家の近くの公園で遊んでいた時、娘が散歩中のご老人を転ばせてしまったようで、かなりの大ごとに。救急車だけでなく警察も来る事態となり、娘がしてしまった事の大きさに親として猛反省したエピソードを、注意喚起の意味も含めてお話します。
公園遊びの一瞬で起きた事故 娘が加害者に!?

下の子が生まれて2カ月ほど経ち、2人育児に少し慣れてきたなと感じ始めてきた頃でした。夫が不在中3人での外出は初めてでしたが、下の子がちょうど抱っこひもで寝たので近くの公園に遊びに行くことにしました。
4歳の長女は、ペダルのない足で漕いで進む自転車で遊べるとあって上機嫌です。芝生の上で颯爽と遊ぶ娘を、下の子を抱っこした私が見守りながら歩いて、のんびりと過ごしていました。
私がタオルを落としてしまい、下の子を起こさないようにそっとかがんでタオルを拾って顔を上げると、娘が少し離れたところからこちらに向かって自転車を走らせようとしています。走り出す時に左右の確認をしっかりとしておらず、横からゆっくりと歩いてくるご老人にぶつかりそうだと感じました。
とっさに娘の名前を叫んで
「止まって!」と言いながら娘の元に向かいます。娘はすぐに止まったので、老人にぶつかることはありませんでした。ご老人も娘のことが見えていたようで、少し避けながら歩いてくださりホッと胸をなでおろしました。
ところがそのご老人、娘の前を通過して少し歩いたところで顔から転んでしまったのです。
楽しかったはずの時間が一転…

私が走って駆け付けて声をかけるも、ご老人は起き上がりません。「救急車を呼ばないと」と慌ててスマートフォンを探し、バックをあさるも手が震えて思うように動かせません。娘は驚きから号泣し、急に走ったので下の子もお昼寝から起きて泣き始めてしまいました。
たまたま公園に居合わせた方が
「大丈夫ですか?」と声をかけてくれ、ご老人を仰向けにしてくれるとご老人は意識こそあるものの鼻と口から出血。救急隊の方からは
「頭を打っている可能性があるのでそのまま安静に」と指示をうけ、ご老人にタオルを渡して鼻と口を押さえてもらい救急車の到着を待ちました。身体が震えてしまうほどに動揺し泣いてしまいそうになりましたが、自分以外に大人がもう1人いたことでとても心が救われました。
念のためと警察も呼び事情を伝えましたが、気が動転して上手く説明できなかったように思います。ご老人は救急車で運ばれ、私は警察の方と現場に残り話をしました。転んだ場所の地面が陥没しており、これが原因で「転んだとみられること」、ご老人側も「自分が転んだだけでぶつかられた訳では無い」と話していることなどから事件としては扱わないとのことでした。
この1件から学ぶことは多かった

後日、家族の方より連絡があり、脳や骨などに怪我は負っておらず、転んだ際に口の中を切ったため血が出ていたと教えてもらいました。私は泣きながら謝りお詫びに伺いたいと伝えましたが、
「こちらも不注意でしたので、お気になさらないで」と優しく声をかけてくださいました。住所や名前を教えていただくことはできず、それきり何もありません。
いつも遊んでいる公園だからといって気を抜いてしまっていた自分を改め、周りの人もわが子も安全に過ごせるよう親が気を付けなければいけないと心に誓いました。
それからは、乳児と一緒など身軽に動けない時には、自転車など動きの激しい遊びはやめています。子どもとの過ごしかたを見直し深く反省することとなったエピソードです。
(ファンファン福岡 公式ライター/塚原 朋子)


