以前、娘が高熱を出し、夜中に救急車を呼んで病院に行くことになりました。慌てて夫にも電話をしたのですが、夫はまだ仕事中。そのおかげでとんでもない目にあってしまったのです。
娘が夜中に熱性けいれんに

当時1歳の娘は、2日ほど前から39度を超える熱が続いていて、咳もひどく、とても苦しそうにしていました。ミルクや薄めた経口補水液を飲ませても、すぐに吐いてしまい、ゆっくり眠ることも出来ず、娘は本当にぐったりとした状態が続いていました。
23時を過ぎた頃、娘が眠ったようだったので、私も寝る準備をしてシャワーから戻ってくると、眠っていたはずの娘の体が急にビクビクと動き出しました。
「えっ! 何? なんか様子が変だな?」
体をビクビクとさせながらどんどん顔色が悪くなっていく娘。高熱が続いたことにより熱性けいれんを起こしてしまったのです。
ひとまず娘を抱きかかえて、背中をさすったりしていると一旦は収まりましたが、また少し経つとビクビクと小さく動き出したので
「もし違っていてもいいから救急車を呼ぼう…」と、勇気を出して人生初めての救急車を要請することにしました。
夫に状況を報告するも…

「もしもし、娘が熱を出していて、けいれんをおこしているみたいなんです…」
オペレーターの人に状況を説明した後、すぐに外に出られるように準備をして、娘をバスタオルにくるんで救急車で病院へと向かいました。
救急病院で処置をしてもらいながら夫に電話をすると、
「え? そうだったの! 大変だったね。だったら迎えに行くから待ってなよ!」と言ってくれたのです。
夫はまだ仕事中でしたが、病院から夫の職場までは車で20分くらいだったので、
「無理を言って休憩時間に少し抜けてくれば、家にも帰れるかな」くらいに思っていました。
病院では点滴をして、しばらく様子を見た後、1時間くらいで帰宅できる状態になりました。しかし待っても待っても夫は到着しません。
改めて夫に電話をすると、
「もうちょっとで出るから待っていて。この時間だとタクシーも捕まらないでしょ?」と、ちょっとイライラした様子でとにかく娘と2人で病院の中で待つように主張してくるのです。
娘の様子も落ち着いたので、私としては「1秒でも早く家に帰って娘をちゃんと寝かせたいし、自分も横になりたい」という気持ちでしたが、ひたすら待ちました。
結局夫が到着したのは娘を救急病院に連れてきてから3時間後…。イライラをぶつけたい強い気持ちもありましたが、娘の様子を心配している顔を見ると、「あぁ、心配する気持ちはちゃんとあったんだな」と思って気が抜けてしまい、とにかく疲れていたこともあって怒る気持ちも失せてしまいました。
結局、義母から怒られた夫
娘の体調が回復し、久しぶりに夫の実家に顔を出してこの話をすると、義母が
「あんたはなんでそうなの! 仕事より娘ちゃんとお嫁さんの方が大事でしょ! 本当にそういうところお父さんにそっくりで!!」と、烈火のごとく夫を𠮟りつけました。
夫も小さい時に熱性けいれんを起こしたことがあり、義母は自分も大変な思いをしたそうです。その時のことを思い出しながら本当に驚くほど怒っていたのです。
私は怒られませんでしたが、結果的に義母に怒ってもらい気持ちがスッとしました。その後夫は、少し反省したのか娘の具合が悪くなると
「明日、病院に連れていく?」と自分から聞くようになってくれたので、義母のお灸にはとても感謝しています。
(ファンファン福岡公式ライター / かまぼこ母)

