友人の「恋のキューピッド」となった娘。その方法に思わず「イマドキだなー」と思ってしまいました。娘のイタズラから始まったまさかの結末。ちょっとほっこりするエピソードをお話しします。
友人のスマホで遊んでいた娘
娘が1歳の時、友人が泊まりで遊びに来てくれました。夕飯を食べ友人と楽しく話している間、娘は大人しくしていました。赤ちゃんが静かな時って大体なにかをしてますよね。ティッシュを静かにまき散らしていたり、引き出しの中身を全部出していたり… その時娘は夢中でなにかを触っていました。「あっ!」と、私が気付いた時には友人のスマホが電話の発信画面に。
慌ててスマホを取り返して急いで発信を切りましたが、相手の方には着信履歴が残ってしまいました。幸い、ただの友人関係の人だったので、誤発信してしまった相手にお詫びのLINEを送り、事なきを得ました。
友人のスマホは特にロックの設定をしておらず、しかも床に放置していました。それを娘が勝手に触って発信してしまったようです。赤ちゃんと言っても1歳くらいになると普通にスマホ使えるようで… ロック画面でパスコード何度も入れていたり、たくさんの写真撮っていたり。親が使ってるのを見て覚えているんでしょうね、イマドキの赤ちゃんはスマホに要注意です。
その後誤発信の相手と…?
数カ月後に友人と 会うと、
「最近彼氏ができたんだー。誰だと思う?」と友人。
「じつは、この前○○ちゃん(娘)が電話かけてた人なんだよね」とニヤニヤ笑いながら教えてくれました。
付き合うことになった人は、友人が転職する前の会社の同僚だったそうです。その時はみんなでご飯に行くくらいの仲で、転職してからは連絡もしていなかったそうです。
ところが娘が誤発信した後に友人がお詫びの連絡を送ったところ、相手から飲みに誘われ、会うようになって付き合いだしたとか!
娘のイタズラがきっかけになったことにびっくりしましたが、うれしい報告でした。
そして更にその2人は結婚。結婚式には私と娘も招待され、娘は2人の「恋のキューピッド」としてみんなの前で紹介されました。
当時娘は3歳になっていたのでリングガールも務めました。友人が背中につける羽を用意してくれて、白いドレスに白い羽を付けて、まさしく恋のキューピッドとして式に参加。私にとっても思い出に残る結婚式になりました。
「私は恋のキューピッド!」
結婚式で「キューピッド」と言われたときは、まだ3歳だったので本人は意味がよくわかっていないようでした。そこで、娘が5歳になったころに改めてそのエピソードを話してあげると、
「じゃあ私は恋のキューピッドだね! すごいね!」と大喜び。幼稚園の先生に言ったり、お友達にも自慢したり。
更には結婚した友人夫婦にも
「私のおかげで結婚できたんでしょ?」と目をキラキラさせて言ったり。2人に子どもが生まれると、それも
「私のおかげだね!」と、娘にとっても一生の自慢話になったようです。
赤ちゃんが勝手にスマホを触ってメールを誤送信なんてこと、子育て中の方なら経験したことがあるのではないかと思います。私も娘が勝手にメールで意味不明な文字を送っていた経験が何度かありました。
その時は「娘が勝手に送っちゃったー」と謝りながらも、「最近何してるの?」と忙しくて連絡を取っていなかった友人との会話のきっかけになりました。スマホの放置には注意ですが、娘のおかげで久しぶりに始まった会話は、なんだかプレゼントみたいでうれしかったです。
(ファンファン福岡公式ライター/なかむらまる)