ラーメン屋のせがれ 「名代ラーメン亭をおすすめします」

 

 タイトルのわりに最近のラーメン屋とかラーメンの話を書かないわたし「せがれ」ですが、最近あらためておいしいなあ、と思ったので、博多駅地下の「名代ラーメン亭」のことを書きます。

 土曜日の昼どき、まあ混みそうな時間に参りました。店内はほぼ満員だけど、なんとか一人で相席にもぐりこめました。この絶妙な繁盛のしかたはいつ行ってもそうなんですよね。うれしいことです。

 チャーハンや皿うどん、チャンポン、ここは色んなメニューが楽しめますが、きょうは最初からラーメンを食べる気分です。さっき、軽食をもらって食べたので、ごはんも頼まず、麺一本で勝負です。

 久しぶりにいただく名代(なだい)ラーメン亭のメインメニュー。少し奮発してチャーシューメンにしました。奮発しても680円。いまどき博多駅でも天神でも、いやもっと郊外に行ったとて、なかなか無い値段です。ありがたいありがたい。

 うまいです。サントリー山崎の昔のCMコピーのように、

 「何も足さない、何も引かない」

 必要十分条件を満たした、昔からある普通のラーメンです。

 凝りに凝った素材や仕込み方も良いとは思いますが、昭和36年生まれの私としては、こんな無造作でさりげない食べ物を欲します。かといって、雑に作られてるわけじゃなく、しっかりした「商品」です。

 コクのあるスープはかすかな甘みも感じさせます。しょうゆから来るものでしょうか。麺は「カタ麺」で頼むの忘れてたんで、普通でしょうが、しっかりコシはあって、細麺だけど細すぎず、好みです。

 勝手に煮卵が一個まるまる分入ってるのもうれしい。ラーメンに入ると茹で卵は二階級特進でおいしくなる気がします。

 そして、そっと入った一枚の海苔、福岡では珍しいけど、なんか全体を引き立てます。

 ここ名代ラーメン亭、博多駅に来るようになったのは最近です。以前は「天神ビッグバン」でなくなってしまった、天神ビブレの地下にもっぱら行ってました。博多駅にも店があることを認識したのは、うえやまとちさんのマンガ「クッキングパパ」を読んでです。

 名代を「なだい」と読むこともクッキングパパで知りました。なんとなく「みょうだい」かと思い込んでました。

 映画「君の膵臓をたべたい」(キミスイ)にも、北村匠海と浜辺美波が名代でラーメンを食べるシーンがあります。高い店じゃないところが高校生らしくいい感じです。元々小説にも出てくる話だったんですね。

 話はそれますが、浜辺美波さんほど正統派の俳優(女優と書きたいところです)はいまどき珍しいかと。昔の東宝の「女優さん」(ここは昔の話なのであえて)の空気感を持っていると思います。

 クッキングパパだけでなく、私の知らないこんなマンガにも名代ラーメン亭は登場していました。

 見るからに庶民的な名代の店頭。

 博多駅地下街のわりかし端っこの方にあります。

 電車やバスに乗る前にチャチャっとかきこめる。そんな大げさでないラーメンライフにぴったりのお店で満足感も味わえます。メニュー色々あるんで、ラーメンは食べたくないという連れがいてもまあOK。

 食べ放題の辛子高菜はほんとうに辛いのでご用心。持ち帰りもあります。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

米国の本家と同い年のシニアブロガー。毎晩長いときは30分に及ぶ歯磨きを欠かさない。最近覚えたメルカリへの出品にはまっている。
17年乗った作業用の軽トラックをカッコいいカーキ色の新車に買い替えた。

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