7歳・9歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。
大人も重視される「体幹」は、小学生も鍛えるとさまざまな効果が得られます。筋トレ以外の方法でのトレーニングも、楽しく続けやすいのでおすすめです。
今回は、小学生の体幹トレーニングについて解説します。
そもそも体幹ってどこ?
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「体幹」という言葉はよく耳にしますが、「そもそも体幹ってどこを指すの?」と思う人もいるかもしれませんが、「体幹」は胴体全体です。首から上と腕、足以外の胸や背中、お尻、肩の周りなど、お腹以外の場所も「体幹」に含まれます。
小学生が体幹を鍛える効果
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小学生が体幹を鍛えると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。期待できる7つの効果を紹介します。
姿勢がよくなる
体幹には腹筋も含まれ、腹筋を鍛えると美しい姿勢を維持しやすくなります。また、背筋やお尻の筋肉も強化すれば、自然に理想的なよい姿勢が作れます。
バランス感覚がよくなる
体幹がしっかりとしていると、体全体が安定してバランス感覚もよくなります。バランス感覚の向上は、後述する運動能力やケガのリスク低減、脳の活性化による集中力アップなど、さまざまなよい効果をもたらします。
運動能力が上がる
体が安定しているとさまざまな動きをスムーズに行えるので、運動能力が全体的にアップします。また、フラフラしにくいことでケガをしにくい体作りができるのも、体幹を鍛えるメリットです。
大きな声が出やすくなる
よい姿勢で安定して立つことは、発声にも影響します。姿勢が悪い人や体の軸が不安定な人と比べ、体幹が鍛えられている人は大きな声が出やすいです。呼吸もしやすいので、お腹から声が出て喉を痛めにくいのもよい点だといえます。
持久力がアップする
体幹が弱いと、さまざまな筋肉が緊張したり、負担がかかったりして疲れやすくなりますが、体幹が強ければ効率的に筋肉を休めながら動けるので、あまり疲れません。運動能力とともに持久力も上がり、スポーツでの活躍がより期待できるでしょう。
集中力もアップする
体幹を鍛えることでよい姿勢を保てれば、深い呼吸で全身に酸素が巡ります。また、自律神経も整えられ、集中力が上がります。
また、「姿勢を変えない」こと自体も、集中力アップの一因です。体幹が弱いと姿勢を保つことに意識が向いたり、体勢を変えたりすることで集中力が低下してしまいますが、自然によい姿勢を維持できれば、こうした問題は起こりません。
健康的にもよい影響が!
体幹が強く、無理なくよい姿勢を保つことができれば、腰痛や肩こりなどの緩和が可能です。また、猫背は内臓に負担がかかりますが、姿勢がよいと内臓が活発に働き、便秘解消や免疫力アップなどにもつながります。
さらに、成長ホルモンの分泌が促進されるなど、体幹は健康面への影響も大きいといえます。
体幹が強いってどんなメリットがあるの?(https://kids-s.jp/child-body-trunk/797)
基礎代謝を高め内臓の働きも活発に!体幹を鍛えて快適な毎日を(https://www.kouritu.or.jp/kokoro/column/taikan/index.html)
小学生の体幹トレーニングになる、おすすめの活動
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体幹を鍛えるには、日々激しいトレーニングをしなければならないと思うかもしれませんが、小学生の場合、毎日筋トレをすること自体難しい場合もあります。体幹の強化につながる生活のなかの動作や、楽しく続けられる活動を見てみましょう。
トランポリン
まずおすすめしたいのが、トランポリンです。体幹が弱いと、空中で正しい姿勢を保ったり、トランポリンを踏んでジャンプしたりする動作がうまくできません。まっすぐ美しく跳ぶことを意識するだけで自然と体幹が鍛えられ、遊び感覚で楽しく続けられるでしょう。
手押し相撲
一緒に体幹を鍛える人がいる場合は、2人で手押し相撲をするのも1つの方法です。手と手で押し合い、動いたら負けというシンプルなルールで、動かないようにとお腹や背中に力が入ることで、体幹が鍛えられます。
ルールを変えながら行う、数回やって勝敗を決めるなどすると、より盛り上がるでしょう。
雑巾がけ
小学校の掃除などでも行う雑巾がけは、腰や背中の筋肉でバランスを保ち、足の力で進んで行きます。体幹と同時に下半身の筋肉も強化でき、さらに床もきれいにできる、「一石三鳥」の活動です。
1人でやってもトレーニングになりますが、広い場所の掃除で雑巾がけをする場合は、皆で競争しても楽しいでしょう。
片足立ち
