佐賀市の奥座敷、古湯・熊の川温泉郷。約2200年もの歴史と言われる古湯温泉と、僧・空海が開湯したと伝えられる熊の川温泉の隣り合うふたつの温泉地を総称して「ふるくま」と呼ばれています。古湯・熊の川温泉郷は、古くから多くの文人墨客に愛されてきた歴史ある温泉地で、その温泉効果や歴史の深さが魅力となっています。
古湯・熊の川温泉郷の特長
古湯温泉の最大の魅力は「ぬる湯」。約38度の優しい湯は、長時間入浴しても湯疲れしにくく、肌に吸い付くような滑らかな泉質が特徴です。美肌効果の高いアルカリ性単純温泉で、pH値は全国屈指の9.5を誇ります。 慢性的なリウマチや神経痛、骨関節障害にも効果があるとされており、体の芯からじっくりと温めてくれます。
熊の川温泉は、単純弱放射能泉(低張性アルカリ性温泉)。pH値9.3のまろやかな湯は、動脈硬化症や痛風、慢性皮膚病などに効果があるとされています。ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオンをはじめ、多数のイオンを含み、全国的にも貴重な放射能泉です。
長い歴史
古湯温泉の歴史
「いで湯のいわれ書き」によると、約2200年前の孝霊天皇72年、中国の徐福が不老長寿の霊薬を求めて佐賀郡に上陸。徐福は金立山で湯の神から黄金の湯が湧き出る場所を教えられ、その地に庵を建てて湯の守り手となったことが古湯温泉の始まりと伝えられています。元禄の大地震で温泉が埋まりましたが、88年後の寛政3年、稲口三右衛門が古い松角を掘り当て、温泉が再び湧きだしました。昭和63年には「徐福泉」が新たに掘削され、徐福の功績が偲ばれています。
熊の川温泉の歴史
熊の川温泉もまた長い歴史を有しています。開湯の伝説は、僧・空海が温泉を発見したことに始まったと言われており、その後水没と再興を繰り返すことになります。明治40年に大規模な改修が行われ、昭和41年には「古湯・熊の川温泉郷」として国民保養温泉地に指定されました。
充実の宿泊施設
古湯・熊の川温泉郷は、多くの宿泊施設を有しています。たとえば、「古湯温泉ONCRI」は、脊振山の懐に抱かれた温泉宿で、38度のぬる湯を楽しめる多彩な温泉が揃っています。露天風呂からは天山の美しい景色も楽しめ、優雅な時間を過ごすことができます。
また、「旅館大和屋」は静かな山間に佇む宿で、ホタルの舞う初夏や紅葉の秋に訪れると自然との調和をより体感できます。その他、露天風呂が備わった6つの離れで気兼ねなく良泉を楽しめる「風がささやく離れの宿 山あかり」や、脊振の大自然を感じながらリラックスできる大浴場「べっぴんの湯」で有名な「夢千鳥」なども人気です。
周辺の観光スポット・グルメ
古湯・熊の川温泉郷の周辺には、観光やグルメスポットも豊富。古民家をリノベーションした「CAFE SLOW」では、アットホームな雰囲気の中で自家製ジャム付きのトーストや厳選されたコーヒーを楽しめます。「古湯キッチン10」は、佐賀鶏のから揚げランチや地元の素材を活かした料理が人気。また、「ダムの駅富士 しゃくなげの里」では、新鮮な地元野菜や佐賀牛ハンバーグ定食が楽しめ、自然の美しい景色も魅力です。
古湯・熊の川温泉郷は、歴史と自然、そして美食が織りなす魅力あふれる温泉地です。 「ぬる湯」に浸かり、美しい自然の景観と豊かなグルメで、非日常のぜいたくな時間を過ごしませんか。