いまどき小学生のバレンタイン事情!誰に、どのように渡す?

7歳・9歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。

2月14日のバレンタインデーには、「女性から男性にチョコレートを渡す」のが日本の慣習となっています。いまの小学生は、誰に、どのように、どのような贈り物をするのでしょうか。

今回は、小学生のバレンタイン事情や、チョコレートを渡す際の注意点などを解説します。

目次

バレンタインにチョコ、お菓子を渡す小学生の割合

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バレンタインデーにチョコレートなどのお菓子を渡す小学生は、どれくらいいるのでしょうか?「キッズ@nifty」で実施したアンケート調査を元に、割合や渡す相手などを見てみましょう。

「渡す」と回答したのは78%

「キッズ@nifty」が2023年に発表した「『バレンタイン』に関する調査レポート」では、「ニフティキッズ」訪問の小中学生を対象に、1,860件の回答を集めました。調査によると、「バレンタインデーにチョコやお菓子をあげる予定がある」と回答した小学生は、全体の78%で、中学生の66%を上回っています。

「キッズ@nifty」より引用

なお、小中学生全体での「あげる」と回答した割合は、75%でした。

渡す相手は?

同調査では、「誰にバレンタインデーの贈り物をするか」というアンケートもありました。小学生が渡す相手は、「同性の友だち」が最多の77%、次いで「好きな人」が55%、「おうちの人」が78%となっています。

ほかにも、「異性の友だち(28%)」や「きょうだい(17%)」、「親せき(11%)」と、友人や親族に渡す人が多いことがわかりますが、なかには「推し・有名人」と、応援している著名人にバレンタインの贈り物をしたり、小学校や習い事の先生に渡したりする小学生もいるようです。

チョコ、お菓子を渡す人数

「バレンタインにチョコを渡す人数」についての調査で、小学生で最も多かったのは「4~5人(28%)」でした。また、「2~3人(26%)」「6~10人(23%)」という回答も多く、友人同士での交換になると複数の人に渡すことになるので、4人以上に渡す人が多いのも納得の結果だといえます。

「2~3人」と回答した小学生は、少人数グループでの交換だけでなく、父親やきょうだい、好きな人など、相手を厳選しているケースもあるのではないかと予想しました。

手作りか既製品か

「あげるチョコやお菓子は手作りか市販のものか」という質問の回答は、小中学生全体の結果が提示されていました。参考サイトによると、全体の45%が「手作り」と回答しており、次いで多いのは「あげる人によって分ける(28%)」という回答です。

多くの人に渡す場合、すべて既製品で準備すると費用もそのぶんかさみます。手作りは既製品の購入より費用が安価で、デコレーションやラッピングで個性を発揮でき、心がよりこもっている印象があるので、多くの小中学生が選択するのではないでしょうか。

バレンタインチョコを渡す小中学生は75%、「本命」よりも外せない相手とは?(https://kosodate.mynavi.jp/articles/25557

バレンタインに確実にチョコを渡すためには…

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バレンタインにチョコやお菓子を「せっかく準備したのに渡せなかった」ということがないよう、「どこで渡すか」も事前に検討する必要があります。小学生は、どのようにして相手にチョコを届けているのでしょうか。

小学校で渡すのはアリ?

同じ小学校に通う友人や好きな人に渡すなら、学校で渡すのが確実です。しかし、「不要なものを持ってこない」というルールを設けている小学校は多く、特にお菓子やプレゼントは厳しく規制される可能性があります。

特にルールがない場合は小学校で渡しても問題ないでしょうが、「持ち込み禁止」が明言されているのであれば、学校の指示に従うのがベストです。持ってきた人だけでなく、受け取った相手にも迷惑がかかってしまうので、規則は必ず守りましょう。

相手の家に渡しに行く

小学校で渡せない場合は、別の方法で私に行く必要があります。相手の家の場所がわかるなら、直接訪問するのも1つの方法です。

しかし、相手の家を突然訪問しても、習い事や遊びに出かけて本人が不在だったり、保護者も仕事や習い事の付き添いに行っていて「家に誰もいない状態」になったりしているかもしれません。

家にいる大人に預ける、ポストや玄関先に置いておくという方法も取れますが、直接渡したいのであれば事前に「○時に行くね」と伝えておきましょう。

待ち合わせをする

相手の家がわからない場合は、待ち合わせをして渡すのもおすすめです。複数の友人にあげる際も、すべての友人の家を短時間で回るのは大変なので、集合してお互い持ってきたチョコなどを渡すとスムーズです。

待ち合わせには、公園や児童館、お互いの家の中間地点など、わかりやすい場所を指定します。「何時に集合するか」を決めることも、忘れないようにしましょう。

2月14日前後の休日を活用する

バレンタインデーは、毎年曜日が変わります。平日の学校終わりに家に行く、待ち合わせをするといった方法を取ろうと思っても、相手が習い事や用事があれば断られてしまうかもしれません。

小学生は、2月14日にこだわらずにチョコやお菓子を渡すのもよいでしょう。バレンタイン前後の休日に渡したい相手と遊びや待ち合わせの約束をすれば、平日にバタバタすることもありません。

