安全で安心な野菜や果物を消費者に届けるために、福岡市では収穫を控えた農作物の残留農薬をチェックしています。
これを「出荷前検査」と言い、福岡市中央卸売市場青果市場「ベジフルスタジアム」内にある食品衛生検査所で実施しています。
1. 収穫の1週間~10日前に実施する「出荷前検査」とは?
●法律で定められた基準値を超える農薬が、農作物に残留していないかを調べる検査です。
●福岡市内や近郊で栽培している野菜や果物を対象に、出荷予定の1週間から10日前に採取したものを検査しています。
2. 「出荷前検査」はどのように取り組まれている?
①生産者は、畑や果樹園などから採取した収穫前の農作物と、農薬の使用履歴を記録した日誌を提出します。
②食品衛生検査所は、残留農薬検査を行い、農薬が適切に使用されているかを確認して結果を生産者に通知します。
③万が一、法令違反につながる農薬が検出されたら市場への出荷をいったん停止し、原因調査や生産者への指導が行われます。
④基準値を超えて農薬が検出された農作物は市場に出荷されません。
3. 生産者、市場、消費者、それぞれのメリットは?
出荷前検査の実施は、生産者、市場、消費者それぞれにメリットがあり、安全で安心な農作物の生産と供給に役立っています。
【生産者】
・農薬の適正使用に関する意識が向上します。
・農薬使用と残留性の確認ができます。
・基準値を超えて農薬が検出された農作物を出荷せずに済みます。
【市場】
・残留農薬の基準を満たす農作物が市場へ入荷・流通します。
【消費者】
・安全で安心な農作物を食べられます。
【コラム】残留農薬の基準値とは?
野菜や果物に残留することが許される農薬の最大量が残留農薬の基準値です。農薬が残留していたとしても人の健康に影響を与えないように安全性を確認し、設定されています。農薬は、健康に与える影響や残留性等について審査されていて、国に登録されたものしか使用できない決まりがあり、農作物ごとに使える農薬と、その使用頻度や時期が決められています。
※詳しくは暮らし上手のヒントvol.7「気になる!野菜や果物の農薬の話」へ
https://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/shokuhinanzen/life/syokuhinanzen-ansin/kurasimail_3_2_2_2_3_3_3_2_2_2.html
●問い合わせ
福岡市 保健医療局 保健所 地域衛生部 食品安全推進課
Email: shokuhinanzen.PHB@city.fukuoka.lg.jp
提供:福岡市保健医療局