私は妊娠中「におい悪阻」があり、香水や柔軟剤、シャンプーなど人工的な香りを嗅ぐと体調が悪化しました。悪阻でお風呂に入れない私を許せない潔癖症のマザコン夫は、なんと義母に助けを求めたのです。それに対する義母の反応は…?
「悪阻は病気じゃない」潔癖症の夫

特に仕事終わりの夕方が悪阻のピークでした。そのため帰宅後は寝室へ直行。体調が少し落ち着いた時間にシャワーを浴びていました。
しかし、その行動を許せないのが潔癖症の夫。
「悪阻は病気じゃないんだから怠けるな! 風呂に入れないなら出ていけ!」
妊娠前もお風呂に入らず寝てしまったことはありましたが、その時は軽く注意されたぐらいでした。
そのため、まさかこんなに責められるとは思ってもみませんでした。「悪阻だから」と何度説明しても夫は聞く耳を持ってくれません。私は嗚咽しながらもお風呂へ入るようにしました。
ある日、いつもより悪阻が酷くどうしてもお風呂に入れないでいると
「約束したのになんで風呂に入らないの? 汚い! 今すぐ話し合うぞ」と夫はかなりご立腹。
私は
「今は無理だから体調が落ち着いてから話し合おう」と言いました。しかし、この一言で夫は大激怒。
義母へ電話するマザコン夫
「今すぐ話し合うんだよ! 無理なら母さん(義母)に電話して承諾を得ろ!」
夫の言っている意味が全く理解できず困惑している私を横目に、夫はスピーカーにして義母へ電話をし始めました。
「母さん? 嫁ちゃんが話したいことがあるんだって。代わるね」事の経緯を義母に全く話さずに、スマホを私に差し出してきた夫。

私はスマホを手にとることもできず
「お風呂に入れないのは悪阻で気持ち悪いからなのに… どうして分かってくれないの…」色々な感情が溢れてしまい泣きながら声を振り絞りました。
夫は鼻でふっと笑いながら義母に
「今の聞いた? 嫁ちゃんは悪阻のせいにして風呂にも入らないんだよね。怠けすぎなんだよ!」と言い放ちました。
義母は経営者で、仕事をバリバリしながら家事も完璧にこなす人です。そして息子である夫を大切にしていました。きっと何か言われると覚悟した私…。
しかし義母の言葉は予想外のものでした。
「あんた思いやりってものがないの?! 男だから分からないかもしれないけど妊娠中って想像以上に大変なの! お腹の中であんたの赤ちゃんを育てている嫁ちゃんにもっと感謝しなさい!」
夫は、いつも自分の味方をしてくれる義母なら、きっと嫁を注意してくれると考えて電話したのでしょう。しかし思わぬ義母からの言葉に何も言えなくなってしまい、義母の言葉を途中で遮り電話を切りました。
電話が終わった後も、お叱りのLINEが何通も夫に届いたようです。さすがの夫も謝罪してくれました。義母は私にも、夫の言動についての謝罪と何かあればいつでも連絡して欲しいと頼もしいメッセージをいただきました。
夫からの言動で私が気付けたこと

その後、無事に男の子を出産。潔癖症の夫ですが、息子のおむつを積極的に変えてくれる子煩悩なパパになりました。私には
「いつもありがとう、感謝しているよ」と労いの言葉をかけてくれます。
夫が悪阻の辛さを知らないように、私も夫が仕事で抱えるストレスを本当の意味では理解できていないと思います。もしかしたら、そういった私の態度が夫を暴走させてしまった理由の1つだったのかもしれません。
今回の出来事は、自分が経験していないことにも想像力を働かせ、相手に寄り添うことの大切さを学ぶ良い機会になったと感じました。
(ファンファン福岡公式ライター / くまよ)

