「来季こそ必ず」ホークス・甲斐拓也選手インタビュー

 今季全143試合出場を果たし、東京五輪でも“胴上げ捕手”として日本の金メダル獲得に大きく貢献した甲斐拓也選手。シーズンを振り返っての感想や投手陣との接し方、洋服へのこだわりなど、リモートで取材しました。

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—全試合出場だった今シーズン。振り返っての感想は?

 毎年リーグ優勝や日本一を取っていたチームがこのような4位という結果でシーズンを終わったのは、僕自身初めてのことでした。本当に悔しい…悔しい1年だったなと思いますし、僕の中では初めて“負けを知った”1年でした。

—その中でも、ご自身が「ここは良かった」と思うところはありますか。

 プロ野球は結果が全ての世界なので、チームが4位で終わった以上、良かったことを探すのは難しいかなと思いますね…。

—今シーズン、苦しかった中でそれでも印象的だった試合は。

 僕自身のことだけで言えば、はせさん(長谷川勇也選手/現1軍打撃コーチ)の引退試合でのあの1本(のホームラン)。あの1本は、今まで打ったどんな1本よりもうれしかったです。これからも忘れないと思います。

—五輪の前後で自分の中で変わったなと思う部分はありますか。

 どうでしょう、僕自身はどこが変化したか分からないのですが、あんなに緊張と重圧があるすごい舞台を経験できたことは今後に絶対生きてくると思っています。ちょっとはレベルアップできたかな、とも思いますね。それだけすごい大会でした。
 (五輪は)短期戦ですし、一発勝負の世界で負ければそこで全部終わり。シーズンを通しての戦い方とは全くの別物だったので、シーズンに戻った時、五輪前後で意識が変化したとかはなかったです。

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—監督やコーチ陣が大きく変わり、今のチームの雰囲気は。

 まだまだ秋季キャンプの第1クールしか終わっていないので(取材時)、分からないところもありますが、チームの雰囲気はいいと思います。今秋季キャンプは、僕含め若い選手が多いので、若い選手で盛り上げていこうという雰囲気でやっています!

—キャンプ自体は久しぶりの有観客。

 やっぱりお客さんがいるということは、僕たち選手としてとてもうれしいことです。見てもらっていると思うと選手の意識は間違いなく変わるので、今回こうして足を運んでくれる人たちがいるというのはとてもありがたいです。無観客とは雰囲気が全然違いますよね。

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—秋季キャンプの目標は。

 しっかりと来季につなげていきたいと思っています。今季このような結果で終わってしまったので、もう一度この時期に頭の中を整理してリセットして、また来季に向けて頑張りたい。具体的なメニューで言えば、打撃面を一番考えて取り組んでいます。

—ホークスのピッチャーの中で、一番受けていて難しい投手、面白い投手はいますか。

 難しい!?(笑)そうですね…難しいとは違うかもしれませんが、マルちゃん(マルティネス)とかレイとかモイネロとかの外国人ピッチャーというのは、そもそも日本と球の組み立て方や使い方自体が違うのでしっかりコミュニケーションを取るようにしていました。
 コミュニケーションといっても、あまりベラベラしゃべれるわけではないので(笑)、そこは通訳を入れて。今季マルちゃんが来て、僕もマルちゃんに自分の考えを伝えたし、マルちゃんも「こう思う」って話してくれて、それをお互いに理解し合いながらやってきました。お互いに話すことをすごく大事にしてきたという部分で、日本人ピッチャーと接する時とは違う部分があるかなと。マウンド上で話す時はもうお互い簡単な…分かりやすい英語と日本語で会話しています。

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—休日の過ごし方や、リフレッシュ法は。

 子供と遊ぶこと! なかなかコロナのせいで思うようにいろんなところに行けない、気軽に出かけたりはできないですが、公園に行って一緒に遊ぶだけで一番のストレス発散だしリフレッシュになります。

—趣味などは?