片足立ちは、バランス感覚と下半身の筋肉が必要な動作なので、バランスを保って立てるようになるなかで、体幹も鍛えられます。方法は以下の通りです。
1.両手を体の横につけてまっすぐ立つ
2.片足をおへその高さまで上げて止まる
3.そのまま10秒キープ
4.反対の足も同じように行う
両方の片足立ちでグラグラしてしまう人もいるでしょうし、片方だけうまくバランスを保てない場合もあります。どちらの足でもキープできるよう、「長くできた人が勝ち」「できた秒数に応じたご褒美がある」などのルールを決めてゲームのように続けるのもおすすめです。
バランスボール
バランスボールは、弾力のある大きなボールです。バランスボールの用途はさまざまで、体幹に効く使い方も複数ありますが、簡単な使い方を紹介します。
1.バランスボールに座り、姿勢を正して腰に手を当てる
2.腰だけを左右に動かす
3.骨盤を動かすイメージで前後に動かす
簡単な動きですが、バランスボールの上は不安定なため、体幹が弱いとボールから落ちてしまいます。バランスボールの上に座ることに慣れてきたら、姿勢を保ったまま足を浮かせてみたり、バランスボールを使った筋トレに挑戦してみたりしましょう。
ブリッジ
ブリッジは、仰向けになって手足を床につけ、腰を持ち上げて「逆Uの字」を作る運動です。背筋や腹筋がなければポーズを保てないので、何度も練習するなかで体幹が強くなります。
より美しい形にするには、柔軟性も必要です。ブリッジを続けると、体幹と同時に柔軟性も上がり、運動能力のさらなる向上も期待できます。
小学生から体幹トレーニングは必要?楽しく体幹を鍛える方法7選!(https://jpc-sports.com/column/7754/)
体幹を鍛える運動遊びの魅力と効果を徹底解説(https://www.kickpark.jp/post/taikanundou)
体幹を鍛えるバランスボールの使い方!トレーニングメニューを10種目紹介(https://ufit.co.jp/blogs/training/balanceball-coretraining?srsltid=AfmBOorB9gVTnf7q9xLvoK3TrSJpMdZgHhc-hR9mc2TGHXAp1UmpXR84)
小学生が体幹トレーニングを行う際の注意点
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小学生が体幹を鍛える活動をする際に最も重要なのは、ケガをしないことです。また、効果的なトレーニングを実践するためにも、以下の点に注意しましょう。
事前にストレッチをする
遊び感覚の活動でも、激しい動きをするとケガにつながる恐れがあります。体幹トレーニングの前には、必ずストレッチや準備運動をしましょう。ストレッチで筋肉や関節をほぐしてから行うと、トレーニングの効果も高まります。
安全を確保して運動する
安全に運動を行うためには、じゅうぶんなスペースを確保してください。トランポリンやバランスボール、手押し相撲などは、万一落下や転倒をした際に、近くに家具があったり、物が転がったりしていると危険です。
片足立ちやブリッジも狭すぎる場所でしないこと、雑巾がけは滑って顔をぶつけないよう素足で行うことなどを心がけましょう。
年齢に合った内容を選ぶ
小学生といっても、1年生になったばかりの子どもと、間もなく中学生になる6年生では、体格や興味・関心などが大きく異なります。年齢によってできることは変わってくるので、子どもに合った内容で体幹を鍛えることも大切です。また、子どもが興味を持って取り組める内容を、年齢によって検討することも忘れてはいけません。
保護者が見守る
保護者は活動を見守り、安全確保に努めましょう。特に、低学年のうちは一緒に行う、近くにいるなどして、ケガなく進められるようにしてください。また、姿勢や手順が正しいかどうかチェックすると、効率的に体幹を強化できます。
学年が上がったら常に見守る必要はなくなってきますが、正しい動きで安全に行えているかは、定期的に確認すると安心です。できれば保護者も一緒に取り組むと、コミュニケーション促進も期待できます。
楽しく続けられる内容を工夫する
体幹は1日や2日で鍛えられるものではなく、地道な努力が必要です。子どもが続けられそうな活動を選ぶ、ルールやご褒美、罰ゲームなどを設定するなど、楽しみながら鍛えられるような工夫をしましょう。
小学生の体幹トレーニングは遊びながらも◎無理なく楽しく実践しよう
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小学生が体幹を鍛えると、運動や生活、健康など、多方面によい影響をもたらします。筋トレもよいですが、遊びを通したトレーニングは継続への第一歩です。
無理なく、楽しく続けられる活動で、効果を実感しましょう。
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