堂本光一さんが作・構成・演出・主演を務めるミュージカル「Endless SHOCK(エンドレス ショック)」の博多座(福岡市博多区)公演が9月1日に開幕しました。実は今年、2000年11月から東京・帝国劇場などで上演を重ねてきた「SHOCK」シリーズのラストイヤーというので、舞台ファンをはじめ各方面から大変注目されています。8月31日にゲネプロ(最終通し稽古)が公開され、終演後の囲み取材では堂本さんとライバル役の佐藤勝利さん、劇場オーナー役の前田美波里さんらが最後の博多座公演に向けての思いを語りました。
「Show Must Go On!」の信念でショーに懸けるコウイチ
「Endless SHOCK」のオープニングでは、堂本光一さんを中心に出演者が勢ぞろいして、ダイナミックで華麗なレビューが繰り広げられます。
そして舞台は、コウイチ率いるカンパニーのスタートとなったオフ・ブロードウェイの小さな劇場へ。コウイチが手がけるショーはいつも大盛況で、コウイチの幼なじみでライバルのショウリをはじめカンパニーの仲間は、コウイチと一緒にショーを続けたいと願っていました。
ある日、コウイチのショーを絶賛する記事が新聞に載り、コウイチにオン・ブロードウェイからのオファーが届いたことで、次第にカンパニーに亀裂と混乱が生まれます。そんな中ある事件が起こって最悪の事態になりますが、コウイチは「Show Must Go On!」の信念を持ち続け、カンパニーを一つにまとめていきます。
「感謝の思いとともに『SHOCK』の良さを届けたい」
「Endless SHOCK」が初めて博多座で上演されたのは2012年。本作上演のために舞台機構を改修した博多座で「SHOCK」初の地方公演が実現しました。博多座では今年で7回目の上演にして最後の公演です。
「博多座は好きな劇場」という堂本さん。「舞台は始まってしまうと終わりに向かっていくさみしさがあり、そのさみしさを少し感じています。博多座は演じていてとても気持ちがいいし、パフォーマンスも派手に見えて、お客さまとの距離感も近い。1回1回の公演を大事にしながら、博多座の千秋楽まで楽しく、そして自分に厳しくやっていきたいと思います」。
初めての博多座出演である佐藤さんは「『SHOCK』は今年4、5月の帝劇公演以来の出演。“帰ってきた”という思いですし、カンパニーに温かく迎え入れてもらえました。自分が『SHOCK』でライバル役を演じるのは博多座がラストです。最後までお客さまに素晴らしいショーを届けるために頑張りたい」と意気込みを語りました。
「博多座は客席と一体になれる素晴らしい劇場」
『SHOCK』では7年ぶりに博多座に出演する前田美波里さんは「今回で終わってしまうなんて、博多座に来たら突然つらくなってきました。この劇場は楽屋が舞台の真裏にあるので、早変わりも自分の楽屋で着替えてチェックして出られるんですよ。光一さんは舞台袖で早変わりをされるのでお気の毒ですけれど(笑)。客席と私たちが一体化できる距離感も素晴らしい劇場です」と話しました。
なお、博多座の9月28日(金)昼の部公演で『SHOCK』シリーズは上演回数2100回を達成する予定。国内演劇における単独主演記録を更新し続けている堂本さんは「(公演回数は)1回1回の積み重ねです。演じるたびに共演者や劇場の皆さんがこの作品を愛して支えてくれているのを感じ、そのお返しをしようという思いの積み重ねの数です。『SHOCK』は今年で幕を閉じます。博多座でも感謝の思いをのせながら、お客さまに改めて『SHOCK』の良さを届けられたらと思います」と締めくくりました。
※「Endless SHOCK」博多座公演のチケットは完売しています