乳児との外出はただでさえ大変ですよね。特にはじめての新幹線移動はドキドキでした。事前のシミュレーションどおりにいかず、変な恰好での授乳や降車寸前のオムツ替えで焦るはめに。生後3カ月の乳児と、約3時間かけて新幹線移動した珍道中を振り返ります。
新幹線での授乳やオムツ替えはどうする?
私は里帰りしてゆっくり産後を過ごし、生後3カ月のとき夫の待つ家に帰ることにしました。しかし、実家からわが家までは新幹線で約3時間の距離です。それまで赤ちゃんと外出した経験は、家から数分の病院やスーパーのみ。
長時間・長距離での移動は初めてで不安だったので、事前にしっかり調べることにしました。オムツ替えに関してはオムツ交換台が設置されているトイレがあること、授乳に関しては多目的室が空いていれば、乗務員の方に許可を得て使用可能だということが分かりました。
「それならば!」と、多目的室や広めのトイレに近い座席を事前予約し、安心して新幹線に乗り込んだのです。
多目的室近くの席をとったものの…
しばらくは緊張もあるのか、私に抱かれて大人しくしていた赤ちゃん。しかし、徐々にぐずりはじめました。
「早めに授乳しておこう!」と多目的室を見に行ってみると、なんと使用中。部屋の前に車椅子が置かれており、どうやらその方が使用しているようでした。
多目的室は、身体の不自由な方が優先的に使用する場所で、空いているとき限り授乳に使用できるそうです。私が乗ったときは使用中だったので、授乳では使えませんでした。
授乳姿はまるでオバケの仮装!?
その内、本格的にぐずり出した赤ちゃん。席に戻り、授乳ケープを使うことにしました。しかしまた予想外のことが! 家では授乳ケープを使っていなかったので、赤ちゃんが驚きギャン泣きしてしまったのです。
抱き方を変えたり、軽く揺らしてみたりと試行錯誤しても泣き止まず、最後には私も頭からケープをかぶり、すっぽり中に収まることにしました。
その恰好はまるでオバケの仮装のよう。途中、新幹線が駅に停車。乗り込んで来た人もびっくりしたようで
「え!?」と驚いた声がケープ越しに聞こえ、本当に恥ずかしかったです。あのときの乗客のみなさん、驚かせてごめんなさい!
下車寸前に… 焦りで震える手でオムツ替え
なんとか赤ちゃんも大人しくなり、そろそろ目的地に着く時間。早めにオムツ替えを済ませておこうとトイレへ向かいます。オムツ交換台を使い無事にオムツを替えることができました。一安心し席に戻り、あと10分ほどで到着というとき。
「ブリッ!!」とすごい音が。なんとこのタイミングで赤ちゃんがうんちをしたのです。本人はなんとなく満足そうな表情…。
「なんで今!?」大急ぎでトイレへ戻り、焦りで震える手でどうにかお尻をふきました。駅に着く直前にトイレを出ることができ、降車したときには本当にほっとしました。はじめての乳児連れ新幹線移動は、シミュレーション通りにはいきませんでした。
頭からケープをかぶりながらの、われながらおかしな恰好での授乳や、到着寸前で焦りながらのオムツ替えなどドタバタ珍道中でしたが、今ではそれも笑い話になっています。乳児との移動は思い通りにはいかないことがたくさんあり、時間にも心にも余裕が必要だと痛感した出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/片岡みや)