連休中は子どもを連れて遠出することも多いですよね。普段は気を付けていても、大勢で行動していると「誰かひとりは子どもを見ている」と思って、緊張が緩んでしまいがちです。小さな子どもはじっとできないもの。迷子には十分に気を付けなければいけません。かく言う私も最近、反省するできごとがありました。しかも、結果的にかなり恥ずかしい思いをすることになるとは…。
アウトレットに立ち寄り
わが家は夫の親族がとても仲良しで、年に二回程度、一緒に旅行をします。今回は、私、夫、4歳の娘に加え、夫のきょうだいとその配偶者たちを含めた8人。普段は10人を超えることもざらにあるので、今回はむしろ少し少ないな、という印象でした。
宿泊先のチェックインの時刻まで時間にゆとりがあったので、途中で近隣にあるアウトレットに立ち寄ることに。心配性の私は、いつも外出時には必ず娘と手を繋ぐようにしています。娘は特別行動的だったり活発なタイプではないのですが、よそ見をして見失う可能性は十分にあるので、念のために心がけていました。しかし、この日に限っては娘を見守る親族の数が多く、私の気もどこか緩んでいたのでしょう。
夫に預けたはずの娘がいない
季節は夏。その日はとても日差しが強かったのですが、娘がどこかで帽子をなくしてしまったので、急きょその場で調達することに。
「娘用の帽子が売っていそうな店を探してくるから、娘を見ててね」と夫にお願いして、私は一人で子ども服のお店へ。よさそうな帽子はすぐに見つかり、娘に試してもらうべく夫のもとへ戻りました。
ところが夫は
「姉と一緒にいるはずだよ」と。近くにいた義姉にきいてみると、
「私は見てないよ?」と。詳しく話を聞けば、夫は義姉に付いて行った娘の背中は確認していましたが、義姉に「娘がそちらに行った」とは声をかけなかったようなのです。
大人同士が合流し、娘と一緒にいる人がいないか確かめましたが、やはりいません。焦った私たちは、それぞれ直前に入った店に戻り娘を探すことに。しかし、娘の姿はどこにもありませんでした。
迷子の呼び出し! 呼ばれた名前は…
初めてのことだったので心臓はバクバク。正直言って気が気じゃありませんでした。「そういえば近くにインフォメーションセンターがあったよね」と思い出した直後、タイムリーに
「迷子のお知らせをいたします」というアナウンスが流れました。私たち大人は「娘に間違いない!」と顔を見合わせて、そのアナウンスに意識を集中させます。
「にしふみえちゃん。にしふみえちゃんがお母さまをお待ちです」
その瞬間、不安や緊張感はどこかへ飛んでいき、
「えっ!?」と思わず声が出ました。夫や親族たちもみんな噴き出しています。そう、娘が名乗ったのは、自分の名前ではなく、母親である私の名前だったのです!
何とも言えない感情で迎えに
娘をひとりにしてしまって申し訳ない気持ちと、いい大人が迷子として呼び出されてしまった恥ずかしい気持ちがごちゃ混ぜになりながら、私は何とも言えない感情で娘を迎えに行きました…。
迷子センターに着くと、窓口のすぐ見えるところに娘が座っており、泣くことも取り乱すこともない様子だったので安心しました。
「すみません、迷子の呼び出しをして頂いた『にし』です」と申し出ると、
「にしふみえちゃんの保護者の方ですね」とにっこり微笑む女性スタッフの方。
「それは私の名前です」とは正直に言えないままお礼を言い、娘を連れてそそくさとその場を後にしました…。
連携不足でひとりにしてしまったことを娘に謝りつつ、
「何で自分じゃなくてママの名前を言ったの?」とたずねると
「ママの名前をきかれたと思った」とのこと。どうやらスタッフの方と娘のやりとりの中で、行き違いがあったようでした。
旅行前の思いがけないハプニングに、青くなったり赤くなったりしましたが、大ごとにならずによかったです。みなさんも遠出の際には気を抜かず、お子さんの迷子にはくれぐれも注意してくださいね!
(そして、迷子の際には必ず自分の名前を名乗るように伝えておくことを、強くお勧めいたします…!)
(ファンファン福岡公式ライター/にしふみえ)