<医者の診断に涙した日>生後10カ月の息子に突きつけられた衝撃の言葉

子どもの成長は日々の喜びをもたらしますが、それと同時に「ちゃんと成長しているのだろうか?」という不安もつきまといます。私も現在、2人の子どもを育てていますが、生後間もない頃から発達の遅れを指摘されていた息子が、生後10カ月検診で医師に言われた言葉で号泣した経験をお話しします。

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あまり泣かない赤ちゃん

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 娘は、お腹が空いた時など何かある度によく泣いていましたが、対照的に、息子は静かで泣かない赤ちゃんでした。出産後も病院内で他の赤ちゃんが泣いている中、息子は静かにベビーベッドで眠り続けていました。

 退院後も大人しく、娘の赤ちゃん返りに悩む中で息子の性格に感謝しつつも、次第に「この子はちゃんと育つのだろうか?」という不安が募っていきました。

 生後4カ月検診で、息子は首座りが不完全だったため要観察とされ、大学病院で検査を受けることになりました。原因は不明でしたが、運動発達を促すリハビリが始まりました。

 生後7カ月の検診では、首座りは完成しているものの不安定だったり、寝返りやお座りがまだできないなど発達の遅れが再確認されましたが、既に大学病院に通院していることもあり、リハビリを継続しながら様子を見守ることになりました。 

生後10カ月検診での衝撃

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 その後もリハビリは続けていましたが、目立った成果が感じられないまま迎えた10カ月検診。当日の問診票には「いいえ」の項目が多く、何かしら指摘を受ける覚悟はしていました。しかし、医師の言葉は想像を超えるものでした。

 「全体的に遅れている。成長は生後5、6カ月くらいで停滞している。何かしらの障害が残ると思うので、今から療育に向けて準備を始めておいた方がいい」と硬い表情で話す医師。この言葉を聞いた瞬間、涙が溢れてきました。

 「知的な問題もあるのでしょうか?」と尋ねると、医師は
 「支援が必要になると思います。」と答えます。身体の低緊張が主な理由との説明を受け、さらに
 「普通学級には入れないかもしれません」と告げられ、心が一気に揺れ動きました。

 診断が息子の未来を決定づけるように感じ、涙が止まりませんでした。その後、看護師さんに別室に案内され、ひとしきり泣いた後、病院を出ました。

夫の支えと未来への希望

 病院を出た後、すぐに夫にメールで報告しました。予定より早く帰宅した夫は、いつもと変わらない穏やかな口調で
 「これからどう成長するかは分からないし、今ここでショックを受ける必要はない。俺は息子を信じているし、もし本当に障害があったとしても、その時点で考えれば良い」と言ってくれました。

 その言葉にとても救われました。夫は冷静で、本当に頼りになる存在です。息子の未来が不安だった私も、夫の言葉で少しずつ気持ちが落ち着いてきました。

 医師から言われた言葉はショックでしたが、今できることはすでにやっているという実感があります。これからも息子の成長を信じ、必要な療育の準備を進めつつ、家族で支え合っていこうと改めて決意しました。

現在の息子の成長と私たちの決意

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 現在、息子は3歳になり、以前の診断からは想像もつかない成長を見せています。1歳1カ月でお座りができ、1歳2カ月でハイハイ、1歳半頃に伝い歩きが始まりました。1歳8カ月で言葉を話し始め、2歳2カ月で独り歩きができるようになりました。

 3歳を過ぎる頃にはジャンプができるようになりました。息子の成長は平均より遅いですが、医師の言葉があったおかげで、普通の成長は望まない覚悟ができました。

 今では、他の子と比べずに彼自身の成長を喜びながらサポートできていると感じています。息子のありのままを愛し、家族で楽しく過ごすことができている今が、何より幸せです。

 息子は、自分のペースで成長し、できることを精一杯やり、できない部分は周りの助けを借りながら進んでいます。例えば、すべり台の階段を登る時は、時間がかかっても自分の力で最後まで登りきりますが、手すりのない階段では
 「助けて」と大人を呼び、保育士や親と手を繋いでいます。その姿に、私たち家族は誇りを持っています。

 周りと比べるのではなく、その子自身を見て日々の成長を喜ぶことが、自分にとっても大きな幸せだと実感しています。これからも家族で支え合いながら、前向きに歩んでいこうと思います。

(ファンファン福岡公式ライター/ぴょんママ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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