うなぎ屋で人気のカレー食べました 久留仁譲二の小市民だより・上京編③

 三週間前に東京に行ったときの話三回目、これで最後です。

 大好きなカレーライスを食べに行きました。えらいありふれた話だとお思いでしょうが、自分にとっては千載一遇のチャンスを手にした貴重な出来事でした。

 お店の名前は「うな達」。鰻下達郎ではありません。ウエストゲートパークで有名な池袋にあるうなぎ屋さんです。こちらはウエストではなく、東口の方のようですが。

 カレーの話なのに、なぜうなぎ?となりますが、このうな達さんでは金曜日のお昼に限ってカレーライスを出していて、それがまたすごい人気で人が押し寄せて行列を作るらしいんです。

 11時20分に店の前に到着。恐れていた行列は外にはありません。地下に入って行く階段に近づくと、何人かの先客の方がいらっしゃいます。これはわりと早くカレーにありつけそうです。

 私が何でこのお店を知ったかというと、少なくとも三回テレビで紹介されたのを見たからです。一回は「アド街ック天国」だったかな。他は忘れました。うなぎ屋なのに、大勢のお客さんがひたすらカレーをガブ食いする光景を見て、「ああ、行ってみてえ」とあこがれ続けて三年以上経ちます。

 この看板もいいでしょう。昔ながら、昭和の香りぷんぷんです。ガムテープで補修してるところも郷愁を誘います。

 5分待つか待たないかぐらいでカウンター席にご案内いただきました。

 どうです、このお値段。東京のまちの真ん中とは思えんです。

 一生に一度であろう機会、腹一杯食べたい。でも、「特(盛り)」のところにテープが貼ってます。一応念のためにお店の人に「一番大きいのは大盛りですか?」とおたずねすると、「そうなんです。特やめちゃったんですよ」のご返事。しかたないので、大盛りを注文しました。

 酒が飲める店だけあって、お水も豪快にハイボールジョッキになみなみ出てきました。よく冷えてます。

 やあ来ました、来ました。大盛りカレーライス。この色、この見た目。毒々しいくらいに赤々した福神漬け。これですよ。昔ながらというかおうちのカレーみたいです。

 今どき工夫し過ぎてわけのわからんことになっているカレー(に限らないけど)も多い中で、正々堂々、文句なしにみんなが親しんできた古き良きカレーライスです。なんなら「ライスカレー」くらい古くさい呼び方でもいいくらいです。

 お味は・・・。期待を裏切りません。ちょっとだけ粘り気のあるルー、かために炊かれたごはん。じゃかいも、にんじんがしっかり形を残して入ってます。お肉はあんまり見当たらないのはご愛嬌。でも私はカレーにはそんなに「お肉感」求めないんですよ。ダシというかコクが出てればそれで良し。その点完全に合格です。辛さは普通に市販ルーの辛口の辛さです。自分の見立てでは、「ハウスジャワカレー」あたりではないかと。

 では、なんでそんな家でも作れそうな平凡なカレーにみんなが群がるんだ?という話ですが、私もよくわかりませんが、巨大鍋・巨大な炊飯器で作る「部活の合宿メシ」的なやり方が不思議な力を与えてるんじゃないかと非科学的なことを申しておきます。バーっと手短に作ったまかないメシが一番うまかったりするようなアレです。説得力ありますかね?

 ということで、ワンコイン500円で大変充実した昼食をいただきました。

 その後、うな達でカレー食べるためにわざわざこの曜日この時間にアポイント取った、お近く池袋の会社におじゃましました。

 福岡のみなさんも、もしも金曜日含んで上京される機会あったら、だまされたと思って行かれてみたらよかですよ。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

米国の本家と同い年のシニアブロガー。毎晩長いときは30分に及ぶ歯磨きを欠かさない。最近覚えたメルカリへの出品にはまっている。
17年乗った作業用の軽トラックをカッコいいカーキ色の新車に買い替えた。

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