福岡でサイドFIREするメリット/デメリット!投資で資産が暴落しても生活できる理由

いち早く世界のトレンドをリサーチし、自分らしい働き方、生き方を実践しているアブローダー。様々な場所で騒がれ始めた「サイドFIRE」について、福岡で実践するメリット/デメリットを検証してもらいました。果たして福岡はサイドFIREに適した街なのか?一緒に考えてみませんか?

福岡はFIRE生活に最高の場所です。僕自身、福岡で生活をしながらサイドFIREとして「好きな仕事を続けながらプチリタイア」をしています。

特記すべきことは「物価の安さ」です。今回は、物価の安さを踏まえて、福岡でサイドFIRE生活をするメリットとデメリットを実体験に基づいてまとめます。

目次

福岡は日本で1番サイドFIREしやすい場所

経済的に独立をして早期リタイアをするFIREムーブメントが日本でもそこそこ話題になりました。「嫌いな仕事を辞めて自由になりたい」と考える人も増えています。なかでもサイドFIREとして、好きな仕事をマイペースに続けながら、経済的には独立するプチリタイアも流行っています。

僕も福岡で生活をしながらサイドFIREを実行しました。「20代からアーリーリタイアする時代へ。サイドFIREして生きるために働くことをやめる脱お金計画」の記事で、早期リタイア計画をまとめました。個人的に福岡での生活は、日本で最もサイドFIREにぴったりな場所だと感じています。物価は安いし、家賃も安い。地方都市なので都会で便利で、交通網も整っています。

僕自身、全国47都道府県、全てを回って生活のしやすさを比較してきました。全国には素敵な場所もたくさんありましたが、総合的に判断して、福岡が最も住みやすい場所だと思っています。

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福岡県は物価の安さ全国4位

福岡県は全国でも物価が安い場所です。福岡での生活のメリットの一つが、生活コストを抑えることができる点です。物価指数は全国で4番目に安い県です。単純に物価が安い場所で生活すれば、生活に必要なお金を安く抑えることができます。

2019年に総務省が発表した「小売物価統計調査」のデータによると、福岡県は47都道府県のなかで4番目に物価が安い県となっています。特に「食料」や「住居」に関する項目がより安さが際立っています。食料は全国2位。さらに、住居も全国5番目に安いレベルです。要するに、地方都市として便利で住みやすい場所でありながら、なおかつ生活コストも日本全国と比べてかなり安いのです。

ただ、物価が安い分、労働賃金も相関して安いのも事実です。「福岡は仕事がない」という人もいるくらいです。たがらこそ、生活に必要な収入をつくることが必要です。例えば、リモートワークで全国各地から仕事を受けたり、サイドFIREをして自らビジネスをつくったりと収入源を自分でつくることができれば問題ありません。しっかり働いて、しっかり納税すれば福岡県にとってもプラスになります。

▽小物物価統計調査
http://www.stat.go.jp/data/kouri/kouzou/pdf/g_2019.pdf

投資は高騰するし暴落もする

FIREに1番必要なのは「必要な資産を貯めること」です。ただ、この資産を貯めるためにリスクをとって運用しすぎても痛い目を見ます。

リタイアしている人たちの多くは、株や不動産などに「投資」をして増やしていることがほとんどです。ただし、資産運用は良い時もあれば悪い時もあります

市場にはサイクルが存在します。つい数ヶ月前の仮想通貨の価格のように突然暴落することがしばしばあります。「今回こそは価格はずっと上がり続ける」「買いさえすれば誰でも儲かる」と言われるような高騰が続く時期もあれば、一瞬にして価値が半分以下になることもあります。

1980年後半の日本の不動産バブルも同じです。当時「日本の地価は上がり続ける」「土地さえ買えばお金は増える」というようなお祭りムードでした。ただ、残念ながら、日本のバブルは崩壊し、「失われた30年」とさえ言われるほど日本は長らく低迷したままです。

バブルはやがて終わりを迎えます。株価や仮想通貨の高騰は良い時もあれば悪い時もあります。投資界隈でもバイブル本となるほど世界中で有名な本「投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識」の著者であるアメリカ投資家のハワード・マークスさんの「市場サイクルを極める 勝率を高める王道の投資哲学」の著書には、市場には波があることが述べられています。

『サイクルの波がなくなることは決してない。もし完全に効率的な市場というものがあるのなら、そしてもし人々が感情を排し、冷徹な計算に基づいて判断を下すのなら、サイクル(あるいは、少なくともサイクルの極端な波)は消滅するかもしれない。だが、そんなことはありえないのだ。』と言われているように「市場にはサイクル」があるわけです。

