6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。
秋といえば運動会!でしたが、最近は新年度が始まった5月頃に開催する地域も増えているようです。時代の流れや気候の変化、さらにコロナ禍を機にスタイルも変わりつつありますが、未だ「場所取り」問題に悩む保護者も少なくないのではないでしょうか。
今回は、運動会の場所取りに関する情報をお届けします。NG行為や持ち物などを知り、子どもの活躍を楽しく見守りましょう。
運動会の場所取りで重視したいのは「学校のルール」
子どもたちが一生懸命練習した成果を披露する運動会は、学校の一大イベントの1つです。当日は「少しでもよい場所で見たい」と、保護者も早朝から気合いを入れて場所取りをするケースは少なくありません。
全校生徒の保護者が集まる運動会では、見やすい場所を確保するのが大変で、マナーやルールを守らないと保護者同士のトラブルが発生することもあります。そこで、場所取りや観覧に関する注意点・ルールなどを事前に提示する学校も増えています。
運動会の場所取りの基本は、「学校のルールを守ること」です。ほかの学校ではOKでも、わが子の通う学校ではNGという行為もありますので、運動会のお知らせが届いたらしっかりと確認し、わからない点は事前に担任の先生などに問い合わせるとよいでしょう。
良い場所で見たい!運動会の場所取りのコツとマナー(https://www.rub-lab.com/content/rub-log/4847)
運動会の場所取りの流れ
初めて子どもの運動会に行く保護者のなかには、「どのように場所取りをすればよいのかわからない」という人もいるでしょう。また、コロナ禍の運動会で場所取りを経験していない保護者も、基本の流れを把握しておくとスムーズです。
開門を待って並ぶ
運動会当日は、競技開始よりも早く開門します。「いい場所を取りたい」と思う保護者は、開門時間より前から並ぶケースも少なくありません。早い時間から並ぶ場合は、近隣の住宅や、周囲の保護者の迷惑にならない形で、暑さ対策などもしながら開門を待ちましょう。
開門前も前述の通り、学校のルールを守るのが基本です。「○分以上前から並ばないでください」などの注意喚起がある場合は、必ずルールに従ってください。
取りたい場所に向かう
門が開いたら、取りたい場所に向かいます。場所取りはただ前のほうを取ればよいのではなく、子どもがよく見える場所を確保することも大切です。事前にわが子がどのあたりでダンスや競技を行うのかヒアリングしておくと、開門とともに目的の場所に向かえます。
このとき、前に並んでいた人を抜かすのはNG行為に当たります。また、焦って走ると転んで怪我をすることもあるので、周囲の様子も見ながら慎重に移動するようにしましょう。
シートなどで場所を取る
取りたい場所に着いたら、シートなどで場所を確保します。重量のある荷物を置いておくと、風でシートが飛ばされません。杭を打つ方法もありますが、グラウンドに杭を打つのは禁止とされている学校も多いので、こちらも事前に確認しておくと安心です。
【小学生の運動会】開催時期や種目、場所取りのルール&マナーまでまるわかり!(https://hugkum.sho.jp/45804)
場所取りにはマナーも!NG行為5選
運動会の場所取りを巡った保護者同士のトラブルは、実際に起こっています。過去には、警察が駆けつけるほどの争いが起こったケースもあるようです。
私事ですが、息子たちの運動会で場所取りをした経験は1度しかなく、それも保育園の頃だったので小規模で、大きなトラブルはありませんでしたし、「深夜・早朝から並ぶ」という人もいませんでした。