ただし、休日も家族での予定や習い事があれば渡せなくなってしまうので、約束は事前に取り付けておくと安心です。

習い事の場所で渡す

同じ習い事をしている人に渡したい場合は、習い事の場所で渡すのが確実です。習い事は小学校のように持ち物などのルールが厳しくないケースも多いので、チョコなどを持って行ってもトラブルになることは少ないでしょう。

ただし、大々的に渡してしまうと周囲の子どもが「自分のはないのか」と思うかもしれません。絶対に誰にも見つからないようにする必要はないでしょうが、周囲に配慮して渡す場所やタイミングを考えることも大切です。

小学生ができるバレンタインチョコチョコを渡す工夫とは(https://www.gakken.jp/homestudy-support/useful-info/14404/

小学生がバレンタインに渡すチョコ、お菓子の注意点

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小学生がバレンタインに渡すお菓子やチョコは、手作り・既製品にかかわらず受け取る相手を思いやって選びましょう。チョコ・お菓子選びで覚えておきたい、4つの注意点を解説します。

衛生面

手作りの場合、衛生面にはじゅうぶんに注意しましょう。調理器具や手を清潔に保つことはもちろん、三角巾やマスクをして、髪の毛や唾液などが作ったものに入らないようにすることも重要です。

しかし、いくら気をつけて作っても、「人が作ったものは食べたくない」と思う子どももいます。渡したい相手に「手作りは大丈夫か」と事前にリサーチすると、せっかく作ったチョコやお菓子が無駄にならないでしょう。

費用

手作りは費用を抑えて量産できるので、多くの人に渡したい場合に向いています。しかし、前述のような衛生面の問題から、「既製品をあげよう」と考える人もいるでしょう。

既製品の価格は商品によって大きく異なりますが、1人あたりの予算は手作りより上がります。既製品の場合は、小学生のお小遣いや、保護者が「ここまでなら払ってあげられる」という範囲内で準備できる数に限定しましょう。

「好きな人だけにあげる」という子どもも、注意が必要です。本命チョコは気合いを入れたくなるのは筆者も非常によくわかりますが、あまり高価なものをもらうと、相手はお返しに困ってしまいます。

保護者は、渡す側も受け取る側も小学生であることを忘れず、相手が気軽に受け取れる価格帯から選ばせるようにしましょう。

保存がきくか

チョコやお菓子は、常温でも数日保存がきくものを用意しましょう。「当日中に食べなければいけない」「すぐに冷蔵庫に入れなければいけない」といったものにすると、相手のタイミングによっては口に入らず処分しなければならなくなります。

相手の負担になるだけでなく、渡すほうも学校へ行く前に早起きして作ったり、持ち運びに気を遣ったりと大変な思いをする可能性が高いので、保存の面への配慮も忘れないことが大切です。

サイズ、形状

あまり大きなサイズだと、受け取ったチョコを持ち帰るのが大変になります。また、一生懸命手作りしても、持ち運びにくい形状のものは、相手が中身を見る前に型崩れしてしまうかもしれません。

チョコを渡すときには、きれいな見た目を保ちやすいか、相手が持ち帰りやすいサイズかどうかも考慮しましょう。

男の子ママにとってバレンタインは”迷惑”?

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バレンタインには渡す相手を思って心を込めて手作りしたり、既製品を買いに行ったりするでしょう。しかし、小学生の子どもを持つ保護者のなかには、バレンタインにチョコなどをもらうことにためらいがある人は一定数存在します。

特に、手作りのお菓子は「衛生面が気になる」と感じるケースが多いようです。コロナ禍以降はこれまで以上に「清潔さ」にこだわる人も増え、相手の気持ちを思うと心が痛みますが、口に入るものなので処分する家庭もあります。

また、既製品についても、「もらった以上はお返しをしないといけない」という観点から、負担に感じる保護者もいます。

わが家は息子2人で、毎年バレンタインには習い事で会うお友達や幼なじみの女の子数人からチョコやお菓子をもらいますが、手作りでも既製品でも「ありがたいな~」と思うだけでした。しかし、自分が知らないお友達や、息子たち本人がそこまで親しいと感じていないお友達からもらったら…と考えると、確かに衛生面やお返しについて悩んでしまうかもしれません。

筆者自身は「渡したい」と思う女の子の気持ちも、受け取る側の保護者の気持ちも何となくわかります。一概に「渡さないほうがいい」「それでも自分の気持ちを尊重してわたすべきだ」とは言い切れませんが、「バレンタインもホワイトデーも当人同士で渡し合える年齢になってから」というのも、1つの方法かもしれませんね。

「手作りチョコレートは迷惑!?」男の子ママたちの本音は?(https://select.mamastar.jp/374625

小学生のバレンタインはルールや配慮を忘れずに渡そう!

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バレンタインに同性・異性の友人や好きな人、家族などにチョコを渡す小学生は、7割以上です。誰に、どこで、どのようなものを渡すかは慎重に検討し、相手の負担にならないかも考慮しましょう。

2025年のバレンタインはもうすぐ!小学生時代のバレンタインがよりよい思い出として残るよう、親子で話し合って準備を進めてくださいね。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

大学・大学院にて日本語学を専攻し、修了後は日本語学校に非常勤講師として勤務。2018年よりウェブライターに転身し、さまざまなメディアで記事を手がける。2人の子を持つ「ママライター」として、日々育児に仕事に奮闘中。

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