小さな子どもって、なんの悪気もなく色んな言葉を言い放ちますよね。私も過去に、グサッとくるひと言を子どもに言われた経験があります。「おばさんみたい」「なんであの人デカいの?」などなど。みなさんは、小さな子どもから言われたショックなひと言やメッセージなどはありますか?
小さくてかわいい従弟のお世話
私には、12歳年の離れた従弟がいます。幼い頃は遠方に住んでいたため、なかなか会えず数カ月に1度会えるのがとても楽しみでした。長期休暇になると、毎回従弟に会いに行っていました。
私は幼い頃から、小さな子どもが大好きです。遊ぶのもお世話をするのも好き。12個離れた従弟は、当時中学生の私にとってとても可愛い存在でした。
従弟が住んでいたのは九州のとある田舎、周りは山や田んぼに囲まれ自然いっぱいの土地でした。長期の休みになると、私の兄弟・従弟の5人で自然の中を駆け回って遊んでいました。
当時2歳になる従弟は、まだまだお昼寝が必要なお年頃でした。その日も、ご飯を食べた後、寝室へ行ってスヤスヤ眠り始めていました。お昼寝しない組は、居間で遊んでいます。
「アンパンマンみたい」
お昼寝から覚めた2歳の従弟、「ぼく起きたよー!」と寝室で泣いています。お世話好きの私は、従弟を迎えに行きました。
お迎えに行くと早々
「オシッコしたい…」というので、トイレへ連れて行きました。トイトレ中の2歳児、まだまだトイレがうまくできません。便座に座らせ、一緒に
「うーーーーん!」と言いながら用を足すまでゆっくり待ってあげました。
「ちーー(おしっこ)でた?」
「うーーーん! ってする?」など、優しく声を掛けていたその時です。
「アンパンマンみたい~!」と。なんと、私の顔を指さしながら従弟は“アンパンマンみたい”と衝撃の言葉を言い放ったのです。
当時の私は14歳、思春期真っ只中の繊細なお年頃です。
何を食べても美味しく食べ物を我慢できない日々、気づいたら成人男性と同じくらいの体重57~58㎏に…。
プクプクと太って丸顔になっていることをすごく気にしていた時期でした。そんなガラスのハートを持つ女子に、小さな従弟は「アンパンマンみたい~」と、言ったのです。
子どもの衝撃発言にはご注意を
「アンパンマン」と呼ばれた日から20年、私にも子どもができました。子どもは良くも悪くも、思ったことをすぐに口に出します。それは身をもって今、体験しています。
母の顔を指さして
「きたない~」。お腹を指さして
「ぷよんぷよ~んっ!」。私が気にしていることを笑いながら平気で言ってきます。そこにはなんの悪意もありません。今ではそれが理解できますが、「アンパンマン」と呼ばれた当時の私は、相当傷つきました。
「アンパンマン」と言った従弟も、今では立派な大人です。
「私にアンパンマンって言ったの覚えてる?」と聞くと
「全然」っと、そっけなく答えられました。
よくしゃべっていた従弟は無口な大人になり、失礼な発言や無駄な発言は一切しません。言っていいことと悪いことの判別をできるまで成長しました。
物事の判別ができるまでに、長年のしつけが必要になります。
今、子育てされているママさん、子どもってビックリする発言しませんか? しかし、 大人になると、思ったことをなんでも発言できなくなっていきます。それは、社会生活を送るうえで必要なことかもしれません。
子どもの衝撃発言は、大人も自分の本当の気持ちや意見を押し殺さず、たまには「思ったことを素直に発言していいよ」という、子どもからのメッセージなのかなと私は思っています。ただし、人を傷つけない程度に気を付けたいものです!
(ファンファン福岡公式ライター/ami)