小学生の貯金は「貯金箱」にするのがおすすめ!使いやすい貯金箱の選び方は?

6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。

子どもが小学生になると、「貯金」について学ばせたいと思う保護者もいるでしょう。方法に迷ったら、貯金箱を活用するのも1つの方法です。

今回は、小学生が貯金箱を使うメリットや、選び方のポイントなどを解説します。どのような失敗が起こりやすいかも把握し、親子で貯金を成功させましょう。

目次

お小遣いを貯金する子どもは多い!

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学研教育総合研究所が2022年に行った調査によると、お小遣いをもらっている割合は全体の38.7%で、主な使い道で、「貯金」は2位の42.5%でした。

「小学生白書Web版」より引用

また前年の調査では、貯金をしているのは全体の52.3%でした。2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出の機会が少なかったのも、貯金する子どもが多い一因と予想されます。2022年は2021年よりも割合が減っているものの、多くの子どもがお小遣いを貯金していることがわかるでしょう。

小学生白書Web版・2021年8月調査(https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/202108/chapter4/03.html
小学生白書Web版・2022年9月調査(https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/202209/chapter4/04.html

小学生が貯金箱に貯金するメリット

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小学生が自分で貯金を始めるなら、いきなり銀行口座に預金するよりも、貯金箱を活用するのがおすすめです。小学生が貯金箱に貯金するメリットは、大きく3つあります。

銀行口座を開設するよりも貯金を始めやすい

銀行などの金融機関で預金するには、子どもが自分で貯金するための口座を開設する必要があります。また、預金のたびに保護者が金融機関に付き添わなければならず、手間がかかります。

貯金箱は100円ショップや雑貨店などでも入手でき、購入すればすぐに貯金が始められます。思い立ったらすぐにスタートでき、細かな小銭も貯めやすいのは、貯金箱のメリットです。

「貯める」という意識を学びやすい

貯金箱が自宅や自室にあれば、思い立ったときにすぐに小銭やお札を貯金箱に入れられます。自らの手で貯金箱にお金を入れることで、「貯める」ことを意識しやすいのも、貯金箱のメリットです。

「貯めた」という達成感も得やすい

口座に貯金する場合は、「お札がない」という理由で思ったように貯金ができなかったり、「小銭ばかり入れていて数字が増えない」と、こまめに貯金をしていても達成感が味わえなかったりするかもしれません。しかし、貯金箱は重みや貯まり具合で「貯めた」という達成感が得やすく、「お金を貯める」という行為の大切さを楽しみながら身につけられます。

貯金箱を使っての貯金はアリ?メリット・デメリットを解説!(https://million-savings.info/piggy-bank/

小学生におすすめの貯金箱のタイプ

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形や機能性、価格など、貯金箱にはさまざまなタイプがあります。小学生におすすめの貯金箱は、主に3つです。

缶タイプの貯金箱

円柱型の缶にコイン投入口を設けたシンプルな缶タイプの貯金箱は、100円ショップでも販売されています。お金を入れることに特化しており、安価で購入しやすいので、「いますぐ貯金を始めたい」「ひとまず貯めてみたい」という人におすすめです。

なかには取り出し口がなく、缶切りでしか蓋が開けられないタイプもありますが、最近は手で蓋を取り外せる缶タイプも増えています。途中でお金を出したり、確認したりしたくなることを考慮する場合は、蓋の取り外しができるものを選ぶとよいでしょう。

デザイン性の高い貯金箱

いかにも貯金箱という見た目ではなく、インテリア感のあるものにしたい場合は、デザイン性の高い貯金箱だと、モチベーションがアップします。キャラクターを象ったものやアンティーク風のもの、木彫りの動物など、一見貯金箱に見えないおしゃれな製品が多く販売されています。

ネットショップは、ジャンル・デザインともに豊富な貯金箱のなかから、気に入ったものに出会いやすいです。ただし、デザイン性の高い貯金箱は大きさや形によって入る小銭の量が変わるので、貯めたい額に合ったサイズかどうかも確認しましょう。

機能性に優れた貯金箱

最近は、お札が入るもの、ATMのようにカードでロックできるもの、貯金額に合わせて画面のなかのキャラクターが成長するものなど、電池を入れてさまざまな機能を楽しめる貯金箱も増えています。

機能性に優れた貯金箱は、楽しく貯金したい人におすすめです。画面つきの貯金箱なら、「なかなか貯まらない」という気持ちではなく、ゲーム感覚で「小銭をコツコツ入れていこう」と、思えるのではないでしょうか。

貯金箱のおすすめ人気ランキング【2024年】(https://my-best.com/2193

小学生の貯金箱は貯金の目的で選ぼう

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貯金を始めるにあたって、子どもが欲しい貯金箱を購入するのも1つの方法です。また、貯金の目的に沿った貯金箱を選ぶと、子どもは積極的に貯金がしやすくなります。

ひとまず貯めてみたい場合

貯金したお金の使い道を特に決めていない場合は、安価に購入できる缶タイプがおすすめです。貯金箱に小銭を入れるという習慣がつけば、その後目的ができた際にもスムーズに貯金ができます。

