早朝や深夜は気温が下がり、いよいよ本格的な冬シーズンとなりました。
普段あまり雪が降らない福岡県だからこそ、車の運転などで大きな事故につながる可能性があります。今回は車を運転する人たちが冬場でも安全に行動するための注意点を「国土交通省 福岡国道事務所」に聞きました。

冬の運転で注意すること
一年を通して一番気温が下がるのは1、2月。寒波の到来などで0度を下回ることもあり、橋や標高が高いエリアでは路面凍結などが起こりやすくなります。
九州では普段から冬用タイヤに履き替える習慣を持たない人も多く、積雪の際にはスリップなどの事故も発生しやすくなります。事故を起こさないために冬場の安全運転のポイントを以下にまとめました。
早めの情報収集と備えを
荒天が予想される際は、予定を変更するなど、不要不急の外出を避けましょう。
例えば、九州縦貫道と並走している国道3号は、高速が通行止めになると大渋滞になります。どうしても外出の必要がある場合は、運転する数日前からこまめに天気予報や交通情報を確認し、チェーンを車に積むなどの準備をしましょう。
余裕を持ったスケジュールと運転を
雪道では普段よりスピードを抑えて走行しなければなりません。降雪状況によっては、道路の通行止めや、迂回を指示されるなど、走行時間がかさむ要素もあります。
運転時も車間距離を通常よりも多くとり、余裕を持った運転を心がけましょう。
「急」のつく運転には注意
路面凍結や積雪の際、タイヤのグリップ力は格段に落ちます。急ハンドル・急ブレーキはスリップやスピンに、急加速はホイールスピンの原因になります。停車時はゆっくりアクセルを踏み、速度を落とす際はエンジンブレーキを使って減速しましょう。

知らないと罰則も?チェーン規制
タイヤの「チェーン規制」はタイヤチェーンを装着することで通行止め時間を短くすることを目的として2018年12月に設けられました。 大雪特別警報のような異例な雪があった際に、対象規制区間ではチェーンの装着が「必須」になります。

注意したいのは「スタッドレスタイヤ」も規制対象に含まれる点。チェーン規制中は、スタッドレスタイヤをつけていてもその上からチェーンを装着しないと走行できません。もしチェーンを装着していない場合は違反となります。
なお規制実施の場合、大雪が予想される2~3日前に通行止め実施の可能性があることが発表されます。
チェーン規制の際には、規制区間手前にチェック箇所が設けられ、検査員がチェーンを装着しているかを確認します。チェーンを装着していない場合は、規制区間の走行は禁止されており、これに違反した場合、通行禁止帯を走行したものとして道交法の定める罰則(3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金)が適用される可能性もあります。
チェーン規制発令時には検査員がチェーン装備をチェックします。検査員の指示に従い、しっかりとチェーンを装着しましょう。
まとめ
福岡でも冬場には降雪や積雪があり、橋や日陰になる場所では路面凍結が発生する場合があります。車の運転の際には十分な備えや、余裕のあるスケジュールで安全運転を心がけましょう。
寒波襲来の際には不要不急の外出を避けることを第一に、交通ルールに則った運転で事故を未然に防ぎましょう。