福岡県内のニセ電話詐欺の認知件数と被害額が昨年に比べて増加しています。特に還付金詐欺が急増しており、被害者の8割以上が65歳以上の女性です。携帯電話でATMを操作する詐欺の被害を防ぐため、ATMでの携帯電話の利用を控える取り組みがスタートしました。皆さんも一緒になって、高齢者のニセ電話詐欺被害を防ぎましょう!
2021年 ニセ電話詐欺(還付金詐欺)の被害が増加中
10月末までに254件、4億3217万円もの被害が発生しています。1件あたりに換算すると、1人約170万円あまり。
だまされた人の多くは高齢者で、犯人は巧みに誘導してATMから送金させたり、キャッシュカードの暗証番号を聞き出したりします。
「なぜそんな手口で騙されるの?」
と思うかもしれませんが、今では当たり前のATMやキャッシュカードも、高齢者にとっては、若い頃には無かった物かもしれません。不慣れな場合が多いのです。
もし被害にあうのが、両親や祖父母、親族だったら…。
私たち一人一人にもできることがあります。一緒に高齢者のニセ電話詐欺被害を防ぎましょう!
新マナー「ストップ!ATMでの携帯電話」
今年、特に被害が増えている「還付金詐欺」は、医療費や保険料の払い戻しがある等といってATMへ誘導し、送金させる手口です。
まず、市役所の健康保険課の職員などをかたって
「介護保険料の戻りがあります。後程金融機関職員(他にも保健所やコールセンター)から還付手続きの電話があります」
と電話がかかってきます。
その後、金融機関職員を名乗る者から
「本日中に手続きをしてください。近くのスーパーにある〇〇銀行のATMで手続き可能です」
とATMへ誘導され、携帯電話で言われた通りに操作し、被害にあってしまうのです。
言葉巧みに
「あなた(被害者)」の口座にお金を振り込む手続き
と信じ込ませ、実は、
「自分(犯人側)」の口座にお金を振り込ませる手続き
を案内することで、ATMの操作に不慣れな高齢者をだます悪質な手口です。
新マナー「ストップ!ATMでの携帯電話」は、こうした詐欺を防ぐことにつながるのです!
ATMコーナーでの携帯電話の通話は自粛を!
自身がATMで携帯電話を使用しないのはもちろんですが、もし金融機関やスーパー、コンビニなどのATMで、携帯電話で通話をしながら操作をしている人を見かけたときは「詐欺被害にあっているかもしれない」と考えて、「大丈夫ですか。詐欺ではないですか」と声をかけたり、警察や金融機関の方に連絡するなどの対応をお願いします!
みんなで詐欺被害を防ぎましょう!
家族で対策を話し合うのも忘れないで
還付金詐欺やオレオレ詐欺など、多くのニセ電話詐欺は固定電話に電話がかかってくることから始まります。
被害防止には、
・日ごろから電話を留守電に設定しておく
・防犯機能付きの固定電話を導入する
などの手段が有効です。
福岡県警が推奨する「まっ太フォン」は電話がかかってくると、相手に警告の上、音声を録音したり、受信側に登録されていない電話番号から電話がかかってきていることを注意するなどの機能があります(一部の機能の利用は別途有料サービスへの契約が必要)。
「まっ太フォン」は家電量販店で販売されています。
両親や祖父母、親族を被害から守るため、この冬ぜひプレゼントしてみては。
お問い合わせ
福岡県 生活安全課
TEL:092-643-3124
福岡県警察 生活安全総務課
TEL:092-641-4141