株や仮想通貨などの「投資」は「バブルで高騰すること」もあれば、「一瞬で暴落すること」もあります。リターンのある投資を狙えば狙うほど、暴落さるリスクも大きくなります。

▽ハワード・マークス(著)「投資で一番大切な20の教えー賢い投資家になるための隠れた常識」

▽ハワード・マークス(著)「市場サイクルを極める 勝率を高める王道の投資哲学」

世の中のサイクルを本屋で体感する

実はこの市場のサイクルを簡単に体感できる場所があります。それが本屋です。本屋の「平積みされているジャンル」をみると、今、世の中で流行っていることがわかります。

ちょっと前まで本屋で平積みにされていたのは「副業」に関する本でした。「私は〇〇で月収100万円になりました」や「爆速で稼ぐ〇〇ビジネス」のような稼ぐための本が積まれていました。

今ではその流れが変わり、最近は「ビットコインで稼ぐ」「投資で2000万円貯めた方法」のような「投資」の本が増えています。要するに世の中が、今求めている情報は「投資」ということを体感することができます。

平積みの本から「投資」が世の中で流行っているということは、バブルで儲かる人が多いわけです。みんなが欲している情報だからこそ、市場のサイクルが天井に近いと読み解くことができます。

福岡には気軽に利用できる本屋が多いです。特にブックカフェを利用すれば、本屋でコーヒーを飲むことができます。ブックカフェに通えば、世の中の「情報の流れ」を感じることができます。

以前、「福岡の一人暮らしの1日。20代単身の福岡の生活を全公開します」の記事で、ブックカフェを利用して情報収集やコワーキングとして利用するコツを紹介しました。本屋ごとに品揃えも違うため、お気に入りの本屋を見つけることも情報収集の一つです。

市場は、良い時もあれば悪い時もあります。「今回は違う」「絶対儲かる」と言われるときこそ注意が必要です。人は忘れる生き物です。歴史は繰り返されると言われるように、忘れた頃にバブルになって、知らぬ間に暴落する「市場サイクル」があります。

▽フクリパ「福岡の一人暮らしの1日。20代単身の福岡の生活を全公開します。」より
https://fukuoka-leapup.jp/city/202003.21

福岡生活のデメリットは情報の遅さ

逆に福岡生活で感じるデメリットは「情報の遅さ」かもしれません。福岡は地方都市ではあるものの、やはり東京と比べて「情報が遅いな」と感じられる場面が多々あります。

例えば、一昔前にブームになったタピオカも一つです。東京で流行っている飲み物が、数ヶ月後に福岡で流行っていました。東京の最新情報が福岡に入ってくるタイミングには「時差」があります。

資産運用や不動産投資をする上で「情報の時差」はデメリットにもなりかねません。東京で当たり前なことが、福岡ではまだ浸透していないこともあります。実際、東京と福岡の本屋で平積みされている本のジャンルにも違いがあります。

ただ、逆に遅さをメリットに変えることもできます。東京で流行ったモノを福岡に持ってくることで、福岡での流行りを先取りできます。東京で流行ったビジネスを、福岡でも横展開することも可能です。

例えば、東京で分譲マンションに投資をしている人が、福岡にも不動産資産に投資することも一つです。福岡で投資案件が流行る前に、投資することができれば、福岡での生活のデメリットがメリットになります。

福岡生活ならサイドFIREも実行しやすい

福岡での生活は、サイドFIREに向いています。市場のサイクルを意識しながら気長に長期投資をすれば、早期リタイアも実現できます。また、物価の安い福岡でコツコツお金を貯めながら、自分の理想とする暮らしを体現することもできるメリットがあります。東京と比べて情報が遅くなるデメリットもありますが、情報の広がりを逆手にとってビジネス展開することもできます。

何事にもリスクはつきものです。だからこそ、そもそも生活にお金がかからない場所で暮らすのがおすすめです。リスクを分散させるためにも、住む場所を考えるべきです。少なくとも、東京都内で高い家賃を払いながら消耗した生活をしている人が増えているのなら、地方都市の福岡でのびのびと生活しながらマイペースにサイドFIREを目指す方がストレスなく暮らせます。

文=アブローダー



※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

成長する地方都市 #福岡 のリアルな姿を届けます。福岡のまちやひと、ビジネス、経済に焦点をあて、多彩なライター陣が独自の視点で深掘り。 「フクリパ」は「FUKUOKA leap up」の略。 福岡で起こっている、現象を知り、未来を想像し、思いをめぐらせる。 飛躍するまちの姿を感じることができると思います。 https://fukuoka-leapup.jp

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