子どもと遊びに行ったのは、県内一長いとされる滑り台がある公園! 2歳の長男を1人で滑らせることに抵抗があり、私も一緒に滑ったら… ある意味、正解でした。咄嗟の判断で子どもを守ることができました。
子どもを楽しませたいと思っただけなのに

とある休日に遊びに行ったのは、県内一長いといわれる滑り台がある公園。私と主人、当時2歳と1歳の息子と過ごす、楽しい休日になるはずでした。
行った先の公園の滑り台は、さすが県内一ということもあって上り坂の上にある長い滑り台でした 。木々の合間を滑るように作られており、全長200m以上あるそうです。2歳の長男を1人で滑らせることには躊躇してしまいました 。
「お母さんといっしょに滑ろう?」と促し、長男を抱きました。私達の前を滑った親子を見届け、滑り始めます。前は5歳ほどの男の子と、若いお母さんでした。
滑り台で、衝突してしまった!
長いだけあって、どんどんスピードが出ていきます。長男を抱っこしている私も、不注意でした。スピードが出ないように調整をしていたつもりでしたが、「その時」がくるのはあっという間です。
なんと、前のお母さんが、滑り台の1番下の所で止まっていたのです。気づいた瞬間、私は長男をぎゅっと抱きしめて、咄嗟に手と足を使って止まろうとしました。
でも、スピードが出てしまっていたのです。
衝突は免れませんでした。
私は、前の人の背中を蹴ってしまいました 。ドンッと音がし、前のお母さんは滑り台の上で少し弾き飛ばされました。
「すみません! 大丈夫ですか!?」と声をかけます。長男は私の慌てた様子に、ただごとではない雰囲気を察したのか、緊張した面持ちになっています。
前のお母さんは痛そうでした。完全に、悪いのは私です。幸いお母さんと5歳の子どもに大きな怪我はなかったようで、
「大丈夫ですよ」と笑みを見せて去っていきました。
私は真っ青になりながら、今度は長男に怪我がないか見ました。
長男は無事です。本当にこれは良かったと思います。
が、私は左足と左手の中指が、痛くて動けません。歩くのも激痛です。見かねた主人が、休日もやっている整形外科にすぐ連れて行ってくれました。
診察の結果、左足と左手の中指を捻挫していました。全治3週間でした。
主人が動画を撮っていたので、後日なぜ怪我をしたのか分かりました。前の人がいると分かるや否や、私は左手で滑り台のふちを掴んだのです。でもスピードが出ていたので手は弾かれました。左足は、前にいたお母さんと衝突した時に痛めたようです。
私が今でも心配でならないのは、前にいたお母さんです。
大丈夫と笑ってくれていましたが、私が捻挫しているのです。ぶつかった衝撃で腰を打っていないか、1年経った今でも罪悪感に苛まれます。
滑り台は意外とスピードが出るためご用心を

左足捻挫のため、その日は車椅子での生活になってしまいました。長男に
「おかあさん、行くからね~」と車椅子を押してもらいましたが、いくらなんでも子どもに車椅子を押してもらうのは早すぎる、という気持ちになりました。
滑り台は意外とスピードが出ます。長男はこの経験後、前の人がすべり終わったのをちゃんと確認してからじゃないと滑らないようになりました。
そして長い滑り台を見かけるたびに
「おかあさん、滑り台で人にぶつかったよね~」と話します。長男に怪我が無かったのは本当に幸いでしたが、母である私も、滑り台では十分気をつけようと思った体験でした。
(ファンファン福岡公式ライター/ナツメググ)

