11月も下旬になり、師走の足音が聞こえてきました。年末年始の予定は決まっていますか。お正月の食卓に、大分県日田市大山町に本店を置く木の花ガルテンの「農家おもてなしおせち」が人気です。その名のとおり、素朴さの中にも新年らしい晴れやかさもある料理を詰め合わせた内容です。今回は2022年のラインナップから、大山町地域(以下、大山町)の特産品の梅を使ったメニューを紹介します。
梅栗植えてハワイに行こう
「梅栗植えてハワイに行こう」。大山町にはこんなキャッチフレーズがあるそうです。大山町は、山間部にあり、耕作地に恵まれない地域でした。そんな小規模農業の寒村が貧しさから1日も早く脱け出すため、当時の農協の組合長が掲げたフレーズがこれ。村をあげて(当時は大山村)、梅や栗を植える「ウメ・クリ運動」を始めたのです。限られた土地で収益性を高めるため、稲作から果樹栽培へ、そして少量でも多品目・高次元農業へとかじを切ったのです。
果樹の一番おいしい時季に収穫し、農産物のことを知り尽くした地元農家の手で仕立てた加工品は、次第に評判を呼ぶようになりました。こうして付加価値を生み出し、農家の所得と労働環境の向上につなげていったのです。キャッチフレーズどおり、パスポートの所持率が全国で最も高い町になったそうなので、驚きです。この運動が始まったのは1961年、今から60年近く前のこと。今でこそ生産者が加工品まで手掛けるのはトレンドにもなっていますが、大山町はその先駆けなのです。
栽培から加工までを丁寧に
キャッチフレーズにしているだけあって、梅は大山町の特産品。栽培から製品に仕上げる加工までを一貫して大山町で行っています。
11月は、夏に収穫した梅を漬けこんだ新物の梅干しが出回り始める時期。傷がつかないよう手もぎで丁寧に収穫した完熟梅を、昔ながらの製法で漬けこんでいます。直売所では、それぞれの農家で漬けた梅干しを、生産者の名前入りで販売しています。毎年楽しみにしているお客さんも多いそうですよ。
開運と子孫繁栄の象徴の梅を新年に
梅は古来、縁起のいい食べ物として重用されてきました。新年に梅干しをお茶に入れて飲み、無病息災を願う風習がある地域もありますし、枝にたくさんの実をつけることから子孫繁栄を象徴するとも言われているそうです。
食べるだけでなく、寒さが厳しい時季にいち早く咲くことから、梅の花は出世や開運の象徴として考えられてきました。かれんで香りもよく、春の訪れを感じさせる梅の花は、お正月の飾りにも欠かせません。
そんな新年を迎えるのにぴったりの梅。「農家おもてなしおせち」では、「梅の甘露煮」をメニューに取り入れました。丸々とした大山産の青梅を甘く炊きあげています。柔らかい果肉を口に入れると、甘さの中にもほのかな酸味と梅の香りが感じられます。「梅が健康にいいのは分かるけど、すっぱくてちょっと苦手だな~」という人でもおいしく味わえますよ。数あるおせち料理の中でも、常に人気上位の定番メニューです。
梅の風味爽やかな「鮎の梅肉南蛮漬」
そして、梅を使ったメニューをもう一つ紹介しましょう。「鮎の梅肉南蛮漬」です。地元で育ったアユを南蛮漬けにしています。南蛮酢には梅肉をプラス。梅の風味が食欲をそそる一品です。
注文は12月15日(水)までですが、数に限りがあるので、15日より前に完売する可能性も。早めの注文をおすすめします。「農家おもてなしおせち」の注文と詳細は、下記の「木の花ガルテンウェブサイト」ボタンから。
提供:木の花ガルテン