一定の目標額がある場合

おもちゃやゲームなど欲しいもののために貯金する場合は、一定の目標額を設定することになります。たとえば5,000円のおもちゃが欲しい場合は、小銭で5,000円分貯められる容量の貯金箱を選ぶとよいでしょう。

大きすぎると目標額に達しているのに気づきにくく、反対に小さいと、せっかくいっぱいになるまで貯めても、目標額を達成できない可能性があります。

缶タイプやデザイン性の高い貯金箱でも大きさを考慮すれば問題ありませんが、貯めた金額を可視化できる機能性の高い貯金箱なら、より貯金箱選びで失敗するリスクが低下します。

とにかくたくさん貯めたい場合

長期的な貯金を視野に入れ、「貯められるだけ貯めたい」と思う場合は、大容量の貯金箱がおすすめです。なかには、100円や500円といった決まった小銭だけを貯めることで、最終的に10万円、100万円と高額が貯められる大容量の貯金箱もあります。

また、透明で大きなビンのような形の貯金箱なら、お金が貯まっていく様子も見えて長期スパンでもモチベーションを維持したまま貯金を続けられます。

小学生が貯金箱を使って陥りやすい失敗

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手軽に貯金が始められる貯金箱ですが、小学生が陥りやすい失敗もあるため注意が必要です。貯金箱を購入する際には、以下の点にも注意して子どもに合ったものを選びましょう。

開けやすいとすぐに使ってしまう

缶切りを使う貯金箱や、伝統的なブタの貯金箱のように割らないとお金が出せないものは、一度明けたら同じ貯金箱を使えないのがデメリットです。しかし、「いつお金を使うかわからないから」と蓋が開けやすい貯金箱を選ぶと、手元にいつでも取り出せるお金がある状態になります。

明けやすい貯金箱にすると貯まる前に使ってしまい、「貯金を成功させた」という体験ができないかもしれません。

貯金箱が大きすぎて貯められずに終わる

大きな貯金箱は、長い時間をかけてコツコツ貯めていきたいと思った場合に重宝します。しかし、初めての貯金で大きな貯金箱を選ぶとお金が貯まっていく実感がなかなか湧かず、貯金が続かなくなってしまう可能性もあります。

貯金箱を活用するには、子どもの年齢や貯金への意識、そして貯金の目的を明確にして最適なものを選ぶことが大切です。

「中身が見えない」ことでモチベーションが下がる

最近は透明な貯金箱、デジタルで貯まった金額がわかる貯金箱も存在しますが、多くは中身が見えないタイプです。持ったときの重みや小銭を入れた回数でどれくらい貯まっているかはなんとなくわかるものの、具体的な金額は開けてみなければわかりません。

中身が見えないことが、貯金へのモチベーションを下げる要因になることもあります。自室の引き出しのなかなど、人目につきにくい場所に貯金箱を保管できる場合は、透明な貯金箱を選ぶと小銭が貯まっていく様子がわかり、セキュリティ面の不安も少なく貯金が続けられるでしょう。

貯金箱を使った貯金を成功させるポイント

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小学生に貯金箱を渡す場合、「目標額まで頑張って貯めて欲しい」と思う保護者は多いでしょう。最後に、貯金箱を活用して貯金の習慣をつけるために注目したい、3つのポイントを解説します。

気に入ったデザイン・機能性のものを選ぶ

初めての貯金は、楽しく続けて「貯金は苦ではない」と思わせることが大切です。そのためには、子どもが気に入ったデザインや、希望する機能を持った貯金箱を選ぶとよいでしょう。

子どもが自分で「長く使えそう」「大切にできそう」と思えば、貯金への意識も高まります。保護者は子どもの意見も聞きながら、目標額に見合った大きさか、お金の取り出しやすさはどうかなども確認してください。

「貯金」に関するルールを決める

貯金箱にいつお金を入れるかは、ルール化しておくと続けやすくなります。たとえば「月々のお小遣いのなかから割合を決めて、毎月同じ額を貯めていく」「財布のなかの○円以下の小銭を入れる」「毎日○円ずつ」などです。

ルールを決める際は、無理のない範囲での貯金を意識しましょう。無理な目標を決めると「達成できなかった」というマイナスな記憶ばかりが残り、貯金の習慣がつきにくくなります。

財布と貯金箱を分けて「貯まるまで使わない」を徹底

「使うお金」と「貯めるお金」をきちんとわければ、貯金箱の中身を途中で使ってしまう可能性は低下します。使うお金は財布に、貯めるお金は貯金箱に入れ、貯金箱に入れたお金は使わないよう徹底しましょう。

「使えるお金が少なすぎる」と、貯金箱に入れたお金を出してしまわないためにも、前述のルールはよく考えて決めるようにしてください。

貯金箱は小学生が「貯金」を学ぶ第一歩!

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貯金箱を使った貯金はすぐに始められ、小学生が「お金を貯める」ことの大切さを学ぶ第一歩となります。子どもの好みや貯金の目的に合った貯金箱を活用し、楽しくお金に関する知識を増やしていきましょう。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

大学・大学院にて日本語学を専攻し、修了後は日本語学校に非常勤講師として勤務。2018年よりウェブライターに転身し、さまざまなメディアで記事を手がける。2人の子を持つ「ママライター」として、日々育児に仕事に奮闘中。

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