Crossover night2021 柏木広樹&光田健一 featuring 奥村愛 

二人旅ユニットを組むチェリスト柏木広樹さんとピアニスト光田健一さんが繰り広げるハートウォームな世界にバイオリニスト奥村愛さんが初めて参戦!  大人のための秋の夕べを福岡市美術館からお届けします。公演に先駆けて柏木広樹さんにお話しをうかがいました。

チェリスト柏木広樹さん(右)とピアニスト光田健一さん(左)、
今回、柏木さんには葉加瀬太郎さんの全国ツァーの多忙な時間を縫ってインタビューに答えていただきました。
目次

「二人旅」ユニットについて、相棒のピアニスト光田健一さんと

 このユニット「二人旅」を始めてから10年になりました。出会ったのは35年前ですから、25年間熟成したことになります。(笑)若い頃、お互い知り合いなのに一緒に音楽を作るような機会はなく、それぞれが成功したり、いっぱい失敗もしたりして組んだユニットですから、最初から熟年カップルですね。お互いの思いを尊重し、という美しい成り立ちでスタートしたので(自分で言うな?)互いの長所も短所も含めて認め合うことができているように思います。自分にとって「二人旅」は「お家」という感覚ですね。そして光田健一は今の僕の音楽プロデューサーであり、なくてはならない存在です。

ピアニスト、作編曲家、シンガーソングライターとして八面六臂で活躍中の光田健一さん

今回共演されるバイオリニスト奥村愛さん

 愛ちゃんと知り合ってからもウン10年(笑)になりますが、共演回数はそんなに多くありません。普段やっている音楽のフィールドが違うからです。今回は愛ちゃんにこちらの胸に飛び込んできて!とプログラムを組みました。

 勿論、「ザ・奥村愛」という姿も皆さんにはご覧いただくのですが、普段とは違うフィールドで色々チャレンジしてもらおうと思っています。僕が言うまでもないのですが、彼女は本当に音楽の申し子のようなバイオリンを奏でます。
個人的には昔から友達(失礼!勝手にそう思っています)なので、彼女のバイオリンを僕なりの言葉で表現するならば「戦いと融和」でしょうか。

 曲を解釈し、テクニックを磨き表現するというプロセス、つまりお客さんに見えないところでは常に「戦っている」、そんな気がします。けれども本番で演奏するときに彼女が大事にしているのは「融和」ではないかと。それは曲との融和、共演者との融和、お客様との融和であります。今回のコンサートでは僕たち3人の調和と融和をお聞かせできるような気がします。取ろうとして取ったものではなく、気がついたら出来ていた調和になっていれば最高です! 

デビューアルバム「愛のあいさつ」でヒットを放ち、
クラシック界で大活躍中のバイオリニスト奥村愛さん

チェロは楽器界の万年係長

柏木さんにとってチェロという楽器の魅力とは

 これまでも沢山同じ質問を受けて、そのたびに同じお答えをしています。
チェロの魅力は「音色」です。これってどの楽器奏者も同じ答えのような気がしますが。
音色が好きじゃなかったら40年以上ものあいだ同じ事はできませんよ。 

 自分がチェロを弾き始めて45年が経ちましたが、人間性をチェロに作られてきたような気がしています。バイオリンからは怒られて、コントラバスからは突き上げられて、チェロってそんなポジションの楽器なんです。不思議なことに全体像をざっくり捉えようとする人が多い楽器ですね。
 楽器界の万年係長は今日も胃薬を飲みながら、ニコニコして世界平和を祈るのです。

この1年半新型コロナ蔓延下、ご自身にどんな変化が?

