西鉄薬院駅から徒歩約10分。福岡市南区大宮の「Chai Tea Heron(チャイティーヘロン)」を訪れました。珍しいチャイ専門店というので、どんな味に出合えるか楽しみです。
西鉄薬院駅から平尾方面へ高架に沿って歩いていくと、古いアパートの一室で営む同店があります。スパイスの香りがアパートの外にまで漂っています。
店内は白が基調のシンプルな内装で、障子から差し込むやわらかな光や、漆喰(しっくい)の壁が落ち着いた雰囲気を生み出しています。
カウンターには小さなガラス容器が並び、中にはスパイスが入っています。メニュー表には約15種類のチャイが載っています。 ご存じのように、チャイはインドやスリランカで食後に飲まれ、紅茶に砂糖、ミルク、スパイスなどを加えて煮出したドリンク。 同店のチャイに使われる紅茶の茶葉は、福岡県うきは市で生産された有機茶葉「ふじみどり」が使われています。「主張し過ぎない風味が、チャイに合っています」とオーナーの竹井邦宏さんは話します。
竹井さんは福岡県朝倉市出身。専門学校で料理を学んだ後、うきは市のカレーとチャイを提供する飲食店で働いたのがきっかけで「チャイを飲みながらゆっくりできるカフェを作りたい」と思い立ったとか。そして2017年12月にこの店をオープンしました。 前の店の経験もあって竹井さんはスパイスに詳しく、福岡市中央区大濠でカレー店「moritoneri(モリトネリ)」も経営しています。
チャイは1杯ずつ丁寧にいれられていました。注文が入ってからホールスパイスを調合し、ミルでひくので香りが鮮烈です。 まずは、定番の「チャイラテ」(580円)。スパイスはシナモン(カシア)、クローブ、カルダモン、ブラックペッパー、ローズヒップ、ジンジャーパウダーなど11種類が使われています。これに波照間島(沖縄県那覇市)の黒糖がプラスされることで、コクが増すといいます。
茶葉と水を煮立たせてひいたばかりのスパイスを加え、ベースとなる煮出し液を作ります。これに牛乳を加えてさらに熱します。最後に混ぜ合わせてフォーム(泡)を作って完成です。
一緒には香ばしい「オートミールクッキー」(150円)をつまみます。ビスコッティのようなやや硬めの食感で蜂蜜の優しい甘さ。シナモンパウダーが散らしてあります。
夏はアイスも人気で、おすすめは「カカオバナナチャイスムージー」(680円)。「もしかするとチャイのスムージーを出しているのは、福岡ではうちだけかもしれません」と竹井さん。 飲んでみるとバナナの甘みとチャイのコクがバランスよく、甘さは抑え目で飲みやすい! トッピングされたカカオニブ(カカオの粒)の食感がよいアクセントになっていました。 他に、リンゴの風味の「シナモンアップルチャイスムージー」(680円)も気になりました。
「ショコラチャイラテ」(600円)は、チョコレートの風味が生きたホットチョコレートのようなチャイ。カカオの他にスパイスは11種類。セイロンシナモン、クローブ、カルダモン、ブラックペッパー、ローズヒップ、ジンジャーパウダー他が入っています。カカオは脂肪分が高く、飲むと体が温まるので、冷房などで体が冷え気味の人におすすめとか。 他にも個性的なチャイがいろいろ。「ダーティーチャイラテ」(540円)は、コーヒー豆とスパイスを煮出したチャイ。それぞれの持ち味がうまくブレンドされています。 8月4日からは「季節のチャイラテ」に「アイスターメリックラテ」(520円)がお目見えしています。ターメリックの苦味と辛さが特徴でノンカフェインです。
8月中旬には大濠公園(福岡市中央区)の近くにチャイの屋台「チャイティーヘロンスタンド」をオープン予定で、現在準備中とのこと。テークアウトしたい時などに気軽に寄れるスタンドになりそうです。 熱い夏、チャイを飲むことで体の中から元気になれそう! いろんなチャイを飲み比べしに再度訪れたいと思います。
チャイティーヘロン
住所:福岡県福岡市中央区大宮1-4-22-101 営業時間:12:00〜20:00(L.O.19:30) 木曜休 問い合わせ:インスタグラムのダイレクトメールで ※メニュー情報はインスタグラムで確認を。 インスタグラム @chaiteaheron