福岡県太宰府(だざいふ)市は、県内でも有数の観光地の一つです。太宰府天満宮に参拝して、九州国立博物館を見て、梅ケ枝餅も忘れずに食べよう…と巡っていると、町中に「太宰府」と「大宰府」両方の表記があることに気が付きます。さて、この違いを知っていますか?
太宰府市は福岡県の中でも、観光スポットが集まっている場所です。太宰府天満宮と参道、九州国立博物館、光明禅寺、竈門(かまど)神社…。 これらを巡っていると、町中で「大宰府」と「太宰府」両方の表示があることに気付きます。この違いを知っていますか?
太宰府市のホームページの中に「大宰府と太宰府の違いについて教えてください」という質問があり、説明されていました。それによると… 古代の印に記されていた正式名称は「大宰府」。その後、奈良時代に「太宰府」と記されている文書が登場していて、近世以降は「太宰府」が主流になったといいます。 だから例えば、7世紀後半から奈良・平安時代にかけて九州で外交、軍事、経済を担った役所は「大宰府政庁」。その跡地は現在も「大宰府政庁跡」と書かれています(ここは「都府楼跡」とも呼ばれていますね)。 使い分けについては今も研究が続いているそうですが、昭和30年代末頃の九州大学の鏡山猛(かがみやまたけし)教授の使い方にならって、古代の役所や遺跡に関する表記は「大宰府」、地名や天満宮は「太宰府」と表記されるようになっているといいます。
「大宰府」と書かれているのを見ると「点を忘れているよ!」と言いたくなりますが、ちゃんと理由があるんですね。 違いを知っていると、太宰府観光をますます楽しむことができそうです。