【共働き世帯】子どもの習い事はどうする?無理なく続ける工夫を紹介

6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。

習い事をさせたいと思っても、共働きで諦めてしまうケースもあります。保護者が忙しい場合、どのような工夫をすると子どものやりたいことを応援できるのでしょうか。

今回は、共働き世帯の習い事事情や悩み、無理なく取り組む工夫などを紹介します。注意点も把握し、仕事や家事と上手に両立させましょう。

目次

【共働き世帯】子どもの習い事の割合

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まずは、共働き世帯で習い事をさせている割合を見てみましょう。

約半数は習い事をさせている

「Domani」の調査によると、共働き世帯で習い事をさせている割合は47.1%でした。

「Domani」より引用

約半数の家庭が、共働きでも習い事をしていることがわかります。

共働き世帯が抱える、習い事の悩み

共働き世帯が習い事をさせるにあたり、以下のような点で「大変だ」と感じることが多いようです。

・送迎
・行事への参加、費用
・習い事選び
・人付き合い など

共働きで最も大変だと感じるのは、送迎です。また、発表会や試合などの行事に保護者が関わらなければいけないこと、追加費用がかかることも懸念点の1つです。

子どもに合っている習い事、子どもがしたい習い事を選ぶのが大変、同じ習い事に通う子どもの保護者との付き合いなどは、共働きに限らず「大変だ」と感じることが多いのではないでしょうか。

【共働き家庭の場合】子どもの習い事どうしてる?大変なことや事前のチェック事項(https://domani.shogakukan.co.jp/749523

【共働き世帯】習い事に対する具体的な問題

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共働き世帯が子どもに習い事をさせるにあたって、どのような問題が起こりやすいのでしょうか。前述の「悩み」と重複する部分もありますが、より具体的に見てみましょう。

送迎

習い事の時間によっては、保護者がまだ仕事をしていることもあります。送迎が必須だと、保護者が時間を確保するのが難しく、習い事をさせるのが難しくなるかもしれません。

付き添い・当番

保護者の付き添い、見守りが必要な習い事は、保護者がその時間にいなければ成り立ちません。また、当番制を導入している習い事も、保護者たちのサポートなしでは運営が難しくなりますが、共働き世帯は習い事の曜日・時間帯によって積極的な参加ができない場合もあります。

発表会・試合

芸術系の習い事は、定期的な発表会があるのが一般的です。また、スポーツ系の習い事も他チームとの試合が積極的に行われます。発表会や試合に向けた事前の準備や、当日の運営を、保護者主体で行う習い事も少なくありません。共働き世帯の場合、平日は仕事、休日は習い事のために多くの時間を費やさなければいけない状況が負担になる可能性が高いです。

宿題・練習

習い事によっては、次回までの宿題が出されます。また、習った内容の定着やさらなる成長のためには、自主練習も欠かせません。共働き世帯は、こうした自宅での課題の見守りに時間を割くのが大変です。特に年齢が低いうちは、学校の宿題も含め、保護者が子どもに付き添ってサポートする必要性があるため負担を感じやすくなります。

家事

習い事がある日は、仕事が終わって家事に費やす時間を確保できない可能性が高いです。また、週末にまとめて家事をしている家庭は、土日の習い事にすると家事との両立が難しくなってしまいます。

共働きでも子どもに習い事をさせたい!無理なく続けるためのポイント(https://sitter.miraxs.co.jp/article/200013
共働きで習い事はできない?解決法6つと先輩ママ・パパのアイデアを伝授(https://coeteco.jp/articles/11476
共働き世帯で子どもの習い事はアリ?無理なく続ける工夫と注意点を解説(https://www.inet.co.jp/blog/parenting/naraigoto-0906.html

共働き世帯が無理なく習い事をさせる工夫

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共働き世帯が抱える問題を軽減し、保護者も無理なく子どもに習い事をさせるためには、どのような工夫をすればよいのでしょうか。さまざまな観点から、悩みを解消するアイデアを提案します。

送迎ありの習い事にする

送迎の悩みを解消する方法の1つが、送迎付きの習い事を選ぶことです。送迎バスが自宅前や送迎スポットまで来てくれるので、保護者が送り迎えする必要がありません。

送迎ありの習い事で代表的なのは、スイミングスクールです。地域によって送迎ありの習い事のジャンルは異なりますが、スポーツジムが経営する習い事には、送迎を行っているものが多い傾向にあります。

学校や自宅から近い習い事にする

学校や自宅から近ければ、保護者がいなくても子どもが自分で習い事に通えます。学校の体育館やグラウンドを利用した習い事があったり、学童を中抜けできたりするところもあります。

学校から近い習い事は、下校途中に寄って帰りは保護者が迎えに行くことが可能です。また、自宅そばの習い事なら、子どもだけでも比較的安全に行き来できるでしょう。

休日にできる習い事にする

送迎が欠かせない習い事は、休日にレッスン・練習をしているスクールを選ぶと、送迎の悩みを解消できます。保護者の負担が増える、休日に出かけられないといった難点もありますが、土日に習い事を集中させれば、送迎や付き添いに問題が生じず、子どももやりたいことを諦めずに済みます。

