なんでもかんでも値上がりの世の中ですが、手ごろなお値段でおいしいものを味わい、快適に過ごせるお店はたしかにあります。
私が大好きな、下町の風情残る博多区住吉のおそば屋さん、大江戸さんのことを書きたいと思います。

美野島通りという静かな通りに大江戸の店舗はあります。この店先を見ただけで、「今じゃない」空気感が伝わるかと思います。

こりゃ、のれんをくぐりたくなりますわ。

今どき、なかなかありがたい価格です。そして、よけいな工夫とかのない、正々堂々の王道のメニューです。まだちょっと肌寒いから鍋焼きうどんにも惹かれますが、「めし物が食べたいなあ」と、天とじ丼を注文しました。
いや、このお店の店員さんがみんなほんと感じが良いんですよ。はきはきと明るく、「はい、天とじ丼ですねけ」というおねえさんの声を聞くだけで、ありがたくうれしくなります。

裏面にはそば、うどんとごはん物の両方楽しめるセットメニューもありますが、このところ食べ過ぎで体重が増えっぱなしなので、がまんして単品勝負します。

来ました、来ました。押しも押されもせぬ誰が見ても典型的な天とじ丼です。お吸い物と半身のたくわんが2切れ付いてます。

天とじ丼って普通、えびだけが玉子でとじてあるんですが、大江戸の天丼は、ピーマンとかなすとか玉ねぎとか野菜の天ぷらも入っていて、お得です。正直えびは細身で小さめなんですが、自分的にはそれを補ってあまりある具のラインナップです。そして、味つけが絶妙。けっこう甘めのつゆがかかってるんだけど、それがしつこくない。ごはんの白い部分がなくなるくらい、お米の一粒ひとつぶがつゆで浸されていてなんとも言えない充実感がありました。

いやあ、いつ来てもいいお店ですわ。昭和な私は居心地がたまりません。店内の写真、お客さんが沢山いらしてて撮れないのが残念ですながらです。ながらです。古い方しかわからんでしょうが、テレビドラマ「肝っ玉母さん」の舞台「大正庵」みたいなビジュアルです。
ほら、いまどきカブで出前してるってのも言わせないじゃないですか。
近くにお昼どきご用のある方は一度のぞいてみて下さい。
こんなことをブログに書くと、常連さんから「お店が混むじゃないか」と怒られるかもしれませんが、ご心配御無用、この小市民だより、そんなに読まれてませんから。ダイジョブです。
さて、この美野島通りのこの界わい、他にも渋くて郷愁誘うお店ありますから、機会あれば紹介させて下さい。
ごきげんよう。


