
マレーシアの北西部に浮かぶペナン島は、「東洋の真珠」とも称され、世界中から人気を集めるリゾート地の一つ。ユネスコ世界遺産に登録された、ジョージタウンという歴史的な街並みが有名です。美しいビーチ、熱帯の自然、文化的な遺産、そして多様な料理が楽しめる魅力満載のペナン島。
そんなペナン島を、ファンファン福岡編集部が現地を訪れリポートします。前編では、おすすめ観光スポットからペナン島で堪能できるグルメまで。後編では、アクティビティ施設とアクセス方法をご紹介!現地から届いた写真とともに、最新情報をお届けします。
ペナン島ってどんな島?

ペナン島はマレーシアの西海岸に位置する島で、面積は約295平方キロメートルとコンパクトな大きさ。福岡市が約340平方キロメートルなので、ペナン島は福岡市よりも少し小さいですが、ほぼ同じくらいの大きさです。
車でぐるっと移動するなら、約4時間ほどで島を一周することができます。もちろん、道路の混雑状況や観光スポットに立ち寄る時間によって変わりますので、ゆったり滞在したい人は、あらかじめ立ち寄りたいエリア、散策時間などを考えて旅の計画を立ててみましょう♪
気候は、年間を通じて一定の暖かさで、平均気温は27度くらい。日本の真夏の服装で過ごせる、常夏の気候です。ただ、冷房が効いている場所もあるので、日焼け対策を兼ねて薄手のカーディガンなどを持って行った方が安心かもしれません。
また、日本との時差が1時間しかないことも、ペナン島旅行のメリットです。
世界遺産の街並みを巡る旅へ出発!
多文化の融合とアートの街「ジョージタウン」

ジョージタウン地区は、2008年7月、マラッカ海峡の歴史都市としてユネスコ世界文化遺産に登録されました。
街は英国植民地時代を経て、中国やインドからの移民流入もあり、国際色豊か。キリスト教会と仏教寺院、ヒンズー教寺院、イスラム教のモスクが並ぶ「ハーモニー通り」や、インド系の雑貨店や飲食店が集まる「リトルインディア」など、多文化社会を感じるスポットが数多く見受けられます。

また、ジョージタウンを紹介する上で欠かせないのは、ストリートアートの存在。街中のいたるところに見られるアートは、町おこしの一環として約10年前に制作が始まり、作品数は50点以上に及びます。

中でも有名なのは、自転車に乗る子どもたちを描いた、この仕掛けアート。近くで見ると、自転車部分は壁に埋め込まれた実物であることが分かります!多くの観光客が自転車に手を添えて、まるで絵に溶け込むようなポーズで写真撮影している風景も印象的です。

ワイヤーを使った、こんなユニークなアートも♪

フォトジェニックなアートが溢れる、まるで街全体がギャラリーかのようなジョージタウン。お気に入りの作品を探しに、心ゆくまで散策してみたいものですね。

そして、ジョージタウンの散策中に見かけるこの乗り物。「トライショー」と呼ばれるこちらの乗り物は、マレーシアで伝統的に使われてきた観光客のための人力車なのだそう。トライショーに乗って、心地よい風を感じながら世界遺産の街並みを巡る体験は、忘れられない思い出になりそうです。
「プラナカンマンション」で19世紀の華麗なる歴史を体感!
プラナカンマンションは19世紀末に建てられた豪華なお屋敷で、現在は、プラナカンの世界を体感できる博物館になっています。
プラナカンとは、15~16世紀に大陸から交易で渡ってきた、中国人男性と現地のマレー人女性の間に生まれた人々の子孫のこと。約1世紀前の裕福なプラナカンが暮らしていたこのお屋敷は、ジョージタウンの中心部に建っています。

中国の彫刻が施された木製パネルや、英国製のタイルなどが組み込まれた折衷的なデザインが特徴的で、豪華絢爛な見応えのある内装。銀の食器など、なんと1,000点以上の骨董品や収集品も展示されており、当時のプラナカンの裕福な生活ぶりを感じることができます。
館内には少し変わったポイントもあり、中庭部分の吹き抜けには屋根がありません。その理由は「雨水がたまる=お金がたまる」という、縁起の良いジンクスが存在するからなんだとか。プラナカンマンションを訪れ、歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょう。
「周一族の橋」で垣間見る人々の暮らし
ジョージタウン東側の海岸沿いに位置する「周一族の橋」は、周(チュー)という名前の一族が住んでいる水上集落。現在もここで暮らしている人々の生活を垣間見ることができます。

観光化されており、土産店も多く立ち並ぶこの桟橋は、19世紀に中国から渡ってきた移民が建てた高床式の造り。現地のガイドいわく「税金がかからないから海の上に建てたのでは」とのこと。付近には中華系の寺院もあり、中華系移民の歴史を感じられるこのエリアは、ペナン島を観光する上で、おさえておきたいスポットの一つです。
「食の都」ペナンでローカルグルメを堪能しよう

ペナン島は「食の都」としても知られており、多様な文化が融合したグルメを堪能できる島です。屋台で味わうローカルグルメから、高級レストランで楽しむ料理まで、幅広い選択肢があることも旅行者から好評なんだそう!そんなペナン島の食文化について、屋台街やおすすめのローカルグルメをご紹介します。
コスパ良好◎屋台街でグルメを満喫
ペナン島内の各地にある屋台街。福岡市の屋台のイメージとは異なり、一つの場所に10店舗以上の店が並び、フードコートのイメージで料理を選ぶことができます。1食10リンギット以下(約350円)で注文できるものが多く、安価に地元のグルメを楽しめるのも嬉しいポイントですね。

屋台での注文方法はいたってシンプル。まず席を決め、お店で注文をする際にテーブルの番号を伝えます。すると、お店の人がテーブルに料理を運んできてくれて、テーブルで料金を支払うことができます。

マレーシア料理を中心に、中華やインド料理のお店もある中で、おすすめしたい料理は「アッサムラクサ」というペナン島名物の麺料理。米粉でできた太い麺に、酸味の効いたスープがよく絡みます♪
おすすめの屋台街は、ジョージタウン中心部にある「New World Park Food City(ニューワールドシティパーク/新世界美食城)」。地元料理から中華料理まで、幅広く楽しむことができます。
マレーシアならではの味「ニョニャ料理」

中華とマレー料理の融合を楽しめるニョニャ料理。揚げ春巻き、空心菜の炒め物、薬膳スープなど、中華風でありながら、ココナッツミルクが使われていたり、チリソースが添えられていたりと、ところどころマレー風の味わいを感じられます。蝶豆(バタフライピー)で色づけられた青いライスも特徴的です。