 何になるんだろうな~。趣味と言っていいか分からないですが、僕結構自分で洗車とかするんですよ。車が好きというか、車をきれいにするのが好きなので。ピカピカになるのがうれしくて、平気で何時間も洗車しています。
 そもそもきれい好きなのかな。自分の部屋や球場のロッカーもきれいな方だと思いますし、身の回りのものは全部整えたいですね。遠征先やキャンプ時のホテルの部屋も僕、めっちゃきれいですよ! 服とかがばらつくのもいやなのですぐ畳んでいます。

—試合前の防具も綺麗に並べているところをよく見かけます。

 あっ(笑)。それは…用具さん(スタッフ)が並べてくれているんです(笑)。でも、「これだけは」って自信を持って言えることがあって、僕は1年間、毎日欠かさずグローブとスパイク磨きをしています。どんな時でも絶対です。春のキャンプとかだと毎日キャッチャー道具も使うのですが、これも毎日全部洗って帰ります。もちろんきれい好きだからというのもありますが、僕は「野球の神様」は居ると思っているので、そういうところからきちんとするようにしています。次の日野球をやる時に汚いままだと気持ちも入らないし、きれいだったらすっきりした気持ちでまた始められますからね。

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—普段服はどちらで購入していますか。また、こだわりはありますか。

 服は本当にサイズが難しい。今までもずーっと困っていて、まずズボンが入らないんですよね。ウエストに合わせれば太ももがパツパツになってしまうし、太ももに合わせてゆったり着ようとすればウエストがぶかぶかになってしまう。最近は個人でやっているお店があるのですが、そこは全部サイズに合わせてオーダーで作ってくれるので、お世話になっています。全てそこで購入していますね。
 僕、とにかくストレッチが効いている服がよくて! 楽なのが一番。ズボンもストレッチが利いていないとだし、上も羽織るだけ、みたいな服がいい。楽であればなんでもいいので、そういう意味ではデザインとかにこだわりはないですね。

—真面目な印象の甲斐選手ですが試合前の円陣時、声出しで心掛けていることなどはありますか。

 ないですね、もう至って真面目に。見たまま真面目なので僕は(笑)。リテイクとか出されてもそういうのは僕がやらなくていい、そういう…そういう人たちがやってくれるので大丈夫です(笑)! 僕の番が回ってきたらとにかく普通に終わらせます。僕的には栗(栗原陵矢選手)の円陣とか、面白くて好きですよ。

—最後に読者へ一言。

 今年は本当に悔しい結果になって1年が終わってしまいました。この悔しい気持ちは、来年必ずぶつけていきたいと思っているので変わらずにまた、応援していただければと思います!

っと知りたい! 甲斐拓也選手プロフィル

本人直筆

生年月日:1992年11月5日
身長/体重:170cm/85kg
血液型:O型
ニックネーム:拓也。後輩は拓さん
好きな食べ物:本当になんでも食べます! 全部おいしい。
苦手な食べ物:なんでも食べるのでないです!
一番仲が良い選手は?:やっぱり千賀(滉大投手)になるのかな。なんでも話せるし言いたいことも言える。今はなかなかコロナのせいで無理ですけどお互いの家族同士で食事に行ったりも何度もあるし、オフシーズンもよく顔を合わせていると思います。
憧れの選手は?:2人いて、1人は城島(健司)さん。キャッチャーとして、絶対的。幼い頃から見ていて本当にすごい人だと思います。もう1人は(斉藤)和巳さんです。憧れというか、かっこよすぎるので。スタイルといいフォルムといい、本当にかっこいい。そしておとこ気のあるところ、僕はもう大好きです。
 今でもお二人とも会えばテンションが上がるし、幼い頃にドームで見ていた選手をこの世界に入って目の前にして、自分なんかが話をしていると思うと、感慨深いものがあります。野球で悩んだ時は、城島さんにも電話をするし、和巳さんからは電話をくれますし、本当に幸せなことだなあと思います。

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