<幼稚園役員選出>音信不通のママ 最後にまさかの行動で一同ドン引き…

幼稚園の役員決めで、くじ引きで選ばれた新役員の1人と連絡が取れず、音信不通に…。ようやく繋がっても「忙しい」と断固拒否! なんとかお願いして引き受けてもらったものの、そう簡単には終わりませんでした。

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毎年波乱! 幼稚園役員決めのリアル

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 春は憂鬱な役員決めの季節。私の子どもが通う幼稚園では、くじ引きで役員が決まります。役員の仕事は、夏祭りやお遊戯会、謝恩会など行事のサポートをすることです。そんな多くの保護者が避けたい一大イベントだからこそ、ときに信じられないドラマが起こることもあります。

 例えば…
 初顔合わせで突然「私には無理です!」と涙ながらに訴え、場の空気を凍らせた人。
 役職決め当日に姿を見せず、なぜか電話で「書記じゃなきゃ絶対やりません!」と一方的にまくしたてる人。
 会長に就任した途端、「私、雨の日は外出しないから!」と謎の理由で一切来なくなった人…。

 そして今回も、くじ引きで当選したある保護者が新たなドラマを巻き起こしたのでした。

「忙しい」で役員免除?

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 1年間の役員活動も終盤を迎え、最後の大仕事である次期役員決めが無事に終わりました。ほっとしたのも束の間、最初の顔合わせを無断欠席をした1人の次期役員がいたのです。当時の会長が代表して、数日にわたり何度も連絡をしましたが、一向に返事はありません。私たちの任期が迫っていたので次第に不安を感じはじめました。

 数日後、送迎中にその方の親族を見かけた役員がいました。思い切って事情を伝え、会長宛に折り返しの電話をお願いすることができました。ようやく繋がった電話でしたが、会長が最初に聞いたのは「仕事が忙しいので、役員は絶対にできません!」という強い拒絶の言葉でした。事情を尋ねても「仕事が忙しい」としか言わず、特別な事情はなさそうでした。

 会長は、他の役員も仕事と両立しながら、無理のない範囲で助け合って活動していることを、丁寧に何度も伝えました。数十分ほどやり取りをした末、
 「わかりました」と不機嫌そうに渋々了承。なんとか引き受けてもらえたそうです。

貢献ゼロ! でもちゃっかり恩恵はゲット?!

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 任期ギリギリで引き継ぎを終えた私たち。その後、新役員から特に連絡はなく、半年が過ぎたころに予想外の実情が明らかになりました。ある日、子どもの送迎で幼稚園を訪れると、現会長と旧役員の数人が深刻な表情で話し込んでいました。

 話に加わると、役員の半数以上がフルタイム勤務という状況で、どうやら負担が限界に達しているようでした。そして、現会長はため息交じりに、一通のLINEを見せてくれたのです。そこには、「仕事が忙しいので無理です」とそっけない一文。全く活動に参加しない彼女に対して、会長が「少しでも手伝えないか」とお願いをした際の返信でした。

 現会長は力なく笑い、
 「さすがにちょっと…」とつぶやきました。想像以上の現実を知った私たちは唖然とし、ただ沈黙するしかありませんでした。

 その後は、彼女の業務を他の役員が分担し、自宅での作業や臨時の集まりを重ねながら、なんとか乗り切ったようです。 しかし、年度末にはさらに耳を疑う話を聞きます。一度も活動に参加しなかった彼女が、最後のお礼だけは受け取りに来たというのです。

 役員のグループLINEで最後の定例会でお礼がもらえることを知り突如現れたとのこと。園長から労いの言葉とともに手渡されたお礼の商品券を満面の笑みで受け取ると、足早に帰っていったそうです。これまで他の役員がどれほど苦労してきたかを思うと、その話を聞いた瞬間、怒りよりも先に言葉を失いました。あまりにも身勝手で、もはや呆れるしかありませんでした。

役員は損? それとも得? 体験者の本音

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 役員活動は、目に見える成果が出にくく、努力が正当に評価されないこともあります。理不尽さや、やるせない瞬間も少なくありません。ですが、価値観の違う人と協力する中で、これまで出会ったことのない人とも関わり、自分の「当たり前」を見直す機会にもなりました。

 振り返ると、以前よりも少しだけたくましくなったように思います。私にとって役員経験は意外と「得」だったのかもしれません。

(ファンファン福岡公式ライター/さち)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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