UFOキャッチャーの景品を獲るのが大好きで、よくゲームセンターへでかける私。たくさんの時間とお金をかけて、やっと景品が獲れたときは達成感でいっぱいです。そんな私が獲った景品を、横取りしようとする非常識な親子に遭遇してしまい…。
難易度はかなり高め… それでもこの景品が欲しい!
先日、UFOキャッチャーをしにゲームセンターへ出かけたときのこと。UFOキャッチャーの周りをフラフラ歩いていると、今流行りのキャラクターの巨大なぬいぐるみに一目ぼれをしました。
ただ、大きさ的にもゲットするのは至難の業。周りもそのぬいぐるみを見て
「これかわいい!」と言うものの、
「絶対取れないよ~」と諦めムードです。
しかし、一度欲しいと思うとどうしてもゲットしたい衝動が抑えられない私。大金をつぎ込む覚悟で、挑戦することに決めました。両替をたくさんして、いざUFOキャッチャーへ。周りの人たちも「これに挑戦するの? さすがに無理でしょ~」という雰囲気ですが、そんな空気にも負けません。
何度かチャレンジしましたが、やはり簡単には取れず…。それでも、何度もお金をつぎ込んで挑戦し続ける私。行きかう人たちも、立ち止まって私の挑戦を見ています。その中に、とある親子(母親と幼稚園くらいの男の子)がいました。
私のチャレンジを後ろで見張り続ける親子
男の子は、私が狙っているぬいぐるみの大ファンらしく
「これ欲しい! ママ、これとって!」と大声で駄々をこねていて、母親は
「待ってね~」と言っています。
男の子があまりにも欲しそうで、母親も交代待ちなのかと思った私は
「代わりましょうか?」と母親に声をかけました。
しかし母親は
「私はこんな大きなぬいぐるみ獲れないので、続けてください」と言うので、引き続き挑戦を続けました。
その後も親子は、なぜかずっと後ろで挑戦を見張っているのです。男の子は大声で
「欲しい! とって!」と駄々をこね続け、母親は「ちょっと待ってよ~」と言うばかり。
親子の会話が気になりつつも、お金をつぎ込み続けたその時! 最大のチャンスがやってきて、ぬいぐるみをゲットできたのです! 長期戦が実り、うれしさと達成感でいっぱいでした。
その場にいた人たちも
「すごい!」と拍手をしてくれましたが、男の子は
「いいなぁ! ずるい!」と、ワガママがヒートアップ…。ぬいぐるみを抱えてその場を離れようとしたその時、母親が
「すいませ~ん」と声をかけてきたのです。
「そのぬいぐるみ、譲っていただけません?」に唖然!
「私、何か忘れ物でもしたかな?」と思っていると、なんと母親が
「うちの子、そのキャラクターが本当に大好きなんですよ~。良かったら譲っていただけませんか?」と、ニコニコして言ってきたのです。
獲った景品を欲しいとお願いされたことが初めてで、唖然とする私。
男の子は、私が獲ったぬいぐるみを指さして
「それ欲しい!」とギャーギャー騒いでいます。
…が、私の中では「ありえない」の一択でした。私がこのぬいぐるみを獲るために、お金と時間をたくさん費やしたことを知っているはずなのに。私は
「ごめんなさい」とお断りしました。
すると母親は、不機嫌そうな顔で
「子どものお願いなのにくれないんだって~。行くよ」と、男の子の手を無理やり引っ張りどこかに消えました。
赤の他人にいきなりそんな態度をとられて、頭が真っ白になった私。その場にいた人たちも驚いていて
「横取りとかありえない」
「自分で獲ればいいのに」と、親子を批判していました。
もしかすると母親は、最初から「譲ってほしい」とお願い(横取り)するつもりで私の挑戦をずっと見張り、獲れるのを待っていたのかもしれません。
こんな親子に遭遇したのは後にも先にもこの一件だけですが、他人のものを横取りする考えは男の子の教育のためにも良くないな… と思いました。
(ファンファン福岡公式ライター/餅キナコ)