福岡市を拠点に活動する女性アイドルグループ、MAGICAL SPEC(マジカルスペック、以下マジスペ)が2月23日(日・祝)に4周年記念ライブ「まじすぺよんしゅーねん!〜ピカピカ〜」福岡公演をDRUM LOGOS(福岡市中央区)で開催します。去る2月8日に開催された東京公演はメンバーのパフォーマンスに加え、光と音楽が融合した演出が好評を博し成功裏に終わりました。その余勢を駆って「東京公演をさらに超えて『一番凄いマジスペ』を地元・福岡公演で見せたい」とメンバー6人は意気込んでいます。福岡公演では新衣装が初披露されるほか、東京公演で反響が大きかった新曲「Parallel」もセットリストに並びます。また演出が更に強化されるなど東京公演より輝きを増したステージを披露してくれそうです。
レッスン場で6人に話を聞きました。
※ライブ写真は全て提供・撮影:木下マリ=@_marikinoshita →Instagram & X
盛況だった東京公演。福岡公演にかける思いは?

KOTONEさん
周年ライブは4回目なので「こういうことをしたらもっといいのかな」という部分は他のメンバーよりあるので、練習をより細かくできたと思います。東京ではファンの皆さんから「楽しかった」と直接声もいただいたので手応えを感じました。福岡では今までマジスペとしてやったことがない演出も盛り込んでいますので、これまでの周年ライブ以上の、例えば他のアイドルグループのファンの皆さんが見たら悔しがるような、今の私たちが「良い」と言ってくれているファンの皆さんの期待を上回る形で裏切るような、過去最高のマジスペに進化する「始まり」を見せられるライブを届けたいと思っています。

RINKAさん
KOTONEと同じく初期メンバーなので4回目の周年ライブですが、(事務所の育成グループの)研究生の頃から一緒だったMIHARUが昨年11月に卒業したことで、欠けた分を補わなきゃいけないと思うようになり、マジスペに対する気持ちの強さが変わりました。SNSでの発信にも力を入れてきました。
東京公演が皆さんのおかげですてきなライブになったことで、福岡ではもっと「ピカピカ」でいいものを披露して「マジスペって、いいグループなんだよ」と多くに人に伝えたいです。
アイドルグループの存続が難しい中で、4周年を迎えられるのは支えてきてくれたファンやスタッフ、応援してくれる多くの方々のおかげです。ライブ中にフロアの笑顔を見ると幸せな気持ちになります。ふとした声援や応援に何度も救われてきました。その感謝もライブを通じて伝えたい。
そして初めてマジスペを見た人が私たちにハマってしまうようなライブにしたいです。

AYAさん
3周年はマジスペに加入して2カ月ほどのステージ、右も左も分からず出ていました。
2人の後輩も加わり迎える今回はマジスペを引っ張っていく存在になりたいとの思いが強くなっています。東京公演ではファンの皆さんが盛り上がって、私自身も楽しめたので「成功した」と思っています。福岡では東京より熱いライブをしたいと思います。
私は高1の冬に研究生のオーデイションを受けたことがきっかけでこの世界に入りました。どちらかといえば人付き合いが上手くなく内向的な私でしたが、マジスペに入って明るくなったと母に言われます。
周年ライブのステージでも「ピカピカ」に明るく輝く私を皆さんに楽しんでほしいです。
ANNAさん
マジスペに加入した23年はまだ中学1年。その頃は振りやフォーメーション、立ち位置の覚えが悪くて迷惑をかけたのですが、その都度、先輩たちに教わりながら、「みんな凄いな」と思ったことを覚えています。昨年11月に2人が加入してきて、今度は私も教える側になって、少し「先輩」になったんだと実感しました。
2周年で「お披露目」だけだったので、フルで出演する周年ライブは2度目になります。
これから歌でマジスペを引っ張っていけるような存在になりたいと思っています。
東京公演はお客さんも多かったし盛り上がりました。福岡公演ではもっと頑張りますので私が心を込めて歌う姿をたくさんのお客さんに見てほしい。

MIMIさん
昨年11月にデビューしたばかりなのでマジスペの周年ライブは初めてですが、研究生だった時期に「周年ライブ」は経験していました。でも、マジスペの周年ライブは会場の規模も大きいし練習量も全く違うし、とても焦っていました。緊張やプレッシャーが多かったです。でも東京公演で多くのファンが楽しんでくれるところを間近に見て、福岡公演では私自身もっと頑張りたいし、もっと多くの人にライブを見に来てもらえたらうれしいと思っています。ここしばらく膝の調子が悪く椅子に座ってのパフォーマンスも多く、ファンに心配をかけているし、フォーメーション変更などでメンバーにも迷惑をかけています。それでも支えてくれているメンバーにもファンにも、感謝の気持ちをパフォーマンスを通して伝えられたらと思います。

YUYUさん
MIMIさんと同じく11月デビューなので初めての周年です。
部活で新体操をしたことはありますが、マジスペでデビューするまで歌やダンスを習った経験はありませんでした。練習についていけるのか、振りを覚えるのが間に合うのか、自分のパフォーマンスだけが浮いていたらどうしよう、など不安もいっぱいでした。それでもメンバーなど周囲が温かいのでマジスペの一員になれるように頑張れています。新人なので、先輩たちが積み上げてきたものに、何かちょっとでも付け加えられるような存在になりたいです。東京公演は自分自身も楽しかったので、福岡公演も楽しみにしています。
好評の新曲「Parallel」は皆さんにとってどんな存在?

