九州のご当地アイスおすすめ4選|長く愛される定番&名物

 ひと口食べれば思い出がよみがえる―。九州各地で長く愛されている“ご当地アイス”を編集部が集めました!  大人も子どもも笑顔になる読者・編集部イチオシの4品を紹介します。※価格は全て税込み

目次

【竹下製菓】ブラックモンブラン

ザックザクの食感 当たりくじにワクワク!

一目で「ブラックモンブランだ!」と分かるポップなフォント

 1969(昭和44)年に製造・販売が始まった「ブラックモンブラン」。3代目社⾧だった竹下小太郎さんがアルプス山脈の最高峰「モンブラン山」を目の当たりにした際「この真っ白い雪山にチョコレートをかけて食べたらさぞおいしいだろう」と感じたことから着想を得て誕生しました。

 「モンブラン山のように、アイスクリーム界の最高峰を目指すぞ!」という思いを込めて、商品名にも取り入れられたといいます。

「ブラックモンブラン」162円
クッキークランチがこぼれるのはたっぷり使われている証し!

 当時のアイスクリームといえば、着色料で色を付け、甘味料などで甘みを加えたシンプルなアイスキャンデーが主力だったそうです。バニラアイスクリームにチョコレートやクッキークランチを組み合わせた洋菓子風のような高級感あふれる「ブラックモンブラン」は子どもたちを夢中にさせました。

 一番の特徴はザックザク食感のクッキークランチです。あえて粒の大きさをそろえない異なるクランチがランダムに付着しています。それによって味と食感の両方を際立たせ、ひと口ひと口食べ進めるたびに新たな味と食感の発見があります!

QUOカードPay1,000円分あたり(デジタルギフト)

 食べ終わった後のもうひとつの楽しみが「当たりくじ」。子どもの頃のドキドキ感や当たりが出ると思わず誰かに言いたくなる感覚は経験がありませんか? 現在は、QUOカードPay1,000円分あたり(デジタルギフト)、150点あたり、70点あたり、10点あたり、はずれが展開されています。

 どこか懐かしくて安心感のあるパッケージも、子どもから大人まで幅広い世代の心をつかんで離しません。昭和から令和まで愛され続けている理由がパッケージにも詰まっています。

販売エリア
九州、中国・四国、関西と関東の一部
※オンラインショップでも販売

推しコメント
 小学生の頃、福岡の田舎にある小さな商店で駄菓子と一緒に買うのが日常の一部でした。ブラックモンブランを食べて笑う幼い友人の顔まで浮かんできます。取っておいた当たりくじをごみだと思った家族に捨てられ…泣いた記憶もあります。思い出込みで今でも変わらず好きです。
 アイスやチョコが少し溶けている状態が特にたまりません(40代 部員K)

コラボ商品「ノーブラックモンブラン」7/14発売!

「NO COFFEE」とコラボしたクールな雰囲気の「ノーブラックモンブラン」

 さまざまなコラボ商品が登場しているのも見逃せないポイントです。7月14日(月)には、福岡の人気カフェ「NO COFFEE(ノーコーヒー)」(福岡市中央区)とコラボした「ノーブラックモンブラン」が一般発売されます♪

 さらに、竹下製菓は日本国際博覧会(大阪・関西万博)に「Earth Sweets PRESENTED BY TAKESHITA SEIKA」の屋号で出店! プラントベースのアイスや米粉チュロスなど、時代に寄り添ったスイーツで注目を集めています。

竹下製菓

住所 佐賀県小城市小城町池上2500
電話 0952-72-8991

【前田冷菓】ちりんちりんアイス

65年続く屋台販売 爽快感と優しい甘さ

屋台と長崎の風景が心を和ませてくれる

 1960(昭和35)年創業。当時一般的だった“行商”の一つとして誕生しました。「ちりんちりんアイス」の名前は販売時に鳴らす鐘の音から付けられたそうです。その名残りとして屋台に鐘が並べられています。

 長崎の観光地などで今でも続けられる屋台販売。そのノスタルジックで愛らしい姿が長崎の風景に溶け込んでいます。屋台は氷と塩でアイスを冷やす昔ながらの保冷法で、環境にも優しいスタイルが貫かれています。