 この間に劇的に変わったミュージシャンも数多くいると思います。翻って「自分はどうか?」と自問自答したときに、とても基本的なところに立ち返った気がします。「楽器を弾くってどんな事だろう?」「曲を作るってどういう事だろう?」とね。

 緊急事態宣言が初めて出た時はSNSを通じて「お家で楽しんでください」といった動画を複数配信しましたが、そもそも動画を作るプロではないのですぐに底が割れました。(笑)

 結局のところ次の時代に向けて何かをしたというよりも、自分がなぜ音楽をやっているか、チェロを弾いているかという事を考える時間になったような気がします。昔練習した教則本を買いに行って、これができない、あれができないという事に気づき、スキルアップというか、(この歳になると)スキルダウンしないための練習に明け暮れたりね。

 これは決して後ろ向きではなく、「次のステージまでに牙を研いでやる」って過ごしていたのだと思いますね。ただ若い牙ではないので、嚙み切れるものはちゃんと嚙みましょうね!っていうくらいの事なのですが。(笑)

九州の人は温かい!

大の九州びいき、福岡びいき、その理由は?

 なぜ自分が九州を好きなのか、まず「人」です!
 基本的に九州の人は「熱い」か「温かい」のです。熊本の人はファンキーで尚且つ情熱的。宮崎の人は温かく、どこか長閑な雰囲気を漂わせています。鹿児島の人は燃えたらどこまでも熱く、大分の人は燃えたいところをじっと待って、その後お祭りになります。長崎の人は周りを見渡して、楽しんでいいのだという瞬間からお祭りに。佐賀の人は基本的に熊本に近いけどちょっとシャイ。福岡の人はパランスをとてもよくとるけど、本当はファイヤ~!って感じ。

 いずれにしても九州の人は、人と人との交流を大切にしていて、そこからとても盛り上がるのです。好きにならない理由が見つかりません。笑

 そしてもう一つ。
九州のお酒や食べ物が自分にとってメチャメチャ相性が良い!

福岡市美術館 Crossover night 2021 お客様へのメッセージを

 初めて福岡で演奏してから早30年以上経ちます。ずっと思っていることなんですが、、福岡に住んでいる人が羨ましくってたまりません! 人、食べ物、文化全部が素敵で、正直住みたいです。(マジ本気! 笑)

 そんな大好きな福岡で、九州で、演奏出来る事は最高の時間なんです。愛ちゃんと健ちゃんと3人で「楽しい」音楽をお届けします。どうぞ楽しみにしていてください!

 ちなみに 昨日の晩ごはん 餃子でした。使用しているラー油は糸島弥富農園のねぎラー油。今日の朝ごはん 玄界灘の鯛茶漬け、出汁は茅乃舎のあご出汁、博多の万能ねぎ、明太子をトッピング。どう?     

<柏木広樹プロフィール>

東京芸大在学中に”G-CLEF”としてデビュー、紅白歌合戦に出場。解散後は多国籍な音楽性を発揮、人間の声に最も近い音色の楽器チェロを変幻自在に操り10thアルバム「VOICE」をリリース。「おくりびと」「冷静と情熱のあいだ」「新世紀エヴァンゲリオン」「きらきら眼鏡」「雪の華」等の映画音楽に携わる他、葉加瀬太郎、西村由紀江、押尾コータローらとの共演など多彩に活躍。自称チェロ芸人。
(柏木広樹オフィシャルサイト)http://www.hirokikashiwagi.com/

公演情報 Crossover night 2021 二人旅(柏木広樹&光田健一)featuring 奥村愛

クラシックからポップスまで縦横無尽に柏木広樹・光田健一・奥村愛の三人が織りなすアンサンブル。愉快なおしゃべりと共に秋の夜をお楽しみいただけます。 
〇日 時 2021年11月2日(火) 18:00開場 18:30開演 
〇会 場 福岡市美術館 ミュージアムホール (福岡市中央区大濠公園1-6)
〇入場料 全自由席 前売2000円 / 当日2500円 (いずれも税込)
〇チケットのお求めは 
・ローソンチケット httpps://l-tike.com/ (Lコード:83988)
・チケットポート福岡パルコ店 092-235-7223 (福岡PARCO本館5階) 
〇お問合せ 福岡市美術館 092-714-6051 (9:30-17:30 休館日を除く)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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