【神対応】1歳娘のバスデビューでの出来事 人は見かけによらないと思った話

娘が1歳を過ぎた頃の話。1人目育児ということもあって心の余裕も持てず、必死に子育てをしていました。そんな時に出くわしたアクシデント。自己嫌悪に陥るような場面でしたが、そんな私を救ってくれた人がいたのです。

乗り物が大好きだった娘

写真AC

 娘は赤ちゃんの頃から車に興味があり、乗り物の絵本や車のおもちゃを好んでよく遊んでいました。

 「いつかバスや電車に乗ってお出かけしてみたいな」そんなことを思いつつも、「目的地に着くまでに娘が泣き出したらどうしよう。周りに迷惑をかけてしまうかな」とタイミングを伺っていました。

初めて乗るバス

写真AC

 そして月日は経ち、娘が1歳を過ぎお出かけもしやすくなった頃、待望のバスデビューを果たしたのです。前日には乗り物の絵本を見せながら、
 「明日はバス乗ってお出かけするよ~。楽しみだね」と娘に話し、「やっとこの時が来た! 往復20分くらいの道のりだけど、娘にとっていい刺激になるといいなぁ」と私もわくわくしていました。

 しかし、1つ不安なことが…。体格が少し大きめで、抱っこが大好きだった娘。移動するときも抱っこばかりで腰痛が悪化していた私は、降車後の移動用にベビーカーをどうしても持っていきたかったのです。「娘を喜ばせてあげたいけど、とにかく周りに迷惑を掛けたくない」そんな思いから、スムーズに乗り降りできるよう事前にシミュレーションしていました。

ワンオペ育児の試練

写真AC

 バスデビュー当日。あまり人がいない平日の昼間を狙って私と娘の2人でバスに乗ることにしました。バスが到着し乗り込むと、外観しか見たことのなかったバスに乗って初めて見る光景に圧倒されていた娘。

 バスの揺れや車窓から見える景色に次第に楽しくなってきた娘は、とても嬉しそうな表情を浮かべ、ご機嫌で過ごしていました。「連れてきてよかったな。今度は他の乗り物にも乗せてあげたいな」と微笑ましい気持ちでバスに揺られていました。

 しかし、目的地に到着したところで最大の試練が降りかかったのです。娘を抱っこ紐で抱っこしてベビーカーは折り畳んだ状態で乗車したのですが、降車しようとバス前方に進むと思っていたより通路の幅が狭く、ノンステップバスではなかったのでその状態で階段も降りなくてはならなかったのです。

 「見通しが甘かった…」そんなことを考えていると、私の後ろに並んでいた大柄でスーツ姿の男性と目が合い、「この人はお仕事に行くのかな。待たせてしまっては申し訳ない」と私は気持ちが焦ってしまいました。
 「すみません…」と呟きながら重たいベビーカーを持って足早に移動していると、急にベビーカーを持っていた方の腕が軽くなったのです。

人は見かけで判断できないと実感

写真AC

 腕の方を見ると、先ほどのスーツ姿の男性がベビーカーを持ってくれていたのです。少し強面の方だったので、「邪魔だよ、早く行けよとか思われてるかな…」と見た目で勝手に判断してしまっていたので、その行動にとても驚きました。

 バスを降りた後
 「とても助かりました。本当にありがとうございました!」とお礼をすると、男性は笑顔で
 「いえ。お気をつけて」と優しい言葉を掛けてくれて、じわっと心が温かくなりました。

 その当時、私は子育てをする中で肩身の狭い思いをしたことがあり、塞ぎ込んでいる時期もありました。「周りに迷惑を掛けないようにしなきゃ」と窮屈になってしまっていた心が、フッと軽くなった出来事となりました。

(ファンファン福岡公式ライター/Lealea)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

ファンファン福岡(fanfunfukuoka)は、街ネタやグルメ、コラム、イベント等、地元福岡・博多・天神の情報が満載の街メディア。「福岡の、人が動き、人を動かし、街を動かす」メディアを目指しています。