長男が年中の年にコロナ禍に突入し、その後の園生活では「運動参観」となり、小学校では全校での開催が復活しました。しかし、「各学年、色の違うリストバンドを配布するので、自分の子どもの競技になったら観覧スペース内で。それ以外の学年の競技はスペースより外で見てください」というルールができており、今年度もそのルールは継続であることが先日発表されたので、今年も場所取りとは無縁な運動会を迎えそうです。
しかし、いつこの規制がなくなり、場所取りに行かなければいけなくなるかはわかりません。そこで、運動会の場所取りでやってはいけない行動を調べてみましたので、一緒に確認しましょう。
順番を抜かす
場所取りに限らず、並んでいる際に順番を抜かすのはマナー違反です。抜かされてしまうとなると、せっかく早い時間から並ぶ意味がなくなってしまいます。
開門を待って並ぶ際はもちろん、前述の通り、開門後にダッシュして前に並んでいた人を抜かすのも避けましょう。大勢の大人が一斉に走るのは怪我やトラブルの元にもなるので、走らず目標の場所に早歩き程度のスピードで移動するのがベストです。
荷物で順番待ちをする
開門待ちの時間に制限がないと、深夜や早朝から並び出す保護者もいます。学校のルールでNGとされていなければ問題ないかもしれませんが、「長時間並ぶのは大変だから」と、荷物だけを置いておくのはやめましょう。
荷物だけ置いておくとほかの保護者に「それはずるいのでは…」と思われるだけでなく、盗難に遭う可能性もあります。荷物を避けられて順番を抜かされることも考えられますが、その場にいなければ文句はいえません。
友達に入れてもらう
友達に並んでおいてもらう、友達の順番に入れてもらうのもNGです。子どもだけでなく保護者同士も仲がよいと、「うちの夫が並んでおくから」と、2家族、3家族分の順番を1人が担って負担を減らそうと相談する人もいるかもしれません。しかし、こうした事情を知らない周囲から見ればこれは立派な「割り込み」です。
仲よしの家族同士で近くに座りたい場合は、一緒に並ぶのがマナーです。また、たまたま前のほうに並んでいる友人を見つけても、「そこに入れてよ」と催促しないようにしましょう。
広範囲にわたる場所取り
シートは、運動会を見に行く家族が座れる大きさのものを選びますが、あまり大きすぎると、ほかの保護者・家族のぶんのスペースがなくなってしまいます。広範囲にわたる場所取りは周囲の迷惑になることも、忘れてはいけません。
両家の祖父母が来るなど、人数が増える場合には、観覧席前方を横長に占領するのではなく、縦長に敷いてほかの人も前のほうに座れるように、シートの敷き方を工夫しましょう。前方にシートを敷き、後ろのほうに簡易テントを置くのもおすすめです。
他の人が取った場所を移動させる
他の人がすでに置いているシートを移動させるのは、絶対にやめましょう。早くから並んでせっかく確保した場所がずらされていたら…。自分に置き換えれば、どれだけ悲しいことかがわかるのではないでしょうか。
「わが子の勇姿をよい場所で見届けたい」という思いは、どの保護者も同じです。お互いに思いやりの気持ちを持って、子どもの手本になるような行動を心がけましょう。
「どけよ!」子どもの運動会で“親たち”が大暴走!警察まで来た、恥ずかしい騒動の中身(https://joshi-spa.jp/1201443)
運動会の場所取りはどこがいい?おすすめの場所やトラブルにならないための注意点を解説!(https://yukakonoheya.com/sportsday-reserve-spot/)
運動会の場所取りでおすすめのポイントは?
