トキヲイキル7周年、SF作品に初挑戦/10/9~舞台「ライブズ アクロス タイム」

 ガールズエンターテインメントユニット「トキヲイキル」は10月9日(水)〜13日(日)、ぽんプラザホール(福岡市博多区)でユニット結成7周年記念公演「ライブズ アクロス タイム」を計9公演開催します。トキヲイキルは福岡市を拠点に活動するアイドルグループ「LinQ」の卒業生6人で2017年発足。女子プロレスで活躍し、国内外を転戦している伊藤麻希さんはユニット活動には不定期参加ですが、他の5人は演劇と音楽ライブを中心に幅広く活動を続けています。これまで現代劇や会話劇を中心に上演してきたトキヲイキルにとって初のSF作品となる今回。作品の見どころなどについて本作品の脚本・演出を手がける松多壱岱(まつだ・いちだい)さんに、トキヲイキルのメンバーにはこれまでに歩みについても話を伺いました。 撮影:重村誠志

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松多壱岱さん「過去ではなく今の自分を変えよう」

演出中の松多壱岱さん

 トキヲイキルの存在を最初に知った時からいつか「タイムトラベル」を扱った作品に挑戦したいと思っていました。今作品は、未来人が過去を改変して「今」を変えようとする試みを描いています。でも「過去を変える」ではなく、「今」を生きている自分を変えていくことを積み重ねたら「未来」も変わるんじゃないかな。過去ではなく今が大事だというメッセージを伝えたいです。トキヲイキルはメンバーのカラーがバラバラで被っていないところが面白い。また女性としての成長がどんどん演技に深みを与えて、新しい魅力になっています。それこそ「今」を重ねてきた成果です。劇中では今作のために用意した新曲を2曲披露します。アクションあり、笑いあり、家族愛がありと、内容は盛りだくさん。演劇的なスローモーションも多用しているところも見どころです。演劇をあまり観たことがない人でも必ず楽しめる作品になっています。

岩本琴音さん「これからもみんなで挑戦したい」

本格的な殺陣に挑む岩本琴音さん

 個人的には2年ぶりの舞台出演です。ブランクがあり戸惑いからのスタートでした。戦闘員役なので本格的な殺陣に初めて挑戦しています。カッコいい私が見てもらえるかな。この7年はあっという間でした。結成メンバーが誰一人抜けずに来られたのが一番嬉しいです。ライブと舞台が活動の二本柱ですが、歌もダンスも入っている舞台が、より、私たちらしさが出ていると思いますので、ぜひ劇場に足を運んでほしいです。トキヲイキルは家族のような存在です。安心感もありますし、何より落ち着きます。これからもずっと、このメンバーで色々挑戦していきたいです。そしてトキヲイキルをもっと多くの人に知ってほしいですね。

桃咲まゆさん「7年間ずっと勢いが止まっていない」

実生活ではママの桃咲まゆさん(左)とバー経営者の大庭彩歌さん

 私が結婚し、出産し、産休もあり、その影響でライブも舞台も活動のペースが変わったしまったけれど、メンバーもファンの皆さんも祝福し支え続けてくれました。「トキヲイキルははちゃめちゃ」と言ってきましたが結局、私が一番はちゃめちゃなのかも。舞台の本公演は私が結婚したタイミングからできていないので、今回のように記念公演を開催できるのは嬉しいです。結成以来、メンバーは活動の幅を広げ続けています。トキヲイキルの勢いは止まっていない気がしています。

大庭彩歌さん「この5人だからできるシーン」

トキヲイキルメンバーが絡むシーンの稽古は息ぴったり

 5人がセリフをやり取りするシーンがいくつもあるのですが、テンポや間は「この5人だからこそ」のものだと思います。演出家さんたちからは「(大庭さん)独特の空気感がある」と言われます。人と被らないキャラ、素の自分を少し誇張しながらも、嘘がない演技、それを自分らしく伸ばしていきたいですね。この7年間は、芸能の世界以外の人と会うことが増え、いろんな考え方と見方できるようになったと思います。その縁が起点となって西中洲(福岡市中央区)にバー(O-Bar)を開くことにもつながりました。

原直子さん「ファンの人生の伴走者に」

MAGICAL SPEC のリーダーも兼任する岩本琴音さん、福岡の朝の顔でもある原直子さん、
演劇プロデューサーとしても活躍する岸田麻佑さん(左から)

 「大人になり、いい意味で肩の力が抜けた」そんな7年でした。メンバーはみんな大人。それぞれに考えがあり、行動します。おかげで、「私が全部ちゃんとやらなきゃ」という部分を払拭してくれました。普段はそれぞれの分野で活動しながら、何かをするときに「帰省してくる実家」のような存在がトキヲイキルでしょうか。年齢を重ねると「挑戦」に腰が引けがちです。でも私は欲張りなので、ファンの皆さんと共に人生を歩みながら、個人としてもトキヲイキルとしても挑戦と変化を恐れず、人としての器の大きさ、年齢を重ねた美しさを皆さんに見せていきたいです。

岸田麻佑さん「走り続けなくちゃ」

稽古に熱が入る岸田麻佑さん(中央)

 人と関わることが増えた7年でした。演者、そしてプロデューサとして演劇の世界の裏方さんやスタッフさんと接し、「支えられてステージに立っている」という有り難さを改めて感じています。トキヲイキルのメンバーには、それぞれに得手不得手があります。不得意な部分はそこが得意なメンバーが自然と補ってきました。
 個人としての新しい挑戦にもメンバー同士「おめでとう」と自然と言い合えています。そしてファンの皆さんも祝福してくれます。みんな温かいんです。だからこそ新しい姿をお見せするために、私たちは走り続けなくちゃいけない、そう思います。今回の作品、トキヲイキルらしさが盛りだくさんです。また聞き逃さないで欲しいセリフもあります。メンバーの役柄は、それぞれの当て書きです。作品を通して各メンバー、そしてトキヲイキルの魅力が伝わる作品だと思います。

劇団トキヲイキルメンバーのchelu さんは初の母親役

ライター:重村誠志

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