NYや福岡で活動するジャズドラマー森智大さんにインタビュー!

 福岡県出身のジャズドラマー森智大さんは米国ニューヨークや福岡を拠点に活動しています。現在は福岡での活動が中心です。年明け、再びニューヨークに渡る前に、全国ツアーが予定されています。11月21日(土)の静岡から始まり、11月28日(日)には福岡でも開催! 森さんに普段の活動の様子などをリモートインタビューしました。

目次

「ジャズは7、8割を即興で演奏します」

ジャズドラマーで作曲家の森智大さん

―コロナ禍の影響で2020年3月に福岡に戻ってからどんな活動を?

 できる範囲でのライブ活動に加え、中学生から社会人に向けての教育活動もしていました。コロナが少し落ち着いていた昨年夏には糸島の初潮旅館で勉強会もしました。九州大学のジャズ研の学生や、福岡県内外の若手が集まったジャズ合宿です。コロナと向き合いながら、どうにか音楽ができないかと模索していました。

―学生にとって、森さんと演奏できたことがいい刺激になったのでは。

 そう感じてくれたらうれしいです。あらためてジャズの良さに気づかされました。ジャズは即興性の高い音楽です。2、3割は決まっていて、7、8割が即興で演奏しています。

 会話に例えると、完全に台本を決めて話すのがクラシック。ジャズは普段のおしゃべりに似ています。詳細の決まっていないトピックに対してレスポンスでつないでいく。プロ、アマチュア関係なく成り立つのもジャズの良さですね。

ニューヨークでは音楽漬けの生活を送っていたという森さん

ニューヨークと日本の違いは。

 18歳でボストン、22歳でニューヨークに行き、意識の違いを感じました。みんな生きることに必死で、どうにか音楽で生計を立てよう、みんなに注目されよう、と貪欲な人が多いです。

―コロナ禍の中、音楽に対する思いの変化はありましたか。

 ニューヨークは自分にとって音楽を抜きにすると環境的に住めない街です。コロナ禍など困難な状況でも、その中でできること、乗り越え方をニューヨークという街が普段から教えてくれていたかもしれません。

作曲も手掛ける森さん。常にアンテナを張って技術向上を目指す

―演奏するときに大切にしている心掛けは。

 ドラムは基本的に伴奏の楽器。バンドで演奏することがほとんどなので、みんなとアイコンタクトなどのコミュニケーションをとるようにしています。それが伝わるとお客さんも楽しめるはずです。

野球、サッカー、バスケットボールなどをして気分転換。ホークスファンでもあり、観戦にも行くそう

―活動をしていてうれしい瞬間は。

 お客さんに笑顔や拍手をもらうとき。そして自分と関わりのない方々が自分の音楽を聴いてくれてそれぞれフィードバックをしてくれるのがうれしいです。自分の曲を耳コピしてライブで演奏してくれる学生さんもいます。

「自分たちには音楽しかないし、音楽でみんなを元気にしたい」

ウイルスをイメージしたイラストも描かれているフライヤー

―今回の全国ツアーの見どころは。

 今回は地元のミュージシャンや学生たちと向き合いながら一緒に作り上げてきた音楽が多く、思い入れがあります。福岡から発信するのが初めてなので注目してもらいたいです。

―中でも聞いてもらいたい曲は。

 「Raccoon(ラクーン)」という曲です。1年半から2年くらい、みんながウイルスに翻弄(ほんろう)され、音楽もできなくなる状況でしたが自分たちには音楽しかないし、音楽でみんなを元気にしたいと思っています。タイトルは、ウイルスと人間の対決を描いた映画の舞台「ラクーンシティ」から取りました。ウイルスに負けないための曲です。

全国ツアーには豪華なメンバーが集結する

―今回のメンバーは。

 みんなボストンのバークリー音楽大学で出会った仲間です。それぞれ国内のみならず海外でも演奏活動をしています。

―演奏以外に教育活動もしているそうですね。

 小中学校、高校、大学の学生にジャズに触れてもらう活動をしています。福岡では、九州大学のジャズ研、当仁中学校のジャズバンド部などに顔を出してコラボ企画をしたり、ニューヨークのミュージシャンを福岡に呼んで交流したりしました。ニューヨークと福岡をつなげたい思いがあります。

「福岡がジャズシーンの中で注目される都市になってほしい」

―今後の目標は。

 世界でたくさんの人に自分の音楽を聴いてもらうためにニューヨークに身を置き、さらに技術も磨いていきたいです。そして、福岡がジャズシーンの中で注目される都市になってもらえるような活動も国内で行います。教育活動をして底上げすることで、ジャズが好きな人が増え、ジャズを演奏する人が育ち、さらに福岡のジャズシーンが盛り上がることを願っています。

―読者にメッセージを。

 ジャズを聞くのは年配の男性が多いのですが、黄色い声援が飛ぶようになると変わると思います。女性がジャズライブに来やすい環境になるよう努力するので、ちょっとでも興味を持ってもらえたらうれしいです!

森智大(もり・ともひろ)

 1992年福岡県出身。両親の影響で3歳でドラム、5歳でピアノを始める。13歳でジャズバンドを結成。2011年渡米し、バークリー音楽大学へ入学。15年同大学を卒業。KDDIのウェブCM「Sync Dreams」に出演し話題に。同年、ニューヨークに拠点を移し「Grand Slam」、17年に「Uptown Bound」をリリース。

Tomohiro Mori Trio with Special Guest Tour 2021

<日時場所>
11月21日(日)19:30~ 静岡 Life time 
11月22日(月)19:00~ 名古屋 Mr.Kenny’s 
11月24日(水)19:00〜 広島 Juke 
11月26日(金)19:00〜 大阪 Royal Horse 
11月27日(土)19:00〜 岡山 SOHO  
11月28日(日)18:30〜 福岡 Rooms 
11月29日(月)20:00〜 札幌 D-Bop 
11月30日(火)19:00〜 東京 Alfie 

<メンバー>
ピアノ:大林武司
ベース:John Koh 
ドラム:森智大
トランペット:広瀬未来
アルトサックス:David Negrete
ギター:井上銘

「ただ演奏するだけでなく、その場所でやる意味を考えます」と森さん

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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