【壮絶】飲食店で修羅場!“優しすぎる店長”の不倫劇 その結末とは…

浮気や不倫という言葉は、どこか遠い世界の話だと思っていました。けれど、それが現実となって目の前に現れたのは、私が飲食店で働いていた頃のこと。昇格して新しい店舗に異動したその先で、思いもよらぬ騒動に巻き込まれていくのです。

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店長との対面

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 数年前、飲食店で社員をしていた頃のことです。私は昇格試験を受け合格、晴れて副店長として異動先で働くことになりました。異動初日、まずは店長と対面です。店長は私の6年先輩、30代前半の男性。会議で会ったことはありますが顔見知り程度です。

 緊張の面持ちで自己紹介をすると店長は微笑みギュッと握手を交わしました。その後、パートさんやアルバイトへの挨拶を終えた時でした。
 「連絡先交換しておく?」と店長に言われたのです。

 当時は社用携帯が会社に普及し始めたばかりで、まだ自分の携帯を使っている人が多かったのです。私はプライベートと仕事は分けたいと思い
 「社用携帯で連絡します!」と断りその場を終えました。

優しすぎる店長の噂

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 異動してから数週間が経ち慣れてきましたが、1つ問題がありました。店長が
 「終電間に合う? 送って行こうか」
 「休みの日何してる? マッサージの招待券があるんだよね」と度々優しい言葉をかけてくるのです。初めは優しい店長だと思っていたものの、流石に変だと感じた私はなるべく仕事以外の会話をしないように避けていました。

 店長が休みのある日のこと、ホール担当のパートさんが私のところに来ました。
 「大丈夫?」
 「店長のことですか…?」この会話だけでも、私は「もしや店長のことでは」とわかるほどその頃の店長の優しさはエスカレートしていました。

 「そうよ! 店長のことよ。あの人執拗に優しいでしょう」パートさんは話を続けます。
 「あの人ね、ここでパートをしていた人と結婚したの、奥さんはお子さんが産まれて退職したんだけどね。それなのに夜のシフトのA子ちゃんと浮気してるんじゃないかって噂なのよ」

 私は信じられないといった顔で「そんな…」と返します。A子ちゃんは20歳を迎えたばかりの大学生です。そんな若い女の子を弄んでいるとしたら許せません。
 「あなたもこれ以上距離を詰められたら気をつけてね」とパートさんは仕事に戻っていきました。

事件発生! お店に乗り込んできた奥さん

 数日後、ついに事件は起こりました。ランチタイムが終わりお店が落ち着いた頃、女性が1人でお店に入ってきました。
 「いらっしゃいませ、何名様ですか」と声をかけると
 「いいんです」と言われ、その女性は明らかに怒った様子でデザートを作るカウンターに入っていきました。

 「お客様! そちらは従業員用の!」と慌てて追いかけると既に女性はパートさん数名と話していました。女性の手にはスマホ、そしてそのスマホには店長とA子ちゃんが手を繋いでホテルに入っていく姿が写っていたのです。そう、女性は店長の奥さん。浮気の証拠を掴んだ奥さんはお店に乗り込むほど怒りに満ちていました。

 たちまちお店は従業員の声で騒がしくなり、休憩していた店長が控え室から出てきました。
 「ちょっと声が大きいよ! 何事?」と出てきた先には奥さんが立っています。
 「え、なんでいるの? っていうか何してるの?」と戸惑う店長に奥さんが手元にあったソースを投げつけ店長はソースまみれ。

 「離婚よ、離婚。慰謝料もたっぷり取ってやるから」と言い放ち奥さんはお店を出ていきました。ソースまみれの店長はポカンと口を開けたまま、私は床のソースを拭いそっとその場を離れました。

店長の島流し

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 事件から数週間後、普段は辞令が出ない時期に店長は地方への異動が決まりました。事件を見ていたお客さんがクレームを入れて、それが本部の耳に入ったのです。エリアマネージャーはカンカンでお店に現れ、店長に何時間もお説教をしていました。

 異動という名の島流し。異動する日まで従業員全員が店長のことを空気のように扱い、地獄絵図となりました。店長は最終日まで縮こまったまま。A子ちゃんは店長が結婚していると知らずに交際していたそうで、かなりショックを受けていました。その後A子ちゃんはお店を辞めました。

 奥さんとお子さんは可哀想ですが、浮気癖のある店長と別れられてよかったなと他人ながら同情した出来事でした。

(ファンファン福岡公式ライター/「もずく」)

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