収入を期待できる看護師の夜勤バイトですが、いくつかデメリットもあります。看護師が夜勤バイトを無理なく続けるために、知っておきたい注意点を確認しましょう。
注意点1 体調管理に気をつける
看護師が夜勤バイトを行う際には、体調をしっかりと管理することが大切です。夜勤は生活リズムがくずれやすいことから、疲労が蓄積して体にさまざまな負担がかかりやすいと言われています(※5)。そのため、普段から良質な睡眠をとることやバランスのよい食事を心がけるなど、体調をくずさないように工夫しましょう。
注意点2 無理のないスケジュールで働く
看護師の夜勤バイトを長く続けるためには、無理のないスケジュールを立てることも大切です。いくら体力のある人でも夜勤バイトを詰め込みすぎると、疲労が十分に回復できずに心身のコンディションをくずしてしまう可能性も。また、集中力や判断力が低下して思わぬミスを起こす可能性が高まります。
夜勤バイトを長く続けるためには、目標金額をある程度決めておき、スケジュールに余裕を持たせることをおすすめします。
注意点3 ストレス解消法を取り入れる
看護師の夜勤は、体力的な疲労だけでなく精神的ストレスも高まると言われています(※5、※6)。そのため、夜勤明けや休日などにストレス解消法を取り入れるようにしましょう。
マッサージに行ったり、ストレッチやヨガなどのリラックス法を取り入れたりして、疲れた体や緊張をほぐすのもおすすめです。ウォーキングなどの軽い運動は、リフレッシュ効果が得られるだけでなく体力作りにも向いています。趣味や好きなことに時間を割くことも、気分転換になりストレス解消につながるでしょう。
看護師の夜勤バイトで効率よく月5万円を目指そう
看護師の夜勤バイトは高収入を得やすく、日中の時間を有効活用できるメリットがあります。ただし、無理をしすぎると体調不良につながる可能性もあるため、心身にゆとりを持って働くことが大切です。看護師の夜勤バイトにチャレンジして、隙間時間を有意義に使っていきましょう。
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【出典】
※1 日本看護協会「2023年病院看護実態調査報告書」
※2 看護師ワーカー「看護師夜勤バイトの給料を徹底調査!都市×施設形態ごとの平均給与額を発表」
※3 日本看護協会「夜勤専従者の「過重負担」を防ぎましょう!」
※4 日本看護協会「2014年看護職の夜勤・交代制勤務ガイドラインの普及に関する実態調査報告書」
※5 労働者健康安全機構「交代勤務とその対策~健康と生活への影響と管理のポイント~」
※6 日本看護協会「安全、健康、生活を念頭においた看護師の1ヶ月72時間夜勤規制に関する研究報告書」