「サントリー ザ・カクテルアワード 2021」の最終選考会(11月9日、東京都港区)で、福岡市の「BAR SEBEK(バー セベク)」に勤務する大津麻紀子さんの「瑞花(ずいか)」が最も優れた作品に決定! 今注目のバーテンダー・大津さんにインタビューしました。
緑の大地に舞い降りる雪をイメージしたオリジナルカクテル「瑞花」
―これまで大会への出場は。
サントリーのカクテルアワードでは5年前に1度、ファイナルに進出した経験があります。ファイナル出場は今回で2度目です。
―テーマ「瑞花」について教えてください。
ジン「ROKU(ロク)」(六)をベースに作ったので、そこにヒントがないか探していました。「ROKU」の瓶は六角形。瑞花は六角形の雪の結晶で、縁起のいい言葉です。もともと自然が大好きなので、緑の大地に舞い降りる雪をイメージして作りました。
私は養蜂をしていて、六角形のボトルを見たときに蜂の巣のようだなと思い、蜂蜜を使うことにしました。ジンは水で割ると(素材の)ボタニカルが引き立って、とてもおいしいんです。サントリーは「水と生きる」の企業理念があるように、水を大切にしていますし、水を使うのはいいなと思い付きました。
―ほかに使ったものは。
抹茶(「奏Kanade〈抹茶〉」)のほか、味を引き締めるためにショウガ(わつなぎ生姜)を使っています。
―どんな味わいですか。
抹茶の雰囲気があり、蜂蜜の優しい甘味にショウガのピリッと感もあります。深い緑色に仕上げているので、普段カクテルを飲まない男性にもチャレンジしてもらいたいです。
「カクテルに水を使い、ジンの良さを最大限に引き出しました」
―「瑞花」がうまくいったポイントは。
水を使ったことですね。「カクテルに水?」と意外に思われるかもしれませんが、それがいいように作用してくれれば、説得力が生まれます。水でジンの良さを最大限に引き出しながら、プラスアルファで蜂蜜などを加えました。
―最優秀作品「カクテルアワード」に選ばれた瞬間は?
今回で競技会を引退しようと決めていたので、審査員に一杯一杯を提供するときに「これが最後なんだ」という思いが込み上げてきました。そんな中で選ばれ、壮大なドッキリかと思うくらい驚きました。
―「サントリー カクテル アンバサダー」として1年間活動します。
今はお酒を飲む機会が減ったり、お酒離れもあったりすると思いますが、お酒のことをもっともっと知ってもらいたいし、楽しんでもらいたいです。少しでもその手助けになればいいなと思っています。
カクテルアワード2021「瑞花」 レシピ
・ジャパニーズクラフトジン「ROKU」(六)20ml
・ジャパニーズクラフトリキュール「奏 Kanade〈抹茶〉」 15ml
・サントリー わつなぎ 生姜 5ml
・蜂蜜10ml
・サントリー天然水10ml
1、シェークして、カクテルグラスに注ぐ
2、ライムの皮、レモンの皮、ライスペーパー、ブラックオリーブ、南天の葉を飾る
サントリー ザ・カクテルアワード
サントリースピリッツ主催。プロフェッショナルのバーテンダーがカクテルの創造性と技術を競い、その年の最高峰のカクテルとして「カクテルアワード」を決定する。今年のテーマは「人と人との心をつなぐ一杯」。 8月のファーストステージ(書類審査)、10月のセミファイナルを経て、ファイナル(最終選考会)に10人のバーテンダーがノミネート。ファイナルで「カクテルアワード2021」受賞バーテンダーを1人、「優秀賞」受賞バーテンダーを1人選出する。