7歳・9歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。
幼児や小学生に人気の習い事で、常に上位にランクインするスイミングは、多くのメリットをもたらします。習うなら、何歳からスタートするのがよいのでしょうか。
今回は、スイミングを始める年齢は何歳からがよいか、習い事を通してどのようなメリットを得られるのかなどを解説します。
スイミングが子どもの習い事1位に選ばれる理由

学研教育総合研究所の「小学生白書Web版」によると、スイミングは2021~2023年まで小学生の習い事ランキングで不動の1位を維持しています。また、2021年の調査では、スイミングについて「2020年度調査で小学生女子の1位となった『音楽教室』を除き、ここ数年連続して首位を守っている」と記されており、長年多くの子どもが通っていることがわかります。
子どもをスイミングに通わせるのには、主に次のような理由があります。
・泳ぎをマスターして水難事故に遭わないようにする
・体力をつける
・幼児期も楽しく通える
・練習中のケガのリスクが低い
・送迎、費用面の負担が少ない
・周りに通っている子どもが多い など
スイミングは未就学児から通え、子どもも「水遊び」のような感覚で楽しく続けるなかで、徐々に泳ぎをマスターしていきます。体力がつくだけでなく、小さいうちは「スイミングで体力を削って早く寝かせたい」という思いで、習わせる保護者もいるようです。
大きくなると、送迎バスで通えるスクールも多く、費用事態は決して安価ではありませんが、1回の練習時間や月に通える回数を加味するとコスパがよいので、保護者の負担が少ないのも選ばれる理由だといえます。
また、小学校低学年は全体の3割以上と、多くの子どもが通っていることから、周囲の影響で習い始めるケースも少なくありません。
学研教育総合研究所「小学生白書Web版」(https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/202108/chapter7/01.html)
なぜ人気?子どもの習い事ならスイミングスクールがおすすめな理由(https://www.jss-group.co.jp/blog/magazine/swimming-lessons)
スイミングは何歳から?始めるタイミングは大きく3つ

スイミングを何歳から始めるかは、家庭によってさまざまです。早い場合は、0歳からスタートすることもあります。習い始めのタイミングは、大きく3つにわかれます。
生後6ヵ月~2歳
親子で通えるベビースイミングは、受け入れ可能な年齢・条件がスクールによって異なります。多くのスクールでは、赤ちゃんの体が徐々に安定してくる生後6ヵ月頃から入会できます。
この時期からスイミングに通うと、水への恐怖心や抵抗感を早い段階で改善できます。また、親子で取り組むことでコミュニケーション促進も期待できるでしょう。
3~5歳
年少になる3歳頃から、保育園・幼稚園にいるあいだの5歳くらいまでのあいだにスイミングに通うケースは多いです。この時期も、水への恐怖心はあまりなく、加えて人の話を聞く、理解する、指示に従うといったことが徐々にできるようになるので、基礎的な動きを習得しやすいといえます。
6歳以上
小学校入学後にスイミングを始める子どもも、少なくありません。小学生になるとプールが授業に含まれるので、それまで泳ぎが得意でなかった子どもが「授業についていけるように」と習い始めることもあります。
また、小学生になると送迎バスで通ったり、学校帰りにそのまま習い事に行ったりもできるようになります。
余談ですが、わが家の息子たちが通う小学校は、隣にスイミングスクールがあります。本当に道路を渡ってすぐなので、多くの子どもが学校帰りにスイミングに寄っているようです。小学生になってから通い始めたというクラスメイトもいると話していたので、6歳以上でも「遅すぎる」ということはないでしょう。
ただし、スイミングはレベルによって習う内容が異なります。何歳からスタートしても、はじめは初歩的な内容を習うグループに振り分けられることが多いため、あまり遅くに始めると、「同じグループには小さい子ばかり」という状況が長く続くかもしれません。
筆者も、長男が2年生のときにスイミングに興味を持った時期があったので、知り合いに相談したところ「いまから習うのなら、できるだけ早めに決断して入ったほうがよい」とアドバイスを受けました(結局こうした理由もあり、入会しませんでした…笑)。
グループやクラスをどのようにわけるかはスクールによって異なりますが、年齢が上がってから入会を検討する場合は、事前に確認しておくと安心でしょう。
【こどもの習い事】水泳は何歳からがベスト? スクール選びのポイント(https://www.gakken.jp/homestudy-support/edu-info/22597/)
スイミングで得られる、8つのメリット