振り替えレッスンのある習い事にする

振り替えレッスンに対応してくれる習い事は、仕事の都合などで行けなくなってしまっても月謝の損が少なく済みます。休んだぶんレッスンを別の曜日・時間で行ってくれれば、子どもや保護者の体調不良の際にも助かるでしょう。

オンラインの習い事にする

コロナ以降利用者が増加しているオンラインの習い事も、選択肢の1つです。オンラインは自宅で習えるので、送迎が不要です。習い事のジャンルも、家庭教師やプログラミング、英会話といった学習系に限らず、ダンスや楽器、アートなど多彩なので、子どものやりたい内容も見つけやすいのではないでしょうか。

サポート・外注を活用する

送迎シッターやキッズタクシーなど、送迎をサポートしてくれるサービスを利用するのも、1つの方法です。また、最近は保護者の負担を軽減するため、当番やお弁当づくり、試合や発表会に向けた準備などを外注するスクールも存在します。

費用負担は大きくなってしまいますが、習い事のために自分の時間の多くを犠牲にしなければいけないということがなくなるので、気持ちにゆとりを持って子どもの習い事を応援できるかもしれません。

夫婦・保護者同士で協力する

共働き世帯では、子どもの習い事に関する負担がどちらか一方にばかりいってしまうと、不満やストレスが大きくなってしまいます。役割分担を決める、交代制にするなど、夫婦で協力して家事や仕事との両立を実現させることが大切です。また、「ありがとう」「お願いね」などの声かけで、思いやりの気持ちを伝え合うことも忘れてはいけません

「隔週で送迎する」「できないときにはフォローし合う」など、共働き世帯の保護者同士で協力するのもよいでしょう。ただし、家庭同士の協力は、1つの家庭の負担が大きくなったり、誰かが不満に感じるようになったりすると、トラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。

宿題や練習に関するルールを決める

習い事の日だけ一生懸命取り組んでも、宿題や練習が疎かになっては力の定着や伸びが見込めません。保護者宿題や練習を見守るのが難しい場合は、事前にルールを決めるのもおすすめです。

たとえば、ピアノなら「自主練習をして、その日最後の演奏を動画で撮って保護者に見せる」、スポーツは「習った技やポイントを練習」「サッカーのリフティング100回」「バスケのドリブル100回」のように、日々行う課題を決めましょう。練習をすればそのぶん上達も早いので、子どもは自信をつけると同時に、「もっと上手になろう」と意欲的に練習に打ち込むようになります。

習い事の日の家事負担を軽くする

習い事の日は最低限の家事で済むようにしておくと、保護者も心にゆとりをもちやすいです。最も悩むのは「習い事の日の夕食」でしょうが、時間のある日に作り置きをしておく、習い事の日はレトルトやデリバリーを活用するなど、共働き世帯ではさまざまな方法を取っています。

また、掃除や洗濯も早起きして済ませる、翌日にまとめて行うなどすると、習い事のあとにバタバタしたり、夜遅くまで家事をしたりしなくて済みます。

共働き世帯が習い事をさせる際の注意点

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子どもに希望する習い事をさせてあげたいと思う保護者は多いでしょうが、共働きの場合、特に注意したい点が3つあります。

祖父母やほかの保護者を頼りすぎない

祖父母が近くに住んでいると、送迎や付き添いを頼ることも多いでしょう。しかし、頻繁に頼ると祖父母の負担が大きくなり、体調不良や関係の悪化を引き起こす可能性があります。

また、ほかの保護者と協力し合うのではなく、頼りっぱなしになるのも問題です。他の保護者の不満が大きくなると、トラブルに発展したり、最悪の場合習い事を辞めなければいけなくなったりするかもしれません。

習い事の数を絞る

複数の習い事をしている子どもを見ると、「我が家も」といろいろと習わせたくなるかもしれません。しかし、習い事の数が増えれば、そのぶん保護者の負担も大きくなります。

子どもにとって必要な習い事を厳選して数を絞ると、最終的にどれも続かなくなってしまうといった事態を防げるでしょう。

無理をしすぎない

「負担を軽減して…」と考えていても、いざ子どもが習い事を始めると、頑張ってサポートしたいと思う保護者も多いでしょう。しかし、無理をして子どもに習い事をさせていると、「ここまでしているのに」と、ネガティブな感情が芽生えてしまうかもしれません。

金銭的にも、心身の面でも無理をしすぎずにできる習い事を選べば、子どもの成長を楽しく見守れるのではないでしょうか。

共働きでも習い事はさせられる!親子で楽しく続けられる内容を考えよう

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共働き世帯が子どもの習い事に関して抱える悩みはさまざまですが、工夫によって問題を解決し、子どもの希望を叶えられる可能性はじゅうぶんにあります。保護者も子どもも無理なくできる習い事を見つけ、充実した時間を過ごしましょう。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

大学・大学院にて日本語学を専攻し、修了後は日本語学校に非常勤講師として勤務。2018年よりウェブライターに転身し、さまざまなメディアで記事を手がける。2人の子を持つ「ママライター」として、日々育児に仕事に奮闘中。

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