その子によってそれぞれですが、一般的に1歳半から始まると言われているイヤイヤ期。わが家の長女もちょうど1歳半頃からイヤイヤ期が始まりました。何もかも「イヤ! イヤ!」と言われるのを予想していたのですが、長女のイヤイヤ期は私が思っていたのと少し違ったのです。
ママ大好きな長女

夫は仕事で朝が早く夜も帰りが遅かったため、ほぼ長女と2人で過ごす毎日でした。だからなのか、気がつけばなんでもかんでもママっ子に育った長女。イヤイヤ期に入っても、私の言うことにはきちんと耳を傾けてくれたのですが、夫のことはなぜか完全拒否。
例えばお風呂。
「パパとお風呂に入ってね」というと、
「ママがいい!」と大号泣。浴室に入っても
「ギャー! イヤー! 助けてー!!」と泣き叫び続ける状態。ご近所から虐待を疑われないかハラハラしたものです。「いつか慣れてくれるだろう」と思っていましたが、パパ嫌いは日々酷くなっていったのです。
長女が迷子に

ある日、ショッピングモールに行ったときに事件は起こりました。ふと目を離したすきに長女がいなくなってしまったのです。私はショッピングモールのインフォメーションへ、夫は周辺を探し回ることに。
インフォメーションに着き相談している最中に、夫から電話がかかってきました。
「長女を見つけたんだけど…」と夫。
「実はちょっとトラブルがあって… 3階のおもちゃ屋さんまで来てほしい」と言うのです。私は急いで3階まで向かいました。
3階のおもちゃ屋さんの前には大号泣の長女、警備員さんが1人、そして少し離れたところに立つ夫がいました。私が長女の名前を呼ぶと、長女は大号泣しながら駆け寄ってきました。警備員さんに
「お母さんですか?」と聞かれ、
「そうです」と答えると、夫の方を見てさらににこう聞かれたのです。
「失礼ですが、この方は旦那さんですか?」
長女が見つかった! けれども…

「え… そうですけど…」と、警備員さんの質問に疑問を浮かばせながら答えた私。その様子を見て夫が
「ごめん、実は…」と、真相を話してくれました。
私と別れてからすぐおもちゃ屋さんの前で長女を発見した夫。
「良かった! 見つけた!」と長女に声をかけたのですが、イヤイヤ期の長女はパパを見て
「イヤー!」と大号泣。そのまま逃げて行ってしまったのです。
「ちょっと待って!」と長女を追いかけ、捕まえた夫。抱っこをするとさらに大号泣し
「イヤー! ママー! 助けてー!」と叫びだしたのです。それを見た警備員さんに声をかけられた夫。自分は父親であることを説明したのですが、長女が「イヤ」の一点張りで大号泣し続けるので、母親の私に確認を取りたかったのだそうです。
平謝りの私たちに対し、
「こちらこそ疑うようなことをしてすみませんでした。大変だと思いますが頑張ってくださいね!」と温かい言葉をかけてくださった警備員さんでした。
パパとの関わりは少しずつ持たせるのが大事

長女が泣いても「いつか慣れるだろう」と思い、パパと二人にするなどして関わらせていた私。しかし無理に関わらせたことで、逆にパパ嫌いが激しくなってしまっていたのではないかと思い直しました。そこで、少しずつ関わりを持たせる方法に変更。
パパに意見を聞いたりおもちゃを取ってもらったりなど、パパが少しでも関われるようなやり取りを心がけました。そのかいあってか、長女から
「パパおもちゃ取ってー」などお願いをするようになったのです。以前よりもパパに近づくようになったと感じました。
イヤイヤ期やパパ嫌いは子供の成長の証と言いますが、夫も私も親として成長する機会になったと思います。まだまだ続く子育て。これからも夫が蚊帳の外にならないよう、パパとの関わり合いを意識して乗り越えていきたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/Misaki)