長年、スイミングが人気の習い事に選ばれるのは、続けるなかで心身に多くのよい影響をもたらすからでしょう。スイミングで得られるメリットを、8つ紹介します。
短時間で全身の筋肉を鍛えられる
泳ぐときには、全身の筋肉を使います。また、水の抵抗を受けるので、陸上で行う運動よりも身体にかかる負荷が大きくなります。そのため、短時間でも全身の筋肉をしっかり鍛えることができるのは、スイミングの大きなメリットです。
持久力がつく
プールで歩いたり遊んだりして、どっと疲れた経験は、誰しもあるのではないでしょうか。水の抵抗はそれだけ大きいので、長い距離を泳げるようになるなかで持久力が自然にアップします。疲れにくい身体作りは、陸上での運動にも役立ちます。
心肺機能がアップする
背泳ぎ以外は顔を水に浸けるので、泳ぎ方と同時に正しい息継ぎや呼吸法も学びます。また、できるだけ長い時間顔を浸けて泳ぐシーンもあるので、心肺機能も鍛えることが可能です。そのため、小児ぜんそくの予防・改善のためにスイミングに通う子どももいます。
免疫力が上がる
水泳は、体内に酸素を取り込みながら行う”有酸素運動”です。有酸素運動は、ウイルスや細菌と戦う免疫細胞を活性化します。スイミングは、病気、風邪に強い身体づくりにも、よい影響をもたらします。
姿勢が整う
泳ぐときには「手足」を使うイメージですが、手足を上手く動かして早く泳ぐには、腹筋や背筋をしっかり使う必要があります。腹筋や背筋、そして普段の生活では使わない全身の筋肉をまんべんなく鍛えると体幹がしっかりとするので、スイミングは姿勢改善にも効果的です。
目標を達成する喜びを味わえる
どのような習い事でも、年齢を重ねるにつれて目標を持って練習に取り組む子どもが増えてきます。スイミングでも、「新しい泳ぎ方を習得する」「記録を更新する」「進級テストに合格する」などの目標を掲げ、日々努力することの大切さ、そして努力が実って達成したときの喜びを味わえます。
学校のプールの授業も安心
6~9月頃の体育の授業で、「水泳」を単元とする小中学校は多いです。日頃からスイミングで泳ぎの練習をしていれば、「泳げない」「水がこわい」と、授業への不安感を持たずに済みます。また、速く、美しく泳げるようになればなるほど、授業で活躍できる可能性も高まります。
自信がつく
目標を達成したり、スイミングスクール以外での活躍の機会があったりと、成功体験を重ねると、子どもの自信につながります。スイミングで得た自信は、その他のスポーツや学業、日常生活などにもよい影響をもたらし、さまざまな物事に前向きに取り組めるようにもなるのではないでしょうか。
スイミングの効果|気になる12のメリットをご紹介!(https://kodomo-booster.com/articles/2957#/)
スイミング教室は何歳から通うとよい?水泳を習うメリットを解説(https://www.view-swim.com/jp/column/swimming-from-whatage/)
スイミングを続けて多くのメリットを実感するためのポイント

スイミングで筋力や体力がアップしたことで、生活・勉強・スポーツなど、多方面への活力や意欲がより出るようになったという子どももいるほど、もたらすメリットは大きいです。長く続けてメリットを実感できるよう、保護者は以下のポイントに注目してスクールを選びましょう。
・設備が整っている:安全に練習するための設備・道具がじゅうぶんに揃っており、清潔感がある
・コーチの対応がよく信頼できる:子どもの成長につながる指導・声かけを行っている
・保護者の負担が少ない:立地、送迎バスの有無、月々の費用などの負担が大きすぎない
・子どもに「やりたい」という気持ちがある:意欲がなければ、続けても得られるメリットが少なくなる可能性がある
・塩素・感染症に関する知識を得る:塩素の影響、プールで多い感染症と、対策を事前に知っておく
プールでは、「プール熱」や「はやり目」「水いぼ」をはじめとした、感染症のリスクが高まります。また、衛生面を保つために使用される塩素は、肌や目のトラブルを引き起こすかもしれません。
こうしたリスクを懸念し、「年齢が少し上がってから始める」「ほかの習い事を検討する」というのも1つの方法です。知識を得たうえで入ることを決めたら、「プールが終わったらうがい、手洗い、目の周りを洗う、シャワーでしっかり塩素を流す」という4点を、子どもにもしっかり伝えましょう。また、帰宅後はすぐにお風呂やシャワーに入り、保湿をすることも大切です。
スイミングを何歳から始めるか迷ったら、短期レッスンでメリットを見極めよう!

人気の習い事・スイミングは、陸上でのスポーツにも役立つ身体づくりをサポートし、ほかにもいろいろなメリットを実感できます。何歳から始めるか迷ったら、短期レッスンを受けてみるのもおすすめです。
一定期間まとめて通う短期レッスンは、「子どもにスイミングが合っているか」「スクールの雰囲気はどうか」「スイミングによるメリットはあるか」などを見極められます。子どもの意見にも耳を傾け、最適な習い事を選べるとよいですね。


