福岡市が進める再開発促進事業「天神ビッグバン」の一環で、同市・天神の複合商業施設「イムズ」が8月31日、営業を終え、32年の歴史に幕を閉じました。午後7時の営業終了に先立ち、9階のイムズホールで行われた閉館セレモニーについて、リポートします。
ナカジーMCでセレモニースタート!
午後6時半から始まったセレモニーの司会を務めたのは、「ナカジー」の愛称で知られるタレントの中島浩二さん。「商業ビルとえばファッションビルしかなかった時代に、どんなビルができるんだと楽しみにしていました。アートやカルチャーも充実し、ホールも兼ね備えたイムズができた時は、本当に感動しました」と言います。
テレビ放送やラジオでイムズとも関わりが深かった中島さんが、感無量の様子で思い出を語り、「いよいよ今日までなのか」という気持ちが高まりました。
ゲストは「イムズマン」
ゲストとして登場したのは「イムズはおわる。イズムはつづく。」のCMでもおなじみ、イムズの被り物をした「イムズマン」こと大塚ムネトさん。いつも通りギラギラのイムズの被り物で登場した大塚さんは、「イムズは天神のシンボルとして誕生したので、このギラギラ感は必須です」。
CM撮影のメイキングを見ながら、「1日がかりの撮影だったので、最後の方はかなりバテてしまいました。ドローンを使用したり、ワイヤーで実際につって飛んだりとなかなかおもしろい撮影だったんですよ」と秘話を披露。ダンス部分は、この日限りの「イムズマン2号」に踊ってもらったという裏話も。
天神の商業施設“たち”がお見送り
CMに登場していた他の商業施設(のキャラクター)たちも壇上へ登場し、ショート舞台「おしまイムズ THE LAST SHOW(ザ ラストショー)」の公演もありました。
去り行くイムズへの別れのあいさつをする天神の各施設を見ていると、寂しい気持ちが高まります。ライバルでありながらも同志であったんだなと天神の町そのものへ思いを巡らせる時間になりました。
イムズへのありがとうメッセージ動画を放映
ショート舞台の後は、イムズにゆかりのある著名人から「ありがとう」のメッセージ動画が放映されました。ライブの際はイムズホールを使用していたという歌手のナオト・インティライミはじめ、スターダストレビュー、手嶌葵、DREAMS COME TRUE(ドリームズ・カム・トゥルー)、そして芸人の博多華丸・大吉と、そうそうたるメンバーからのメッセージが流れました。
また、イムズの歴史を振り返る映像も。改めてさまざまなイベントや展示を催し、個性豊かな店舗が連なっていたことを実感させてくれました。
最後に、イムズを支えてきた館長・古場治さんのあいさつでセレモニーは幕を閉じました。あいさつとともに会場に降り注いだ金テープには「イムズはおわる。イムズはつづく 2021.08.31」と印字され、閉館後も「イムズらしさ」は続いていくという、晴れやかな終わり方となりました。