 シャリシャリとした爽快感や優しい甘さ、懐かしい味わいは唯一無二。現在もレシピを変えることなく、創業当時の味を守り続けています。

「ちりんちりんアイス プレーン」300円。芸術的な“バラ盛り”。老若男女に愛される長崎のやさしい味

 ヘラ1本で形作られる「バラ盛り」はまさに職人技。手作りならではのぬくもりが感じられます。屋台には販売歴40年のキャリアを持つ熟練スタッフの姿も。長崎の風物詩を陰で支えています。

 「ちりんちりんアイス」の味や屋台販売は“夏の記憶そのもの”。観光客にも地元の温かさを届けています。

子どもたちは思わず笑顔に

販売エリア
<屋台販売>
主に長崎市内の主要観光地(平和公園、眼鏡橋、グラバー園登り口等)やイベント会場で
<そのほか>
長崎市田中町の直売所では、定番メニュー、直売所限定メニュー、最新フレーバーなどを販売
※オンラインショップでも販売

推しコメント
 幼少期、平和公園のそばに住んでいました。平和公園といえば思い出すのが行商風の小さな屋台で売っていたちりんちりんアイス。
 父が土曜日の午後に“半ドン”で帰ってきて、平和公園で遊んでいる僕たちのところへ来て買ってくれました。父の同僚のおっちゃんが買ってくれることも。シャリシャリしていて、さっぱりとした味が懐かしいです。僕の幼少期を支えてくれたアイスです。(40代 部員F)

出島表門橋公園では周囲の景観になじむようダークブラウンの屋台が使われているとか

創業65周年企画“バラ盛り”チャレンジに注目!

 今年は創業65周年のさまざまな企画が展開されます♪ 
 3月には、諫早商業高校の生徒が考案した、シャリシャリとした氷がアクセントの新感覚スイーツ「ちりりんみるく」が誕生しました。

「 おうちでちりんちりんアイス屋さんセット」6,500円(送料込み) 

 65周年記念ギフト「おうちでちりんちりんアイス屋さんセット」も販売中です。長崎カステラ2種、アイス2種、オリジナルマスキングテープ、 トッピングシュガー3種 、ミニヘラ2本などがセットの遊べるギフトセット。自宅で“ちりんちりんアイス屋さんごっこ”が楽しめます 。

 直売所では夏休み限定で“バラ盛り”チャレンジを開催予定! 実際の屋台を使ってアイスの売子さん気分で“バラ盛り”にチャレンジしてみては? ※お盆期間中を除き、7月19日(土)から直売所で随時受け付け。1人1回650円。

前田冷菓

直売所 
住所 長崎市田中町170-35
電話 095-800-8118

【セイカ食品】元祖鹿児島 南国白くま 

練乳×フルーツのぜいたくなかき氷

 1932年ごろ、鹿児島・西田にあった「山口綿屋」が夏の期間の副業として始めたかき氷が「氷白熊」の原点です。

 練乳をかけたかき氷がおいしいと聞きつけた綿屋の店主が、フルーツをトッピングして高級かき氷として商品化しました。練乳の缶に白熊印のラベルが貼られていたことから「氷白熊」と名付けられたそうです。

 そのおいしさは瞬く間に評判になり、天文館の食堂やデパートの食堂、鴨池遊園地などさまざまな場所で提供されるようになりました。
 
 当時は、平たい皿にかき氷をたっぷり詰め込み、餅や十六寸豆(白隠元)、寒天に加えパイナップルやバナナなどのフルーツがちりばめられ、練乳がたっぷりとかかったぜいたくな一品だったそうです。イチゴ蜜氷が7銭の時代に、12銭という高値で特別な存在だったことがうかがえます。

「元祖鹿児島 南国白くま」172円(希望小売価格)

 1960年代後半には、セイカ食品が工業生産を開始。乳化剤、安定剤、香料を使わず、自然な味わいを大切にした独自の製法で、練乳本来の風味が楽しめます。ミカン、パイナップル、小豆などが入った彩り豊かな一品です。

販売エリア
全国
※オンラインショップでも販売

推しコメント
 鹿児島出身者にとって、「元祖鹿児島 南国白くま」は一年中冷蔵庫にあるほど身近な存在です。小学生の頃、夏休みのクラブ活動の休憩時間に先生が買ってくれた思い出が懐かしく、日曜夜に流れていたテレビCMも印象に残っています。 
 福岡での生活が長くなる中、スーパーで見かけるとつい手に取ってしまいます。特に大きいサイズがあると、なおさらうれしくなります。たくさんのフルーツと一緒に食べる、練乳たっぷりの味わいが大好きです。
 最近、鹿児島に帰省した際に天文館の「むじゃき」で白くまを食べたのですが、「こんなにおいしいかき氷屋さんが身近にあったんだ!」と、鹿児島を離れてからその魅力に改めて気づきました。
 “氷白熊”という存在自体が、鹿児島のソウルフードなのだと実感しています。(30代 読者)

バーやモナカタイプも展開!