子どもたちの活躍をより楽しく見守るには、ポイントを押さえた場所取りが重要です。場所取りにおすすめのスポットは、次の4つです。
最前列
観覧席の最前列は、トラック内の様子が最もよく見えます。徒競走やリレー、ダンスなど、さまざまな競技を間近で見られるので、わが子を見つけやすいのもメリットです。ただし、近いぶん砂埃が飛んできやすいので、砂埃で目や喉が刺激されるのがつらい人は、無理に前方に場所取りをしないほうがよいでしょう。
日陰
高齢の家族や小さなきょうだいがいる場合は、日陰に場所取りをするのがおすすめです。「運動会=9月」というイメージもありますが、最近は暑さがあまり厳しくない5月や10月に開催されるケースも増えています。
しかし、時期をずらしてもまだまだ気温が高かったり、日差しが厳しかったりして、熱中症のリスクが高まることもあります。日陰は体力を消耗しにくいですが、グラウンドから遠ざかってしまうため、意外と穴場です。
本部テント近く
校長先生や来賓の方が座る本部テントは、多くの競技の正面にあたる場所に設置されています。本部テントの近くなら全体を見渡せて、わが子が出る競技以外もより楽しめます。ただし、自分の子どもが正面近くで競技をしない場合は、子どもを探すのが大変になるので注意しましょう。
子どもが競技をする場所の近く
運動会では、1人2~3個の競技に参加します。競技によって立ち位置が変わるケースも多いですが、もし同じような場所で競技をする場合は、そのあたりに場所を取ると、わが子の活躍を近くで見守れます。
競争系はスタートやゴールの位置がどこか、ダンス系はどの場所で演技をするのかを事前に子どもに確認し、競技ごとに移動をしなくてもわが子が見えそうな場所を押さえるのも、1つの方法です。
運動会の場所取りに必要なもの
運動会の場所取りは、スペースを確保するためのものに加え、長時間快適に待つためのものもあると重宝します。主な持ち物は、以下の通りです。
・レジャーシート
・おもし(杭)
・折りたたみの椅子
・帽子、日傘
・飲み物
・暑さ対策グッズ など
場所の確保にはレジャーシートと重しが必要です。前述の通り、杭を打ってよいかどうかは学校によって異なります。また、地面よりも折りたたみ椅子に座ったほうが、長い待ち時間を少しでも快適に過ごせます。
日差しが強いとそれだけで体力を消耗するので、帽子や日傘も忘れてはいけません。こまめに水分補給をしたり、うちわやハンディファン、ネッククーラーを使ったりして、熱中症にならないように開門を待ちましょう。
運動会開始後は、こんな点に注意!
無事に場所取りが完了したら終わりではなく、運動会本番はそのあとです。運動会が始まってからも、トラブルが起こらないよう以下の点に注意しましょう。
日傘の使用
暑さや紫外線対策に用いられる日傘ですが、大勢の人が見ている観覧席で差すと迷惑になります。前のほうで日傘を使えば後ろの人が見にくくなりますし、後方でも、周囲の人の目に入るなどのトラブルが起こる可能性があります。
日傘はシートが敷いてある場所より後方で、立ち見をする際に使用しましょう。座って見る場合はつばが広すぎない帽子を被るのがおすすめです。
水分補給
じっとして競技を見ているだけだと水分補給を忘れがちですが、熱中症にならないよう、水分はこまめに摂りましょう。熱中症になるとせっかくの運動会を見届けられないだけでなく、最悪の場合、命に関わります。
暑さが厳しいと感じる日はもちろん、気候がよい日もお茶や水を飲みながら競技を楽しみましょう。
写真・ビデオ撮影
写真や動画を撮影する際は、周囲の迷惑にならない形で行います。前方で三脚を立てる、グラウンドに入り込んで写真を撮るなど、ルールやマナーに反する行動は控えましょう。
また、データの扱いにも注意が必要です。SNSにアップしたい場合は、わが子以外の子どもの顔が見えないように加工する、地域を特定されないようにするといった配慮を忘れてはいけません。
運動会の場所取りは学校の指示を事前にチェック!
運動会の場所取りでは、学校が提示するルールを厳守し、NG行動を取らないよう心がけましょう。「保護者として子どもたちのお手本となるように」という気持ちを忘れず、思いやりを持つと同時に、自身や家族が安全に楽しめるよう、体調管理にも目を向けることが大切です。
わが家の息子たちの運動会は、10月半ばです。昨年も同じ時期でしたが、まだまだ暑く、帽子を被っていかなかったことを後悔しました。今年は長男と次男、2人分の競技を見届けなければいけないので、帽子とサングラスで対策しながら最後まで楽しもうと思っています。
運動会では子どもたちが集中して競技に臨めるよう、場所取りだけでなく、競技中もマナーを守って過ごしましょう。