KOTONEさん
東京公演でこの曲を紹介するときにRINKAが「マジスペの現在と過去が詰まっている曲です」と話しました。初期メンバーの私とRINKA、後4人のメンバー、そしてファンの皆さん。曲から感じること、想うことがそれぞれ違う曲だと思います。
今までの曲はあらかじめ粗々の歌割りが決まっていましたが、「Parallel」はメンバーが全部歌い、それをもとに歌割りが決まりました。偶然かもしれませんがサビの歌い出しの部分がマジスペの4年間を繋いできたRINKAと私になりました。「あの時挫けなかったおかげで」「こんなに煌めく思い出を見つけられたよ」と2人で歌い繋ぐのは毎回グッときます。
それに「歌を頑張りたい」と話してくれているANNAが歌のポイントの部分を担当しているところも個人的にうれしいです。

RINKAさん
「新曲はエモめ系の曲だよ」と事前に聞いていましたが手元に届いたら想像以上でした。マジスペに当て書きされたようだと感じました。歌いながら4年間の出来事が自然と思い返されて泣きそうになります。「Parallel」は、いろんな人に刺さると思っています。
どの分野でも、どんなことでも、「頑張る」ことがすぐに成功につながるわけではありません。その過程で挫折や苦しみがあると思うのですが、この曲がそういう渦中にある多くの人にも、届いてほしいと思っています。
歌や曲でしか貰えない勇気や元気は確かにあると思います。「Parallel」を1人でも多くの人を勇気づけてあげられる曲に育てていきたいと思います。

AYAさん
「泣く」「転ぶ」などのマイナスのワードが入っているけれど最終的に「ここを選んでよかった」という展開は歌いながらも「いいな」と感じています。
私が加入した後、先輩が卒業などで3人いなくなってしまいました。「この人数で頑張ろうと思っていたのに」…と戸惑うこともありましたが、新しく2人が入ってきて、「この6人でもっと大きくなっていこう」と今、改めて思っています。そんな私の想いもこの歌に詰まっているように感じています。「怖くなる理由は新しい未来へと、進む扉だから大丈夫だよ」と歌う時に特に気持ちが入ります。

ANNAさん
普通の中学生ではできないような経験をしているので、アイドルをしていなかったら今の自分じゃないと思います。(人材育成を兼ねた小学生グループの)LinQ KIDSから数えるとアイドルは5年目になるのですが、「アイドル辞めてやる」と思ったこともあります。
私が歌うパートに「正直逃げたほうが楽だろうけど、そんなの自分に失礼だから」とあります。当時の私はそこまで思っていませんでしたが、「逃げない」大事さや「逃げなかったからこそある今の自分」に改めて気付かされています。

MIMIさん
歌詞が初めて手元に届いたときに、歌詞に合う物語を想像します。「Parallel」は今までの私の物語にも重なります。
私は研究生の頃に、挫折や悔しいことがたくさんありました。アイドルを諦めようと思ったこともありました。研究生からマジスペへの昇格が決まった時も不安でした。
でもマジスペとして頑張ろうと心を決めて飛び込んだら、こんなにもすてきなメンバーやファンの皆さんがいました。「ここへと導かれるための正解だったね」という歌詞がありますが、私もこの道を選んできて良かったと歌うたびに思っています。
YUYUさん
初めて聴いた時は、マジスペのメンバーとしてというより、1人のファンとしてマジスペの過去と現在が詰まった曲だと感じました。ファンの人たちもそれぞれに「これは自分のことを歌った曲だ」と感じるんじゃないかな、とも思いました。多くの人の人生を肯定してくれる曲だと思います。
私自身、芸能の世界で働きたいという夢を諦めきれず、仕事をしながら多くのオーディションに挑戦してきました。仕事がつらくてやめたいと思った時も、支えてくれたのはそんな夢や希望でした。就職したことは後悔していないし、楽しかったし、それで今があります。挑戦し続けて良かったと思っています。「あの時挫けなかったおかげで」と最後のサビを全員で歌う部分では自然と気持ちが入ります。「マジスペが私を待ってくれていたんだ」と4年間を繋いでグループの形を作ってくださった初期メンバー、そして先輩の皆さんに感謝の気持ちを込めて「『Parallel』大好きです」。
今のマジスペをリーダとしてどう見ていますか?

KOTONEさん
結成から4年間走ってきました。その間、メンバーの入れ替わりは多かったですが、どの時代にもキラリと輝くものがあって、どの時代のマジスペも最高だったなと思います。
そして5年目を迎える今も最高のメンバーが集まっています。
マジスペのメンバーになって気付かされたこともあります。それまでは「先輩についていけば何とかなる」と思っていましたが、自分自身が「先輩」になりました。後輩に対する責任感や使命感も芽生え、1人の人間として成長する場にもなりました。
私の個人的な想いですが、この6人で「最強のマジスペ」を作り上げたい。 この4年間の全てへの感謝を込め、また、勝負をかける5年目に向けてこの6人で最高のスタートを福岡公演で切りたいです。ぜひ会場に足を運んでください。

ライター:重村誠志