「南国白くまモナカ」

 セイカ食品の「南国白くま」シリーズは、カップ、バー、モナカなど9種類ほどを展開。バリエーションが豊富で気分やシーンに合わせて選べる楽しさも魅力です。

テレビCMで人気の「南国白くま」くん

 テレビCMに登場する「南国白くま」くんも親しみのある存在です♪

 鹿児島県日置市にあるアイスクリームの工場では見学も受け付けています。※1週間前までに要予約

セイカ食品

住所 鹿児島市西別府町3200-7
電話 099-284-8181


【森山酒造】もりやまのアイスキャンデー

老舗蔵元の手作り すっきり広がる後味

「もりやまのアイスキャンデー」110円(直営店価格)。(左から)あずき、ミルク、抹茶、チョコの4種類

 1915(大正4)年に創業した森山酒造は、100年を超える木造蔵で福岡県小郡市に現存する唯一の酒蔵です。敷地内併設の直営小売店では大吟醸酒や純米吟醸酒を販売しています。
 
 1950年ごろ、酒造りを終えて手の空く夏場の商品として「もりやまのアイスキャンデー」が考案されました。酒の仕込み水を利用し、一本一本手作りされています。人工甘味料不使用・無添加。今もなお当時と変わらない製法が受け継がれています。

幅広い世代に支持されるのはミルク。続いて抹茶、あずき。チョコは子どもに人気!

 手書き風のだるまのロゴは「めったに倒れず、倒れてもすぐに起き上がる商売繫盛の縁起物」として先代の気まぐれでパッケージに。ぬくもりや安心感が伝わる遊び心あるデザインが見た人の記憶に残ります。

 現在はあずき、ミルク、抹茶、チョコの4種類を展開。

 甘すぎず、優しくさっぱりとした味わいが懐かしさを呼び起こします。一口食べれば幼いころにタイムスリップした気分に。

 地元の夏祭りやイベントでは“ちりんちりん”と鐘を鳴らして販売の合図をする風情ある光景が見られるそうです。

昭和の夏を思い出すような味のある看板

 工場に40年以上前から残るというレトロな看板が印象的でした。味や価格の変更時に上塗りされながら引き継がれてきたといいます。

 「もりやまのアイスキャンデー」は福岡県小郡市のふるさと納税返礼品としても人気です。

販売エリア
福岡県内中心
<道の駅 筑前みなみの里(筑前町)、JA農産物直売所 ゆめ畑(筑紫野・太宰府・那珂川・大野城各店)、めぐみの里(小郡市)、博多鯛焼き「鯛宝楽」野間総本店(福岡市南区)、博多鯛焼き「鯛宝楽」油山本店(福岡市城南区)など>

推しコメント
 夏休みや酒蔵開きのたびに立ち寄っては、まとめ買いして冷凍庫にストックしています。自然な甘さがちょうどよくて、子どもたちは一度にたくさん食べてしまうほど! 小学1年生と中学1年生のわが子はチョコと抹茶がお気に入りです♪ わが家の夏の風景といえば、だるま印のアイスキャンデーです。(40代 読者)

夏バテ対策に「生あまざけ」も!

「あまざけ」(500ml、440円)

 直営店・大保酒店の“生あまざけ”にも注目を。米麴(こうじ)を使い、ノンアルコールで飲みやすく、夏バテ対策におすすめです! 濃厚で上品な甘さがくせになります。

 先代の名前を冠した「純米大吟醸 嘉六」(500ml、2,800円)の香り高くフルーティーな飲み口にも魅了されました。

森山酒造は西鉄大保駅から徒歩約7分。直営店・大保酒店を併設

森山酒造

住所 福岡県小郡市大保1067-1
電話 0942-75-2526(直営店/大保酒店)

 

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

「ファンファン福岡/サブクリップ」(福岡都市圏内配布、福岡市地下鉄駅駅設置)紙面に掲載した話題、編集部員が突撃取材した話題などを紹介します!

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