糸島の郷土料理「そうめんちり」を未来へ!弥冨明子さんが挑むクラウドファンディング

 福岡県糸島市で、200年以上代々農家を営んでいる弥冨農園。自身が育った糸島の食文化を愛し、その魅力を広めることに情熱を注ぐ弥冨農園の弥冨明子さんが、地域の宝である郷土料理「そうめんちり」を復興し、次世代へ伝えるためのクラウドファンディングに挑戦しています。

弥冨農園 弥冨明子さん
目次

糸島の魅力と「そうめんちり」の由来

 福岡市の中心部から車や電車で約30~40分の距離にある糸島市。海や山に囲まれた自然豊かな地域で、近年、移住者や観光客が増加。その美しい風景が注目を集めています。農林水産業が盛んなエリアで、弥冨農園は約20haの広大な土地で葉ネギを栽培しています。
 その糸島の郷土料理が「そうめんちり」。鶏ガラや鶏肉を使った甘辛いスープに、季節の野菜と素麺を組み合わせた麺料理です。地域の行事や家庭の集まりで親しまれてきた「そうめんちり」は、明確なルーツこそ不明で、味付けや食材は地区や家庭で異なります。弥冨さんは、この料理を100年先の未来に伝えていくためには、その歴史や地域の特徴・受け継がれたレシピを探ることで、文化的価値を再発見し、次世代に継承する基盤を築く必要があると感じ、この取り組みをスタートしました。

「そうめんちり」に関するアンケートを実施

 まず、糸島の食文化を愛する仲間5名で「糸島郷土料理研究会」を立ち上げ、「そうめんちり」に関する大規模なアンケート調査を実施。

アンケートには700を超える回答が

 多くの回答中で多かった意見は「ひとりで食べるには作るのに手間がかかりすぎる」というものでした。元来「そうめんちり」は、多くの人が集まって食べる郷土料理であったため、「一人前」を作るには適していない料理。「このままではそうめんちりがどんどん廃れていく」という危機感から、弥冨さんは『1人前ずつ小分けで冷凍保存できる「そうめんちり」』の開発に取り組み始めました。

冷凍「そうめんちり」開発への挑戦

 アンケート調査から、「そうめんちり」が明治30年代以前に存在していたことが判明。当時、鶏肉や砂糖、醤油は貴重品で、「糸島人のおふるまいの贅沢なごちそう」とされていました。

 商品開発では、この原点の味を重視し、北伊醤油の無添加醤油や糸島産小麦のまるいとそうめん、弥冨農園の葉ネギなど、糸島産の食材や無添加調味料を使用。『糸島食のわくわく協議会』で会長を務める株式会社やますえに協力を依頼し、また多くの地元食品事業者の後押しも受け、簡単に本格郷土料理が楽しめる「冷凍そうめんちり」がついに完成しました。

「冷凍そうめんちり」クラウドファンディング詳細

 弥冨さんが挑戦する、糸島の郷土料理「そうめんちり」の研究と復興を目的としたクラウドファンディング。リターンには、今回開発した「冷凍そうめんちり」の他にも、糸島の美味しい食材を使ったコラボ商品が多数用意されています。

スケジュール(予定)

・2024年10月25日 クラウドファンディングスタート
・2024年12月15日 クラウドファンディング終了
・2024年12月中旬~ リターンを順次発送予定

集まった支援金の使い道

・設備費
・リターン仕入れ費
・パッケージ、資材費、材料費など

リターン(一部抜粋)

冷凍そうめんちり(4食セット)

料理家佐藤彰子のそうめんちり料理体験+弥冨農園のねぎ収穫体験

冷凍そうめんちり(4食セット)+弥冨農園セット

糸島食のわくわく協議会コラボ商品①:やますえ×弥冨農園/糸島鯛だしねぎ油ラーメン

  糸島の郷土料理「そうめんちり」を未来に繋げたい、という弥冨農園・弥冨明子さんの想いをみなさんの応援で形にしませんか?

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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