初めての子育てで悪戦苦闘していた私。長男はおしゃべりが苦手で人見知り、食事の好き嫌いが多く心配事がたくさんありました。そんな時期に3歳児健診があったのですが、その健診で保健師に言われた衝撃の一言とは…
開始早々手こずる健診
健診が始まると機嫌が悪くなる長男。終始無言で長男がぐずってしまい全ての健診に時間がかかり、クタクタの中最後の健診項目が保健師さんとの面談でした。
「こんにちは、これで最後だからね。あと少し頑張ってね」と優しく長男に声をかけてくださる保健師さん。長男は私の隣に座らせ用意してもらったおもちゃで遊び落ち着いていました。
面談は、事前アンケートで1日の食事内容を提出しており、それに目を通した保健師さん少し怒ったトーンで
「何でこんなに野菜、果物を食べないの?」と最初に告げられました。
「色々工夫はしているのですがどうしても食べてくれなくて困っています。野菜はイモ類、果物はバナナなら食べてくれますが、どうしても野菜を食べてほしいのでスムージーを作って飲ませています」当時、野菜を食べてくれない長男と格闘していました。唯一野菜を食べてくれるのが小松菜、人参、バナナ、リンゴが入ったスムージーでそれを毎朝手作りをしていました。
私の育児は赤点なの?
「スムージーねぇ〜」と呆れた様子の保健師さん続けて
「野菜はちゃんと調理してるの? 味付けは? 美味しくないから食べないんじゃないの?」私はこんなことまで言われるんだと言う驚きと、育児のみならず家事まで否定されたショックで固まってしまいました。
隣で楽しそうに遊ぶ長男を見て何か言い返さなければと思い精一杯の笑顔で
「それなりに頑張ってます。味付けも毎回同じにならない様にしてますし、調理方法も工夫してるんですけどね」泣きたい気持ちを必死で我慢。
「好きなキャラクターとかにデコレーションしてる? 子どもは大抵キャラクターになってれば食べるものよ」と言う保健師さん。キャラクターで食べてくれるならこんなに毎日苦労はしていないと反撃したい気持ちを隠して
「毎食は難しいですが時々はしてますよ。キャラ弁を作って公園に食べに行ったりもしてますよ」
この保健師さんとこのまま話をしても好き嫌いを克服するヒントはもらえない、むしろこちらが傷つくだけ。早くこの場を終わらせる事だけを考えていました。やっと面談が終わり帰ろうとしたその時
「スムージーなんか子どもに与えないでね! ちゃんと小さくてもいいから野菜の形を残して調理して! 小学生になったら給食食べられない子になって大変よ。今日から頑張って」と。
3歳児健診って子どもの健康、発育を診てもらえると思っていたら母親テストの場でもありました。そして私は母親赤点のようです。保健師さんは保護者に寄り添ってくれると思っていました。困っていることを相談したら、共感し、アドバイスをくれると。私が出会った保健師さんはそうではなかったのです。頑張るヒントももらえないまま最後に言われた言葉が「今日から頑張って」… これ以上何を頑張ればいいのだろうか…。
自分を信じて
私は会場を出て子どもと手を繋ぎ、悔しさと惨めな気持ちで泣いてしまいました。長男は健診が終わりご機嫌でした。私にニコッと笑いかけ目が合うたびに何度もニコッと。
よし、決めた「子どもの笑顔が全て。自分を信じて子育てをする」あの日私が決めたこと。あれから7年、10歳になった長男は社交性もあり野菜も果物もそれなりに食べられる優しい男の子に成長しました。
育児をしてると不安なことの方が多く、色々な意見に惑わされますが、息子を一番よく知っているのは親である私。自分を信じて子育てすることが、子どもの成長にも繋がると思いました。
(ファンファン福岡公式ライター/みみずく)