行きたくなかった小学校の親子カラオケママ会。ひとりのママが飲みすぎて、パーティールームで吐いてしまうという大惨事に。地獄絵図となったパーティールームではママ達が介抱や片付けで大奔走… 二度とママ会には参加しないと思った体験です。
乗り気じゃなかった親子カラオケママ会

娘が小学4年生に進級して初めてクラスの懇談会に行った時、
「随分と仲の良いママ達が集まったクラスだな」 と感じていました。ほぼ全員が参加したグループLINEが作成され、私もグループLINEに参加することに。
LINEのやり取りではママ達でランチ会が開催されていたようですが、すでに仲良しのママグループに入る勇気がなく、私は参加したことはありませんでした。
夏休みに入ったばかりのある週末に、夕食会を兼ねて「親子カラオケママ会」が開かれるという案内が届きました。仲良しグループに入っていく気まずさもあり行きたくありませんでしたが、
「友達と夜ご飯食べながら遊びたい!」と娘に懇願されたこともあり、カラオケママ会に参加することにしたのです。
カラオケ会場で異変が!

3時間の親子カラオケママ会はクラスの6割程が出席し、パーティールームで歌ったりおしゃべりしたりして、それぞれが楽しんでいました。
食べ物は事前オーダー制、飲み物はドリンクバースタイルのカラオケ店で私は部屋の出入り口に近い席を確保。周囲のママ達と話すと子どものお願いで参加したママが多く、できれば参加したくなかったと小声で話す人もいて同じ気持ちだと分かり安心しました。
出入り口付近に座った私は、子どもや大人の部屋の出入りが自然と目に入ります。その中でひとりだけ、お酒のピッチが速くハイテンションなママが気になりました。飲みすぎているのは明らかで、彼女の笑い声が響き渡り、お酒がとまらない様子。会が始まって2時間程過ぎたころには泥酔ママは千鳥足で歩き出し、どう見ても自分をコントロール出来ていませんでした。
パーティールームが地獄絵図に…

カラオケママ会も終盤に差し掛かったころ、突然子どもの悲鳴が!
おしゃべりに夢中になっていた私は
「えっ、何が起こったの!?」と悲鳴のする方へ目を向けると、目を疑うような光景が。
なんと気になっていた泥酔ママが、ドアの前で大量に嘔吐していたのです。子ども達は「キャー! キャー!」と騒ぎ出し、楽しかった雰囲気は一変しました。気持ち悪くなり外に出る親子や唖然とする子、興味津々で近くで見ている子などでパーティールームは大騒ぎ。
近くにいた私と数名のママ達は、慌てて泥酔ママの元に駆け寄りました。目を背けたくなる光景でしたが、急いでお店の人に掃除用具を借りて床や壁などに飛び散った汚物の処理をしながら
「最悪…」と心の中で呟きました。
他のママ達は、床に倒れ込むように座り込んでしまった泥酔ママを必死に介抱。別のママ達は、パニック状態になっている子ども達を落ち着かせようと別の場所に誘導したり、声をかけたりとみんな必死です。
フロントの前にあるパーティールームで起きた大騒動。通りがかりの人達は何事かと中を覗き込んできます。お店のスタッフも駆けつけ清掃を手伝ってくれて、大変な迷惑をかけてしまったことは言うまでもありません。
二度とママ会には参加しないと心に決めた

全てのママ会が悲惨な結果になるとは限りませんが、トラウマとも言える経験をした私は
「もう二度と、ママ会には参加しない」と固く心に誓いました。
この事件以降クラスのグループLINEは静かになり、ランチ会の誘いもパッタリとなくなりました。正直なところ、ホッとしている自分がいます。あとから聞いた話ですが、泥酔したママのお子さんはあの日のママの姿を見て泣いていたそうです。子どもと楽しむために参加した親子ママ会で子どもを悲しませては可哀そうだなと思いました。
泥酔ママからは、嘔吐の件についてグループLINEで謝罪はなし。その後、私は懇談会や学校行事で嘔吐ママを見かけることもありませんでした。
今回の一件で、仲良くなったママもいます。これからは子どもは子どもの友達、私は本当に気の合うママ友とのお付き合いだけを大切にしていこうと思いました。
(ファンファン福岡公式ライター/いとう まな)


